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シナリオプランニングやってみた

みなさん、こんにちは。ジャパンメディックの前田です。

先日、メンバーでシナリオプランニングを実施しました!10年後のヘルスケアについて考えた未来シナリオ(=当日の成果)はこちらになります。

シナリオ


シナリオプランニングとは

幅広い外部環境情報に触れながら変化の構造を理解し、不確実性の高低や自社へのインパクトについて多角的に議論を行いながら、起こりうる未来について複数のストーリーを構築、適応策を検討していきます。

企業が今後の進む道を考える上で、自分たちをとりまく環境がどのように変化していくのかは、ある程度予測していく必要があります。ただ、VUCAの時代と言われる昨今では将来予測は極めて困難なので、「こんなことになっちゃうかも」というシナリオ複数考えてみましょう、という手法と理解しています。

弊社は使命として「人々の心身の健康を支え、夢に向かって明るく元気に生きる人を増やす」ことを掲げ、現在、OTC医薬品事業、配置薬販売事業を営んでいます。経営陣で話す中で、普段の仕事の意思決定の材料になりうるような、もう少し身近なビジョン(いつまでにこうなりたい!という姿)を作りたいね、ということになり、2030年のヴィジョンを策定することになりました。

ビジョン策定の前段として、ある程度の将来予測も必要ということで今回、(株)ideal leadersさんのご支援のもと、シナリオプランニングを実施しました(ideal leadersさん素敵なファシリテーションありがとうございました!)

準備

今回のテーマは、我々が普段仕事をしている医薬品という業界よりも少し広く目を向けて「2030年のヘルスケア」と設定しました。

今回の参加者は合計10名で、準備として、いわゆるPEST関連の記事とヘルスケア、医療制度、薬局・ドラッグストアなどに関する記事を1人あたり10記事ずつ読み込み、ヘルスケアに与えそうな影響について考察しました。

シナリオプランニング当日

私自身、シナリオプランニングを実施することははじめてであったこと、また、このようなワークショップをメンバーと行うのは久しぶりだったので、盛り上がるのか、1日という短時間でちゃんとアウトプットできるのか、という不安がありました。

当日は、まずはそれぞれが読み込んできた記事とヘルスケアに与える影響について、ポストイットを使ってメンバーと共有することから始まりました。そこから、予想される出来事の根っこにあるのは何なのかを考察し、その後、もし実際に発生した場合に「ヘルスケアに与える影響が大きい」出来事、かつ「発生するかどうか不確実性が高い」出来事を選び出し、4つのシナリオを分ける軸を設定しました。

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我々の議論の終着点としては

「自分がどのような病気にかかるか手軽に予測できるようなる」

「医療費の自己負担(現状3割負担)が急激にあがる」

という、2つをヘルスケアの未来を分かつ軸として選定し、それぞれの出来事が現実になった場合、ならなかった場合のヘルスケアの姿を描きました。

当日は4つのシナリオについて、大まかな姿までを発表し、それをグラレコで記録してもらい成果物としました。冒頭にも提示しましたが、当日のグラレコがこちらになります。

シナリオ

正直、ここまでのものが1日のワークショップで作りだせたことは大変驚きでした!!

感想

率直に「やってよかった!!」。当日、参加者からも感想をききましたが、みんなポジティブな感想を発信してくれていました。

よかったことはメンバー全員の視野が広がったということ。普段は自らの業務に邁進しているなかで、あらたな技術(ウェアラブルや画像診断、AI診断など)や医療・保険制度の動きなど大きな潮流を全員でシェアできたことで、我々の事業や会社の在り方も幅広い視野から考える下準備ができたと思います。また同時に、さまざまな変化が予測される中で、現在の事業の競争力も永遠ではないことにも気づけたのではないかと思います。

私個人としては、上述の出来事がいずれも発生しないAs-isのシナリオ考えたのですが、考えれば考えるほどげんなりとしてきました。As-isのシナリオでは、日本人の病院依存また健康への意識も大きく高まることはなく、病気になったらお医者さんへ、また高齢になったら慢性疾患にかかり病院にということが是正されず、10年後には益々高齢化が進み、保険料や各種税金など現役世代の負担がさらに重くなるという暗い将来が予測されます。

より多くの方に使ってもらえるOTC医薬品を開発し、世の中に送り出すことでセルフメディケーションを推進し、医者依存の解消、医療費の高騰に歯止めをしたいという思いで事業に向かっていますが、それだけでは誰もが安心して健康的に明るく暮らせる日本を維持するには不十分だと感じ、焦りと無力感を抱いたというのが正直なところです。

ただ、逆に言うとセルフメディケーション推進以外にも様々な課題ががあり、その課題の輪郭をつかむことができたので、OTC医薬品に固執せずにもっと幅広いソリューションにチャレンジしていくチャンスもあります。このシナリオプランニングをインプットにして、私も会社のメンバーもワクワクするような10年ビジョンを作り上げたいと思います!!

おまけ

当日のワークショップが終わった後に、ファシリテーションを行っていただいた後藤さんに「仲の良い会社ですね」と言っていただいたのが、一番嬉しかったです!!


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