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2021年、LAPRASの組織開発・制度設計でやったこと

LARPAS Advent Calendar 2021」の16日目として書いています。

こんにちは、LAPRASでHRBPをしている@320kzcdです。昨年に続き、今年の組織づくりをまとめていきます。

昨年の記事では、2021年は積極的な採用を行うため「新入社員が安心して溶け込め、活躍出来る心理的安全性を構築する」と宣言しました。

2021年は13名の正社員が新たな仲間として加わりました。業務委託や派遣メンバーも合わせると40名規模になりました。よく言われる30人の壁も超え、来年は今年以上の採用数を予定しており拡大フェーズに入りつつあります。

そのなかでテーマとしていた心理的安全性の推移を見てみます。

組織サーベイの推移(心理的安全性)

組織サーベイは実態を把握することに意味があるため、LAPRASではノイズの入る記名式ではなく、率直な意見を出しやすい匿名でサーベイを行っています。(また、改善点を探す目的だと周知しています)

課題を表明してほしいと依頼しているサーベイのスコアとして、いずれも中央値が最高点となっており、心理的安全性に関しては目標を達成できたと考えています。


心理的安全性の構築に向けてLAPRASが行ったこと

心理的安全性がなにかは様々な場所で語られていますのでそちらをご参考ください。

心理的安全性を構築するためには、組織の構成員が身をもって「どんな行動をとっても、実際に大丈夫だったという体験」をする必要があります。(それについてはこちら

そして、その体験をしてもらうために以下2点を考えています。

  1. 安心できる保証があること(リスクが少ない)

  2. 行動しやすいこと(一歩踏み出すハードルが低い)

10杯に1杯、毒が入っているコーヒーなんて誰も飲めないように、いつ攻撃されるかわからない組織ではリスクを取ろうとは思いません。安心は不可欠ですし、気軽にアクションが取れる必要もあります。


①安心保障のためにやっていること

セキュアベース

LARPASでは「セキュアベース(安全基地)」という考え方を取り入れています。言語化を進めることで「書かれてあることで決める。書かれていないことでは責められない。」という線引きを明確にしています。これによって誰かの主観や好き嫌いで攻撃される心配がありません。また、リスペクトに欠ける振る舞いは懲戒処分の対象になるとも明言しています。

社員への組織に関する説明資料より抜粋

@KawamataRyo のパワーで今年公開した組織ハンドブックもLAPRASのことを外部に知ってもらうと同時に、社内メンバーに対して言行一致することをコミットする目的もあります。


オンボーディング

弊社のオンボーディングは他の類を見ないクオリティだと思います。@Iidasame が主体となり、知識のインプットだけではなく、配属現場のメンバーも巻き込んで、新入社員が成功体験を経験するまで持っていきます。新入社員は活躍イメージが持てることで安心して挑戦できるようになります。


インフォーマルコミュニケーション

フルリモート環境では、Languishingや孤独の観点から、インフォーマルコミュニケーションを意図的に設計する必要があります。天才@iwawoji を中心として、笑いと繋がりを感じられる機会を用意しています。

島田珈琲店(好きな本紹介回)
Among Us
Horizon Workrooms(テスト中)


LARPAS Sustainable Working Style

こちらも鬼才@iwawoji が中心となり、時間や場所の制約に縛られずパフォーマンスを発揮するための取組みです。

地方に住んでいたり、働く時間に制限がある人が負い目を感じずにパフォーマンスを出せることはもちろん。ワーケーションやサテライトオフィスの利用を推進することで、都心にいるメンバーも生活を充実させながら活躍できる「心豊かな人生が歩める会社」の実現を目指しています。


②行動しやすくするためにやっていること

Purposeへの熱量を上げる

LAPRASのPurpose「すべての人に最善の選択肢をマッチングする」は壮大すぎてイメージしづらい部分がありました。人間は想像ができないものを実現できないので、目指しているゴールの解像度を上げなくてはなりません。

どんな社会課題を解決するのかストーリーを言語化した聖書編纂というプロジェクトから始まり、メンバーが対話を通じてどんな社会を実現していきたいのか、そのために何が必要なのかをオフサイトミーティングやダイアログを通じて言語化していきました。

オフサイト

ユーザーにどんな影響を与えたのか知るために、LAPRASを通じて人生に変化があった人たちのインタビューも行いました。こうした試みを通じてPurposeの解像度を上げていき、SLOGANの策定にも繋がっています。


SoulとRoleのPurposeの融合

ホラクラシーではRoleのPurposeが明示されていますが、アサインされるメンバーにもSoul(魂)のPurposeが存在します。

デシの自己決定理論によれば、このSoulとRoleのPurposeが融合した状態をIntegrated regulation(統合的調整)と呼び、外発的動機づけの中では最も自律性を高める動機づけに位置します。

Self-Determination Theory (based on Ryan & Deci, 2000).

Soul Purpose(なぜLAPRASに属しているのか)を具体的に内省し、周囲に対して共有することでSoulとRoleのPurposeを統合させる取り組みを行ってきました。イメージとしてはリクルートのWill/Can/Mustに近いかもしれません。


ウィンセッション

本来はOKRを機能させるための仕組みですが、LAPRASでは他のメンバーのWINを知って刺激を受けたり、自分のWINが認められることで次のアクションを起こす勇気を得るためにウィンセッションを行っています。

ウィンセッションの様子


クリエイティブ予算

チームを前進させるために使える予算を用意しています。合宿やイベントなど、何かテーマを決めて取り組む試みに対してカジュアルに実施できる仕組みを用意しています。

合宿の様子


2022年のテーマ

心理的安全性は及第点を達成しましたが、そもそも、なぜ心理的安全性が高いとパフォーマンスが発揮され業績が向上するのでしょうか。

@to_ryo_endo が取り組んでいる、関係の質が上がると思考・行動・結果の質もあがるというダニエル・キムの成功循環モデルという観点もあります。

心理的安全性を提唱したAmy C. Edmondsonによると、心理的安全性は「チームの学習能力を規定する」ことがわかっています。つまり心理的安全性が高くなると、学びの機会となるインプットを組織の能力に変換する変換効率が良くなると理解すればいいでしょう。

一方で、インプットとなる情報は、個人が発端となる自主的な行動が中心となりますが、これは心理的安全性と関係が「ない」ことがわかっています。

従来のLAPRASでは自律性の高い人材を採用し、個人が自発的にベストプラクティスを探求することによってインプットを得てきました。しかし、心理的安全性があがり、変換効率が高まったということは学習の基盤が整ったともいえます。
それによって、いよいよ次はどうすれば個人のベストプラクティスを探求する試みを促進し、インプットの量と質を最大化できるかに取り組んで行けるようになりました。

量の部分で言えば、自律と他律を統合させた「新しい律」が鍵だと考えています。質の面で言えば、個人のコンピテンシーレベルが高ければ高いほどインパクトの大きなインプットを得られるはずです。

また、2022年は2021年と比較して倍の採用数を予定しています。今後ポテンシャル人材の採用も見据えて、個人の能力開発やパフォーマンスを引き出す仕組みづくりが重要になってきます。

以上の理由から、2022年のLAPRASにおける組織テーマは「Learning & Development」です。個のパフォーマンスを最大化し、タレント人材がより能力を磨ける機会を提供することでエンゲージメントを高め、ポテンシャル人材を戦力化するための再現性のある仕組みを作り上げていきます。

L&Dを見据えてコンピテンシーとGradeの整合性は取ってきているので、今試験的に行っている取り組みが軌道に乗れば勝てるイメージは持てています。

2022年はLAPRAS飛躍の年として頑張っていきたい所存です!
文中でも述べた通り、LARPASは積極採用中です。ガンガン行くフェーズですので、良い社会を実現していくためにチャレンジしていきたい方がいたらカジュアルにお話ししましょう!


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