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アレックスぅ~

夫の作りかけの家仕上げていきますシリーズ。

例のクローゼットはどうなったのかと思っている人がいるかもしれない(いないか・・)

クローゼットのいきさつ


なんやかんやあったが、頼んだドアはできあがり、ちゃんと服が吊るせて今のところ落っこちていない。

こちらはbi-foldより安いスライディングドアにしてもらった。
バーに補強

その後、階段に手すりをつけてもらうことにした。

以前ミーシャが作った階段

アレックスが自分のもとで働いているワークマンを寄越してきた。
手すりと一緒に残っていたドライウォール入れも頼む。

ドライウォール作業中

ワークマンが作ってくれた手すりはなかなかの出来だった。

手すりが仕上がった後
そこで使われたらしき道具がほったらかしになっていて、あら?と思う。

どうせ戻って来るんだからいいか。
そして次の日、ワークマンとドライウォールを入れる所を確認していると彼の目が夫ジェイが使っていた建築道具に止まっている。Hawkと呼ばれるもので、ドライウォールのセメント塗りのときに使うのだろうか?
使いたいのかなと思ったが、何も聞いてこないので素通りする。
ところが、しばらくしてそれを使って洗ったらしき状態で洗面所に置いてあるのを見つけた。
ん?何も聞かずに勝手に使うんだ・・薄い不信感が降りて来る。
そしてその日ワークマンが帰った後よく見ると、そのHawkやパテ用スパチュラが忽然と無くなっているではないか。
別の場所かと探したが、ない。
と言ってもその時は、ジェイの小さい道具をひとつひとつ覚えていたわけではなかったので、不確かさがあった。
それも手伝って、翌日来た時にワークマンに確認すればいいと消極的だった私。

そして翌日さりげなさを装いつつ控えめに聞くと
あ~とワークマンは言って、いったん外に出て
ジェイの道具と一緒に戻って来た。

消えてまた戻ってきた道具たち

どゆこと????
ワークマンは
これでしょ、と悪びれた様子がない。
違和感がありながら、性善説で(笑)たまたま片づけたときに自分の分と一緒になってしまったのかと思おうとする。

いや、どう考えても、洗面所に綺麗に洗って置いてあったのを間違えて持って行くとは考えにくい。

アレックスぅ~あんたんとこのワークマンどうなってるのぉ~!!!

東欧からの移民らしき彼。
物はみんなで共有してきました・・ってわけじゃないよね・・?
(すみません、ひどい偏見です・・・)
手すりの作業の後置いたままになっていた道具はアレックスの物だったのである。彼の知らないうちに。

その後念のためにワークマンがいない間に作業場の写真を細かく撮っておく。
午後いっぱいかかって作業を終えて、そして私が見つけたのは
工事用カッターナイフが消えている。
帰ろうとするワークマンに、ここにおいてあって黄色いハンドルのカッター知らない?
と聞いてみる。
するとなんとそれが彼のポケットから出てきたのである。
私の気づいていなかった一本のボールペンと一緒に。

どゆこと・・?と一歩詰め寄ると
ダイジョウブダイジョウブ、これからはないから・・・
急いでるんだ、予定あって。じゃあ・・
そう言って消えてしまった。

アレックスぅ~!!!!!!!!!!!

すぐにアレックスにメールをする。

半日置いて来た返信には

申し訳ない、申し訳ない
ちゃんと本人にも確認して
彼の作業分は請求しませんので・・・

なんでもこのワークマンは時に時間が守れずアレックスが引きずって顧客宅に連れて行ったこともあるとか。

仕事はきちんとできるんだけど、って

(こどもかああ?)

と叫びそうになったら

アレックスの方からすかさず
ベビーシッティングしているようなもんなんだ・・・

(そんな人を寄越すな~!)


昨日、そのワークマンの階段手すりのステイン塗りをした。

寡黙に黙々と作業をしていたワークマン。
手すりを塗りながら、きっちりとハマったその仕上がりに、そう言っちゃなんだけど、アレックスの取り付けたクローゼットドアより、その仕事はうんと美しいと思う。

まったくもって残念なことである。

思っていたのと色が違った・・・
ま、いいか・・。
before
after

玄関先の階段もついでに塗った。

それは隣の隣のおうちで建築作業をしていた人に、当時夫のために在宅看護のお手伝いに来ていたマーガレットが階段のやり替えを頼んでくれたものである。
今思い起しても怒り心頭のストレッチャー付き搬送の会社とひと悶着のあった急ごしらえの階段。
建築作業の合間にやって来てささっと取り替えてくれたのには感激した。
ところが、手すりもつけるからと言っていたのに、急に仕事場が変わって来れなくなったと。ではとにかく出来上がったところまでの費用をと聞いたが、申し訳ないといって、請求もなかった。

そんな事も思い出しながらゆっくり刷毛を動かした。

湖畔の家が仕上がっていく
すこしずつ。

日本とカナダの子供たちのために使いたいと思います。