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ゴミ山で感じた事。in Phnom Penh

今日。

私は、産まれて初めてゴミ山と言われる場所に行ってきました。

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というのも、中央大学の学生がメコン大学に来て、メコンの学生と一緒にインタビューをする。

ということだったので、付いて行かせてもらいました。

ゴミ山。

という場所は、昔何かのテレビ番組で見てから、ずっと行ってみたい。

そう思っていたので、本当にいいチャンスでした。

行ってみての感想と言うと。

正直な所、あまり何も思いませんでした。

行く前は、現場を見て色々な事を思うだろう。衝撃を受けるのだろう。

そう思っていましたが、実際はそうでも無かったです。

というのも、私が今日行ったゴミ山は、旧ゴミ山と言われている場所で、現在はゴミ山の跡地になっている場所でした。

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今でもゴミはたくさんあり、今まで見てきた環境の中でもかなり汚い環境であったのは間違い無かったのですが、思っていたほど悪臭もありませんでした。

それでも跡地と言えど、現在そこに暮らしている住民の職業の多くはゴミ山での有価物収集を生業としている人達でした。

現在のゴミ山と言われる場所は、プノンペンの南部にあるらしく、そこまで通ってゴミの収集をしている様です。

中央大学の学生が卒論で使うということで、インタビューをしていたので、私自身も聞いてみたいことを少し聞いてきました。

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私は、こういったインタビューの際はメモを取らない人間で、自分の覚えていることが強く感じた事。

そして、一番印象に残っている事。

そう考える人間なので、印象に残っている事に関して、いくつか取り上げてみようと思います。


まずは、ゴミ山に来て生活が豊かになった。

という人が意外と多くて驚きました。

インタビューをした人数が6人ほどで、母数が少ないのですが思っていたよりは、収入も良いようでした。

実際に聞いたところ、一日に7.5ドルから10ドルを稼ぐことができると話してくれました。

しかし、もちろん問題点もあり、やはり病気にかかることが多い。

そう応えてくれました。

実際に今日インタビューをした方も、今は病気になっていて働けない。

と言っていました。

実際に彼らが働いている場所を見ることができないため、働いているゴミ山の様子というのが分かりませんが、恐らく想像を絶する環境で働いているのではないかと思います。

というのも、プノンペンでは、一日に少なくとも1800トンのゴミがゴミ山に運ばれていると言うことをゴミ収集業者の方から伺いました。

さらには、ゴミ山の半径5キロは悪臭が漂っているとも教えてくれました。

このゴミ山は役所の許可が無い限り入ることが許されていないらしいので、実際には見に行けないのですが、話を聞く限りでは、かなりの劣悪な環境のようでした。


今日インタビューをした人達にはみんな子どもがいました。

私は、こういう環境で育つ子どもは学校に行かないのだろう。

たくさん子どもがいて、みんなでゴミ集めに行っているのだろう。

勝手にそう思い込んでいましたが、実際には違いました。

どの親も子どもは2,3人でみんな、しっかりと学校に行っている。

中には子ども達もゴミ集めに行くと言っている人もいましたが、それでも学校は行っている。

といい、将来的にもしっかりと最後まで勉強してもらって良い会社に勤めてもらいたい。

そう話してくれました。

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彼らは、ゴミ山に来ることで生活は豊かになったというものの、子どもがゴミ山で働くことに関してはやはり反対のようでした。

原因に関しては深く追求しませんでしたが恐らく危険だからであろうと思います。

というのも、ゴミ山での仕事は衛生環境の劣悪さ以外にも危険な事が多くあるようです。

今日、プノンペン中のゴミを集めてゴミ山にゴミを運ぶ仕事をしている人にもインタビューをしました。

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その時、言っていたのが、ゴミ収集車にぶつかりそうになる人がいて、すごく危ない。

そう教えてくれました。

ゴミ山で働く人達も、口を揃えてゴミ収集車にぶつからないように気を付けている。

特にゴミが運ばれてきてすぐは一番危険なので勇気がある人しかいけない。

と答えてくれてたので、そういった事故が今までに何度もあったのかと思います。

そんな劣悪な環境。

それでも、ここに来て生活が以前より豊かになったという人がいるという事実。

なんとも難しい問題だと思います。

カンボジアに来るまでは、なんでゴミ山で働く人がいるのか不思議でなりませんでしたが、働く人がいるのはそれなりの理由があるからということを知りました。

今日一日、ゴミをゴミ山に運んでいる人。ゴミ山で働いている人。ゴミ処理の会社で働いている人。

様々な人にインタビューをしました。

色々な角度から意見を聞き、思ったことは、

現状としては、ゴミ山がある。そこで働く。という事はしかたない。

それでも、将来的には無くしていくべきだ。

こういった意見を持つようになりました。


実際にゴミ山で働く人で、好んでゴミを集めている人はいませんでした。

もし変えることができるなら変えたい。

それでも、生活していくためにはここで働くしか選択肢がない。

そういった意見がありました。

このような声があるのが現状です。

ゴミ山で働くということは、常に危険と隣り合わせです。

まずは、ゴミ山で生計を立てている人を支援する必要があると感じました。

しかし、簡単に支援すると言っても難しいのが支援の方法です。

恐らくカンボジアの政府はこのような場所に関してのサポートは期待できないと思います。

かといって、NGOやNPOの支援を期待する。というのもいつ実現するのかわからず解決策にはならないと思います。

となれば、残るものは、今住んでいる人達が自力で職を見つけて這い上がるという事が一番早い解決策かと思います。

課題として、ゴミ山で働いている人は学がありません。

学校に全く行っていなかった人。や小学校で中退した人。がいました。

恐らく彼らは現地語の読み書きすらできません。

それでも、単純作業の工場であれば働き口はあるのではないかと思います。

ある程度、ゴミ山でお金を稼ぎ、職を探す。

なんとも強引な答えかと思いますが、自分の今出す答えは、これです。

この意見に関しては否定的な声が多く上がりそうですが、自分の目で現場を見て感じたことは、こういったことでした。


明日も、午前中は旧ゴミ山にお邪魔する予定です。

このnoteを書いていて、私自身考えることが多くあったので、もう一度現場の声を聞いてみたいと思います。

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