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テーブルに着くという選択

 ずっと前から思っている。男女機会雇用均等法などがいわれてもう長いのに、社会に出ても一向に変わらない男性優位の世の中。よくよく考えてみたら決定権のある人は、ほぼほぼ男性。それじゃあそんな世の中になるよね。

 兄を持つ私は、幼い頃から兄とよく遊び可愛がってももらえたからか、何の抵抗もなく、言いたいことは言い、同じ様に過ごしたために、女性だからと引け目を感じることも無く、どちらかというと男勝りなところがあって育ったかも知れない。

全くもって男尊女卑なんて言わせないオーラを纏っていたと言ってもいい。実際そうだった。そんなことでも言おうものなら、はぁ?って勢いだったと思う。

そんな私が社会人となり、衝撃的だったのは

忘れもしない給料日の

「女だから…」のひと言だった。

同期の男性と給与において2万円近くもの差があったことに対する総務の、しかも女性の返答だった。

今思えば、そこが私の分岐点だった。そこで辞めておけば良かったと、実は今でも思う。そうすれば人生はかなり違っていただろうと思う。

というか…その人生を歩むべきだったのだとも思う。

それから会社と闘うことになるのだが…

 何で女性は賃金が低いのか?ということを仕事をしながら考える事になるのだけれど、では女性も男性と肩を並べて生きているヨーロッパを調べた時に、議員の半数を強制的に女性にするクォーター制を導入して、少しずつ変わって行ったことを知った。

その時のドイツのメルケル首相のインタビューが頭に残っている。「最初は普通の主婦だったのよ、それでもそんな人たちが勉強して議員になって行ったの。今の女性たちに言いたいのは、まずはテーブルに着くこと」

同じテーブルに着いてこそものが言える。テーブルに着かないでものを言っていても何も聞こえない。

私は会社でいつもその言葉を頭に浮かべる。同じテーブルに着いて、それから話を聞いてもらおう。

だから今からの女性には、最初から諦めずに、テーブルに着くという選択をして欲しい。まずはそれからだ。

 今やドイツの議会、は第三の性を認めることを検討しているという。かなり溝を開けられた気がする。核兵器禁止条約への参加も決めて、自国に何が出来るかを考えているという。私は日本にその様になって欲しいと強く思う。だって日本は唯一の被爆国なのだから。ドイツがその様な選択をしたのも、それらと関係しているように思えてならない。

今会議は一つのテーブルではなく、オンラインでおこなわれるようになった。どこにいても何処からでも参加することが出来る。そうなった今果たしてテーブルに着くという選択を唱えても若い人たちがピンと来てくれるかどうかはちょっと疑問かもしれないが。

でも、だからこそ同じテーブルに着くことは出来るよね。

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