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<ドラッカーの経営者論>なぜ計画を立てても達成できないのか

 Todoリストを買う。そこにやるべきことを書いて実行してみる。
 初日はうまくいく。けれども2、3日経つと様子が変わる。。。


 全く実行できない。何ならTodoリストすらも書けてない。


 「なんて自分はダメなやつなんだ…」
と、何度自己嫌悪に陥ったことか。結果、Todoリストは自分に向いていないと結論づけ、1年毎のサイクルであなたはTodoリストに挑戦しているかも知れない。


汝の時間を知れ

 ”私が観察したところによると、成果をあげるものは仕事からスタートしない。時間からスタートする。計画からもスタートしない。時間が何に取られているかを明らかにすることからスタートする。
 次に、時間を管理すべく、時間に対する非生産的な要求を退ける。そして最後にそうして得られた自由になる時間を大きくまとめる。”
ドラッカー名著集『経営者の条件』より

 わかっているようでわかっていないことだが、時間は増えない。

 無限にあるようで実は有限であることすらも、わかっているようでわかっていない。時間は何をするにも制約条件(物事を行う上での障害)なのだ。

 心理学の実験から明らかになっているのだが、人間には時間感覚というのが一切ない。例えば、仕事が終わって家に帰るまでの時間はどれくらいか把握していますか?通勤時間と同じですか?おそらく通勤時間よりは長いのではないでしょうか?


 何が言いたいのかというと、「人間の感覚ではどのように時間を過ごしたかを記憶に頼って知ることはできない」ということ。
 つまり、今日1日を振り返って、自分が24時間をどのように使ったかをしっかり記録する必要があるとドラッカーはいうのだ。



 計画が失敗するのは、「自分が自由に使える時間」と「計画を実行する為に必要な時間」がイコールではないからだ、ということがわかった。



「どういう時間」が必要とされるのか

 「どういう時間」というのは、時間の「質」の話だ。長い時間なのか、短い時間なのかがここでは問題になる。

 仮にあなたが自分の時間をほぼ正確に記録し、非生産的な時間や不必要な時間を発見して削減して自由な時間を生み出すことができたとしよう。この時、その自由な時間は、例えば、「まとまった2時間」として使うべきか、「30分×4=2時間」として使うべきか、どっちが成果をあげる為に必要であるだろうか。

 成功体験がある人は肌感覚でわかると思うが、「まとまった2時間」として使うのが良い。そしてその2時間で自分ができる作業量を把握すれば、計画は無事に実行できる。


 ”成果をあげるには大きな塊の時間が必要である。いかに総量が大きくとも、細分化していたのでは役に立たない。”
ドラッカー名著集『経営者の条件』より


まとめ

・計画を立てる前に、自分が無駄にしている時間や、何に時間を取られているのかを把握する。
・自由な時間を、成果が上がることのためにまとめて使う
・成果が上がるための計画を、自分の自由な時間の中で、立てる


ドラッカーの本がめちゃくちゃ面白いのでオススメです。



<おまけ>自由になる時間をまとめた。その後は何を考えるのか

 自分にはどれだけ自由な時間があるのか把握できたら、次のステップを簡単に紹介します。(ちょっとだけ書いてあったので。)

 それは「時間に対するアプローチ」をどうするのか。

 ”S・カールソン教授の調査によれば、ある非常に仕事のできるエグゼクティブは、毎朝出勤前の1時間半、電話のない書斎で仕事をしているという。
 時間通りに出勤するにはかなり早く起きなければならない。しかし、この方法は、夜仕事を持ち帰って、夕食後3時間仕事をするという一般的な方法よりはるかに良い。夕食後では大抵のものは良い仕事をするには疲れて過ぎている。特に中年以降は早く寝て早く起きた方が良い。しかも自宅で夜仕事をすることを一般化すること自体がよろしくない傾向をうむ。昼の時間の管理に取り組むことを避ける口実を与えている。(夜に後回しにすればいいや、という口実)”
ドラッカー名著集『経営者の条件』より


・成果をあげる為に、まとまった時間を何に使うのか。
いつその時間を設けるのか

 大きくこの2つの視点が参考になりました。



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