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VOL.113 英国おぢさん留学を振り返る。海外大学院留学への挑戦

リフレクション

1年間の英国大学院留学から帰国して半月。
落ち着きを取り戻しつつあるときに、
この経験を振り返っておきたいと思います。
このnoteの締めくくりは、リフレクションを3回にわたってお届けします。

海外大学院への道

学生時代はもちろん、社会人になってから20年以上もの間、
自分が海外の大学院で学ぶなんてことは想像したことすらなかったです。
それが、
42歳のときに「ESD(Education for Sustainable Development)」に出会い、
そこから自分の仕事の中に「持続可能性」が含まれることに気づき、
「世界」を知らなければ良い教育ができないと思い、
この方向性が自分がすべき次の「ステージ」だなと考え、
とりあえずオンライン英会話に入会したのが46歳の時でした。
その際に受験したTOEICは400点ちょうど。
大学の業務が多忙だったこともあり、
本格的な勉強は始めていませんでした。
しかし、
「世界」知らなければならないという思いが年々強くなる自分がいて。
管理職の任期が終わった2019年夏頃から本気で海外で学ぶことを志すようになりました。
49歳の夏。
当初、2020年秋~1年間のサバティカルを取得することを計画しましたが、
2021年の夏からの海外研修制度の方が自分にマッチしていると考え、
そこをターゲットに英語の勉強を本格化させました。

何を学ぶのか

自分の専門性からするとESDを深めることが筋だったかもしれません。
しかし、教育の持続可能性を極めても、
それを受け入れる社会、特に企業が変わらないといけないと考えました。
研究者としてはこの選択は間違いだったかもしれないと今でも思います。
また、新卒で14年ほどビジネスを経験しましたが、
企業経営という側面では素人といってもいいレベル。
しかし、私は思い切って新しい分野にチャレンジすることにしました。
それが持続可能な企業経営。
日本では遅れていると言われていますが、
それが本当なのか、先駆的な欧州でこれを学ぶことを考えました。
そして国連が推進している「PRME」に指定されている欧州の学校で、
MBAを取得することを意思決定しました。
もちろん、実際にそこに住んで、地域の人たちと関わり、
文化的な背景も体感したいと強く考えていました。
しかしながら、そのようなことを体験した先人は周りにおらず、
自分にそのような人脈もなく、
ネットで探しても情報がほとんどない。
自分自身で直接現地から情報収集するしかありませんでした。
そして、もう一つ、最大の課題が「英語」でした。

英語学習は若いうちがいい、ホントに。

学生時代から英語が大の苦手。
社会人になってからも、どちらかというと避けてきました。
海外大学院留学を意思決定してからは、
もう逃げることはできません。
IELTSスコア7.0、少なくとも6.5の取得をターゲットに設定。
1日最低2時間を英語勉強の時間に割きました。
オンライン英会話
オフィシャル練習問題集
セブ島への短期英語留学、ほか。
手当たり次第できるものは全て取り組んだ感じです。
しかし、それが逆に良くなかったかも。
IELTSのスコアをゲットするなら、
もっと的を絞って効率的に勉強した方が良かったかもしれません。
新型コロナで自宅で仕事することができたという追い風があったものの、
最後までスコアを伸ばすことはできませんでした。
IELTS6.0で入学できるPRMEのMBAということで、
最終的には英国2校、フランス1校、ドイツ1校の中から、
ウィンチェスター大学を選択しました。
一番レスポンスが早く、
私の設問にも丁寧に一つ一つ回答してくれました。
ここならやっていけそうかなと。
ロンドンにも比較的近く、
休みの日は気軽に行けるかなとも考えました。
結果的に大正解でした。
英国大学院で学ぼうと考えている社会人の方は、
IELTS7.5 ベスト10に入るようなレベルの大学
7.0 ラッセルグループに入る大学
6.5 大規模、知名度やレベルの高い大学
6.0 競争力がそれほど高くない大学
こんなところを目安にしたらいいと思います。
ちなみに、オックスフォードやケンブリッジは別格です。

振返ってみて

大学院1年間で履修したところで、
経営指導できるビジネスコンサルタントになれるわけではありません。
本当に最低限の知識や考え方を学んだだけ。
重要なのはこの経験を活かしてさらに学びと経験を深めていくこと。
その為の玄関に立ったくらいでしょうか。
しかしそれ以上に良かったのは、
自分の人生に新しい1ページを加えられたこと。
これまで考えていなかったことにチャレンジし、
普段の仕事生活から離れ、
海外で暮らすという非日常を日常にすることができ、
自分の新たな「カード」を持つことができました。
ただ、自分は本当にラッキーでした。
仕事、家族など、1年間国を離れてもそれほど支障がない状況をつくることができたからです。
本当に感謝しかありません。
人生100年時代と言われます。
自分は100歳まで生きることはないだろうと思いますが、
それでもあと20年くらいは「現役」だろうなと想像します。
ビジネスパーソン、大学教員とステップを踏んできて、
次の20年への道しるべを作ることができたと思います。
この経験をどう活かすか具体的に考えて実践するのはこれからですが、
間違いなく、大きなターニングポイントになると感じています。

次回は学びの内容を掘り下げてみます。

※メイン写真は、昨年9月に初めてキャンパスに行ったときのチャペル。

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