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教養は、ビジネスパーソンの武器になる――世界のエリートが学んでいる教養書 必読100冊を1冊にまとめてみた

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いまビジネスパーソンの間で、教養がブームだ。現代の複雑な問題は、すぐに学べるノウハウでは解決できず、問題の本質を洞察して解決するには幅広い教養が役立つからだ。

「教養を学べば、仕事力は大きくアップする」というのは、マーケティングのプロとして『100円のコーラを1000円で売る方法』(シリーズ60万部超)、『世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた』シリーズ(15万部超)などのベストセラーを手がけてきた永井孝尚さんだ。『世界のエリートが学んでいる教養書 必読100冊を1冊にまとめてみた』(KADOKAWA)を出版した永井さんに、話を聞いた。

教養を身につければ、骨太なビジネス思考が身につく

ビジネスパーソンの間で、いま教養がブームです。教養書はベストセラーの常連です。現代の複雑な問題は、すぐ学べるノウハウでは解決できません。問題の本質を洞察して解決するには幅広い教養が役立つことを、ビジネスパーソンは認識し始めているのでしょう。

例えば、哲学の祖といわれるソクラテスが実践した「ソクラテスの問答法」は、対話で「なぜ?」を繰り返しながら新たな知を発見していきます。これは仕事に悩む部下と話す際に、部下自身も気付いていない自分の中にある答えを、コーチング手法を通じて引き出す方法としてそのまま活用できます。

また哲学者として有名なカントは「一切の前提条件なしで道徳を考える」という「定言命法」を提唱しています。この定言命法は、企業がコンプライアンスを判断する基準にもなります。例えば「評判が落ちると困るから、コンプライアンスに取り組む」という姿勢で取り組む企業は少なくありませんが、これは容易に「評判が落ちなければコンプライアンスは適当でいい」となって、不正が起こってしまいます。カント流の定言命法がちゃんとハラ落ちすれば、コンプライアンスの本質はシンプルに「悪いことは悪いから、NG」ということが分かります。

さらに立派な知識人でも、統計の基本的知識がないために間違った判断をしたり、統計を駆使したトリックにだまされたりすることが往々にしてあります。しかし統計の基本が分かれば、そのような数字のトリックにだまされなくなります。

このように教養が身につけば、骨太なビジネス思考を身につけることができるのです。

一方で、ビジネスパーソンが教養を学ぶ際には、課題もあります。

ビジネスパーソンが教養を学ぶ際の高いハードル

1つ目の課題は、教養の専門家が哲学、経済、政治、社会科学、アート、サイエンス、テクノロジーなどの分野に、あまりにも細分化していることです。

1960年代前半、英国人のC・P・スノーは著書『二つの文化と科学革命』で、「理系の自然科学者と文系の人文学者の間で話が通じないことが、英国で深刻な国力低下を招いている」と指摘しました。この断絶は現代で…

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