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VOL.103 大人の修学旅行 バール鉄道でモンテネグロからセルビアへ

コトルから首都・ポドゴリツア

コトルからバスでモンテネグロの首都に向かいます。
アドリア海沿いの山々をくねくねと、上り下りと。
途中、リゾート地、プドヴァで停車。
一見、ハワイのような街並みにちょっと衝撃を覚えました。
約2時間で中央駅のバスターミナルに到着です。
おやっ?
小さい国とは言え、欧州1国の首都。
その中央ターミナルというのに、
なんだろう、この閑散とした感じは!
ネットでは「世界一醜い首都」なんて書かれていましたので、
ある程度想定はしていましたが、
これほどまでかと驚きました。
Caféが1件、小さなカジノが1件、小さな売店が1件、以上。
その後街並みを散策してみましたが、
独立広場などの中心部も同じような感じ。
ただ、公園や緑地が多く、とても自然豊かなまちでした。

おそらくまちの中心、独立広場。人が…
官庁街周辺はきれいに整備されている。自転車レーンは完璧だが、6時間いて1台しか見なかった
ポドゴリツァ時計塔。戦争でほとんどの建物が破壊された中で唯一といってもいいほど残っているもの

バール鉄道

モンテネグロのバールというまちから、
セルビアのベオグラードまで伸びている区間。
風光明媚な景色が有名な鉄道で、
今回どうしても利用したかった路線。
昼と夜と1日2本運行されています。
今回は夜行列車を選択。
20時出発、朝6時着です。
午前中のうちにチケットをとっておこうと駅の窓口へ。
ネット販売も自動販売機もありません。
1等個室が満席ということで、
2等を予約、€28。
夜行列車で500㎞移動すると考えると格安でしょう。
出発30分前にホームに行くと、
すでに結構多くの人がいます。
ホームは3本ありますが、
全て屋根はありません。
放送もありません。
電光掲示も列車に関する何かしらの表示やサインも全くありません。
ただ、ホームと線路があるだけ。
加えて、新幹線くらいの長い編成にも関わらず、
どこで待てばいいかわからない。
周りの人もあまりわかっていないけど気にしていない。
なんとなく、1等が先頭の方、2等が真ん中くらい、普通席が後ろの方、
っていうことらしいです。
25分ほど遅れて列車がやってきました。
そして、各車両から車掌さんらしきおじさんが降りてきます。
「車掌さんらしき」というのは、服が普段着なので見分けがつきません。
また一服しながら対応してたりするので余計分かりにくい。
お客さんがチケットを見せて場所を聞いて、
合っている人は乗っていいよ、
間違っている人には、もっとあっちだよ、って感じです。
こんな感じで、出発するまでに15分くらいかかりました。
なんと2駅目で既に40分ほど遅れている計算です。

首都、中央ターミナル駅、ラッシュ時、看板すらないので、はじめ鉄道職員宿舎かと思った
真ん中が中央口
切符はこの窓口で購入する。職員さんは丁寧に対応してくれました
印字がラインの上にかかってて「0」か「8」か「3」か「6」か分からない
何もないホームだけど、照明だけは何か所かあった

寝台列車の旅

日本では姿を消していますよね。
高級路線の豪華旅客寝台車はいくつか走っていると思いますが、
昔ながらの「ブルートレイン」が懐かしい世代なので、
今回のバール鉄道はちょっと楽しみでした。
乗ってみると、それはもう、古い!
照明はつかない、換気できない、トイレは…
部屋は6人部屋。
3段ベッドが両側にあるタイプ。
私は2段目でしたので、ベッドに入ると座ることもできません。
ベッドの長さは178㎝の私でギリギリ。
もうちょっと大きい人は苦しいでしょう。
それから、タバコを吸う人の多いこと多いこと。
さすがに6人部屋の中では吸いませんが、
喫煙スペースなどもなく、
皆さん通路で吸っているので、
列車中がタバコの臭いが充満。
パスポートチェックは、23:30頃モンテネグロ出国、
0:30頃セルビア入国で2回。
国境の審査場になっている駅のようなところに停車し、
こわそうなお兄さんたちが各部屋の窓を叩いて、
叩き起こします。(ほんとこんな感じ)
寝たままパスポートを見せて、
寝そべったままの私の顔を見てチェック。
この経験はなかなか貴重でした。

通路、狭し。
ベッド、狭し。

今回は夜行列車でしたので、
風光明媚と言われる風景は見れませんでした。
でも、同部屋になった人たちとお話ししながら、
楽しい時間を過ごさせてもらいました。
予定より約2時間遅れて、
セルビアの首都、ベオグラード中央駅に到着です。

真新しいベオグラード・中央駅到着

今日はベオグラードのまちを歩きます。

※メイン写真は、ポドゴリツア市役所

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