見出し画像

スウェーデンの先生と話してみた。

この記事は『スウェーデンの学校に行ってみた。』の続きです。
よかったらこちらも併せて読んでみてください。

さて、せっかくですのでDe la Gardiegymnasietでいただいた給食をご紹介します。
ちなみにこの給食も無料です。

パスタにインドカレーをかけた食べ物
どれだけ取ってもいいビュッフェスタイルでした。

こちらはカフェテリアです。
有料ですが、簡単なサンドイッチやマフィンなどのスイーツとコーヒー・紅茶を買うことができました。
美味しかったです。(厚かましいくも先生に奢っていただきました。)

分かりづらいですがこの左に見切れてるのが売店です。

🔶スウェーデンの現役先生と対話して思ったこと


さて、今回の学校には6時間ほど滞在していたので先生方から様々なお話を聞くことができました。

対話を通してなんとなくわかってきたスウェーデンの教育事情とそこから個人的に考えたことをまとめていければと思います。

教育システムが生徒の多様性に合っている

スウェーデンの教育システムを見ていて、また先生方のお話を聞いてて1番強く感じたのは生徒が選べる選択肢の多さでした。

学校のコース、プログラム、選択授業など教育システム自体が多様性を受け入れられるようになっているため生徒が自分の興味関心に合わせて自分の学びをコーディネートすることができます。

これは生徒が自分の気持ちに素直に従って学べることを意味してます。
多くの学校でこれらのコースやプログラムを選ぶことができることからも、選択の自由は心理的にも守られているようです。

ただ、コースやプログラムによって男女比に明確な差がありました。
社会的に特定の職業に対するステレオタイプが存在しているようです。

また、就学前プログラムやコース変更、学び直しに対しても先生方は寛容でした。生徒と相談しながら、生徒が学びやすい環境を整えることを重要視しているように感じました。
※学び直しや留年については制度はあっても基本的には起きないそうです。

スウェーデン教育の問題点(成績評価について)

スウェーデンの教育現場にも問題点はあるそうです。
1つの問題は「成績評価」にあります。

スウェーデンの評価制度はかなり曖昧だそうです。
というのも個々人の学習進度に合わせた学びを推進しているため数年前までは成績評価をほとんど行っていなかったんだとか。
2012年までは中学2年生まで成績表がなかったみたいです。

成績評価は基本的に下からF, E, D, C, B, Aの6段階です。
Fは不合格で単位取得になりません。(なので付けません。)
Aは完璧を意味しており、何か1つでも間違いがあるとつけられないそうです。
つまり自動的にE ~ Bの4段階になります。
その中で大まかにE, Dが普通の成績、C, Bが良い成績そ付けているそうです。

この成績評価制度には、子どもたちは自分の成績に対して劣等感や教科への苦手意識を持たないというポジティブな面もあります。
僕は今まで成績評価をする必要がないとすら思っていたのでスウェーデンのシステムは素晴らしいと感じていました。

しかし、ネガティブな面として
明確な成績評価がされないことによって
子どもたちは明確な目標を持つことができず、その結果学習へのモチベーションが上がらなくなるそうです。
また、自分の努力に対する成果を測ることができないという点でも問題があるそうです。

成績評価を完全に無くした場合どうなるのか気になっていたので、とても興味深い話でした。

この話をしてくださったのはポーランド出身の先生で、ポーランドは日本と同じように成績評価がかなり厳密に行われているそうです。
「どちらの制度にも良い点があり、問題もある」とおっしゃっていました。

今のところは
初等教育時は成績評価を明確にせず(成績は付けて、授業に生かしているそうです。)楽しんで学ぶことを推奨し、
中等教育から具体的な評価を実施していくのというのは素敵なアイデアのように感じています。

平等を学ぶ、リーカべハンドリングス(Likabehandlingsplan)

スウェーデンでは教育だけでなく社会全体として平等性を重んじているそうです。そのため、学校教育現場でも平等の重要性を教えているそうです。

子ども社会の中でも差別の原因になりやすい
性差、LGBTQ、年齢、人種、障がいについて、年間を通して計画的に学ぶ機会があるそうです。

もちろんそれでも問題は起きます。
特に最近はネット上のトラブル(SNS内でのいじめや悪口など)が頻繁になってきているそうで、先生の目が届きづらいんだそうです。
それでも周囲の生徒から話を聞いたり、苦しんでいる子からが打ち明けやすい環境を作ることで事態を把握できるように心がけているんだとか。

喧嘩やいじめから差別的な行動や発言が起きてしまったときは
担当教員とスクールカウンセラー、管理職が話し合い、迅速かつ効果的な問題解決を目指すそうです。

この平等の精神は授業内にも反映されているようで、
歴史や宗教を教える先生は特に意識しいているそうです。
宗教は5大宗教を満遍なく学び、お互いの宗教を理解し受け入れることを目指しているんだとか。

生徒の自己肯定感、自信

これだけ選択の自由があり、生徒はノビノビ学習している(夏休みの宿題はなく、学ぶ時間と遊ぶ時間をキッパリ分けている)のですから、
生徒は自己肯定感が高く、自信もあるのかと思い、
その点について聞いてみたところ
もちろん生徒によりますが自己肯定感が特別高いということはなく、自信に溢れているかと聞かれるとそんなことはないそうです。

話を聞いている限りでは
生徒が自分の興味関心に向けて選べるコースやプログラムの種類は幅広いのですが、それを選択する際は先生や保護者の意見が反映されることもあるようです。

🔶生徒の様子


今回は生徒から質問を受けたり、生徒へ質問する機会をいただけたので色々な話が聞けました。
そこから感じた生徒の様子をまとめてみたいと思います。

授業中に生徒に「勉強は好きか」「なぜ勉強をしているのか?」「将来の湯はあるか?」と聞いてみると様々な答えが返ってきました。

「学校は楽しい。先生方も素敵な人が多いし自分の興味あることを学べる。」

「勉強も好き。映像編集に興味があり自分で選んだコースだし、好きなことを学べる環境があることはありがたいと思う。」

「正直に言って勉強は好きじゃない。けど将来のためにやらなきゃいけないってことはわかってる。だから頑張ってやってる感じかな。」

「将来やりたいことはまだ全然決まってない、、3年性だから今年中には決めなきゃなんだけど、何がしたいのかまだわからない。」

高校3年性相当の映像コース・アートコースの生徒たち

将来の夢について教室全体に聞いたところ
夢がある・ある程度ある…30%
これといった夢はまだない…50%
反応なし…20%
といった感じでした。

4人ほどの生徒はその場で自分の将来の計画について話してくれました。
その後に「将来の夢はまだわからない」と言った生徒に同意するように頷く生徒が10人ほどいました。

選択肢を与えて自分の好きなものを選べる環境にあっても生徒から「自信」や「将来へのワクワク(自己効力感に近いのでしょうか?)」「主体性」みたいなものはあまり見られませんでした。

主体性に関しては授業スタイルに現れているように感じました。
インプット型の授業の割合に反比例して主体性が育まれないのではないでしょうか

自信や将来へのワクワクについて
これは僕自身の仮説ですが、
モンテッソーリ教育のように初等教育時に自分の好奇心や興味関心をを遮ることなく行動し学ぶことができれば、それが自信や何かをやってみたい心を育む最初の1歩になるのではないかと考えています。

🔶まとめ


先生や生徒との対話を通してスウェーデン教育について少し知ることができた気がします。

世界的にみても質の高い教育を提供していると言われるスウェーデンですが、そのシステムや環境には文字通り目を見張るものがありました。
子どもたちが自分のしたいことを見つけるための環境が整っていると思います。(あんな学校に通ってみたいです。)

その上で子どもたちが将来にワクワクしながら自信を持って自分の人生に挑んでいくためには何が必要なのか
改めて考えさせられる経験になりました。


【投稿企画 👏募集中👏】

「あなたにとって『教育』とは?」みなさんのお考えや体験談を大募集❗️❗️気軽に書いて投稿してください😆
投稿する際はぜひハッシュタグを忘れずに!!
#私にとって教育とは


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?