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【マンガ】家族マンガが好き(『茶トラのやっちゃんとちーちゃん』)

家族の話を読んでいる。

前作と比べて読んだ後に強く思ったのはこれでした。もちろん前作も作者である類さんの家族が出てきてという話なのですが、やっちゃんが来てからの笑いあり涙ありのドタバタ劇が多めなのかなと。やっちゃんが特別な存在なんだなというのをものすごく感じていました。
今回もドタバタ劇はあるのですが、新たにちーちゃんを迎えてからのやっちゃんの変化や成長を描く部分も存分に見られる。やっちゃんのお姉ちゃんとしての姿や、ちーちゃんが加わって新しい家族になるまでを読めたのが、最初の思いに繋がっているのかもしれません。

4月30日に発売された『茶トラのやっちゃんとちーちゃん』は、前作よりも家族を感じられるマンガです。

・『茶トラのやっちゃんとちーちゃん』とは

ずっと「前作」と言っていますが、昨年の9月に『茶トラのやっちゃん』という作品が出ています。

類さんが保護した猫の「やち」(=やっちゃん)。やっちゃんとの暮らしや類さんの家族に起きた変化を、かわいらしいマンガや実際の写真でつづったものです。Twitterの投稿を見て大好きになり、書籍が発売されてすぐ購入し読みました。

その続編として描かれたのが、今作の『茶トラのやっちゃんとちーちゃん』。前作の一番最後のページに紹介されたのが、タイトルにもある猫の「ちよ」(=ちーちゃん)。今作ではちーちゃんが類さんの家にやってくるところから、やっちゃんとちーちゃんの関係や家族に起こる変化が中心になります。
今回も書き下ろしがあり、やっちゃんとちーちゃんの実際の姿が写った秘蔵写真集もあり、Twitterの投稿を普段から見ている人も楽しめる内容です。

・新たな登場人物が増えているのがポイント

今作はもちろんちーちゃんの登場がメインのひとつなので、冒頭の登場人物紹介にはちーちゃんが新たに名を連ねています。・・・・・・と、もう二人ほど登場人物が増えていて、自分は結構それがいいなと思うポイントでした。
もう二人の登場人物は類さんの友人である「塩山(愛称:じおしゃん)」さんと、塩山さんのところにいるハチワレの「富士丸(ふーちゃん)」。ちーちゃんが類さんのもとにやってきたのはまさに塩山さんがきっかけで、その話も今作には収録されています。ふーちゃんの姿は類さんが塩山さんの投稿を日々RTしてくれているので、勝手ながら知っているところでした。それが今回一番最初に登場人物として名を連ねていて、何かちょっと嬉しいというか、いいなという気持ちになったんです。

類さん家族だけでもいろんな話があると思うのですが、周りの人たちが関わることでもっとそれが豊かになる。塩山さんとふーちゃんは、類さんにとってそんな二人なんだなと思います。

・やっちゃんの成長に感動

ちーちゃんがやってくるのがメインと言いつつ、今作も冒頭はやっちゃんの自由気ままな生活が描かれるところから始まります。類さんのツイートで大好きなもののひとつにこれがあるのですが、

このイラストが出てくる話も収録されています。

それからちーちゃんが家に来て、やっちゃんも新しい環境をすんなりと受け入れられたかと思うと、実は我慢している部分もあって。でも慣れてくると、ちーちゃんに優しくしてあげられるところもあって。ちーちゃんが巻き起こすドタバタの裏側で、やっちゃんがお姉ちゃんになっていく姿も同時に見ている気がしました。

やっちゃんのイラストは変わらずめちゃめちゃキュートに描かれていて、ずっと可愛いなと思いながら読み進めているのですが。Twitterに載せられた写真を見ると、ちょっとやっちゃんの顔が凛々しくなっている気も。
前作ではやっちゃん自身がドタバタの中心だったので、写真も可愛い姿として見ていたのかな。今作はそれが少し凛々しく見えてしまうくらい、やっちゃんの「お姉ちゃん姿」も見所と思っています。

・そうは言いつつ二人とも可愛い

とは言え、やっちゃんもちーちゃんも可愛いし面白い。それが根底にあります。Twitterで類さんは毎日のように「おはようシュガーマフィンたち」と朝の二人の様子を載せてくれるのですが、その由来も収録されています。シュガーマフィンって言い得て妙だなと思っていて、二人が座っている姿を見るとそう例えたくもなってくる。
もともとおてんばだったやっちゃんと類さんのところに、もっとおてんばなちーちゃんがやってきて。ちーちゃんはご飯を食べてもトイレをしても、一挙手一投足が面白い。やっちゃんはケンカもストレスもあるけれど、まだまだ甘えるところもあって変わらず可愛い。

今作も前作と同じように、その可愛さをマンガと写真で余さず伝えてくれています。最近では、『00:00 Studio(スタジオフォーゼロ)』というライブ配信サービスで類さんが作業風景を見せてくれていて。二人の姿を見せてくれることもあり、シュガーマフィンを求めていろんなコンテンツを横断する毎日です。

・「家族の話を読んでいる」と思ったのは

今作の一番最後の話に、二人とは違う猫が出てきます。二人が類さんのところにやってくるきっかけにもなったという話でした。それは自分が小学生の頃に猫を飼ったきっかけとも少しだけ似ていて、やっぱり前作と同じようにその時のことを思い出していました。

動物と一緒に暮らす話は、その子たちと一緒にいて癒やされた、その子たちの行動にキュンとしたというものがたくさんあります。自分はそういった話を読んでは動物の良さや可愛さを再認識するし、もちろん類さんもその場面を多く届けてくれるのですが。類さんはそれと同じくらい、(類さんだけでなくやっちゃんやちーちゃんが)大変なことや心配だった部分も載せてくれています。
だからこそそこに生活感があるし、類さんの家族の話を読んでいると一番に感じたのだと思います。


今もTwitterを見ればやっちゃんやちーちゃんの日々の様子が、写真や類さんのイラストを通じて伝わってきます。毎回のように家族が増えたり大変なことが起こったりはないと思いますが、もっと大きくなる二人に今後何があるのかいつも楽しみです。
類さんと二人、そして周りの家族や友人のみなさんとの生活がまた新しい作品になって出てくることを、期待しています。


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