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童話、書いてみる?

小学生の頃の夢は童話作家。
あの頃は当然ながら、童話しか読んでいなかったから。
漠然となりたいと思っていた。

大人になっても、童話ぐらいなら書けるんじゃない?
と、甘く考えていた。

動物を主人公にして………

ありがちなストーリーしか浮かんでこない。

『3びきのこぶた』
『アリとギリギリス』
『町のネズミといなかのネズミ』

イソップとかグリムとか、
誰もが知っているお話は、教訓めいていてつまらない。

魔法使いが出てくるのはどうか。

こちらも手垢がついている。

花とか、星とか、夢とか。
子どもたちは、そんなきれいごとだけを求めているわけじゃない。


やはり、人間が主人公の方がリアリティがあるのかな。

『ろくべえ まってろよ』
『おしいれのぼうけん』
『チェコレート戦争』

詳しいストーリーは忘れてしまったけれど、どれも印象に残っている。

随分前に、童話の書き方についての本を見つけて買ってみた。

なるほど。

児童文学って親から子、子から孫へと何代も読み継がれ、ずーっと売れ続けるんだ。

たしかに、孫にも『おおきなかぶ』や『小さなおうち』、『エルマーのぼうけん』、ぐりとぐらシリーズ、11ぴきのねこシリーズ、
かこさとしのだるまちゃんシリーズなど、思い込みで古いものばかり買い与えてしまう。

新作も開拓しなければ。

『ぺんぎんたいそう』などは、
なぜか子どもたちのウケがいい。

子育てサポートで利用会員さんのお宅に行って絵本を読む。
不思議と子どもたちを惹きつける
絵本がある。
大人の感性ではわからない。


話を元に戻しましょう。

童話作家になり、書いたものが当たれば、末代まで稼ぎ続けてくれるという。
(下世話な表現で申し訳ないです)

でも、これ、この本に書いてあったことで、唯一印象に残っている内容なんです。

ノウハウについても、勿論書かれているのですが、記憶から抜け落ちていました。
よく考えたら、読了もしていなかったみたい。

我が家の本棚に眠っていました。


しょっぱなからこれ。
「童話作家ほどオイシイ商売はナイ」ですって。


『文藝春秋 創刊100周年 新年特大号』を読んでいたら、

元福音館書店編集者の井上博子さんという方が、

『「ぐりとぐら」余話』という記事の中で、童話作家、中川李枝子さんのことを語っておられました。

 中川さんは保母さんをしていた経験から、子どもの想像力の豊かさや、心の底から楽しめるものでないと興味を示さない率直さを熟知しています。しかし中川さんの作品がこれだけ長く多くの人に愛されるのは、子どもだけでなく親の心にも寄り添う、温かく幸せに満ちた物語だから。
p428   抜粋

そうですね。

子どもの心は勿論ですが、親の心も動かすものでないと。

お金を出して、本を買うのは親なのですから。

プロの童話作家になりたい人の心構えのヒントがありました。



雪に見舞われる地域もあるようでが、よい週末をお過ごしくださいませ。

 日曜日はお休みします。