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ドラッカーは70年前に、ChatGPTの使いこなし方について述べていた?!

経営者JPが運営する志高き経営者・経営幹部・次世代リーダーが集う会員制プラットフォームKEIEISHA TERRACEスペシャルコラムドラッカー再論では、ドラッカーは何を見、何を伝えたのか、私たち、実務経営者にとっての「実践的ドラッカー論」について、再考・熟考・使い熟しをしています。


ドラッカーは、2つの変化によって経営管理者が意思決定のプロセスを理解することが必須となっていると言う。

第一に、意思決定を助けてくれる様々な手法が手に入るようになっていることだ。それらは確かに価値ある心強い味方であるが、経営管理者がそれらの手法を正しく理解しない限り活用することはできない。

第二に、「オートメーションという新しい技術」(いまに翻訳すればDXやAIだろうか)が戦術的な意思決定と戦略的な意思決定のバランスを変えつつあることだ。

「かつては、日常的とはいえないまでも戦術的な意思決定だったものが、今日急速に数多くの考察事項を内包し、長期にわたって大きな影響をもたらす戦略的な意思決定となっている。言い換えるならば、高次な意思決定となりつつある。」(『現代の経営』、1954年)

それらの意思決定は、経営管理者が自ら行なっていることを認識し、体系的に行うときに初めて成果をあげ成功することができる。

DXやAIが意思決定を変えるとしても、それらの技術や手法を教わりさえすれば誰でも意思決定ができるようになるわけではないとドラッカーは指摘する。
マネジメント上の意思決定は、依然として経営管理者が自ら行うべきものなのだと。

「しかもそれらの意思決定は、経営管理者の判断力に基づいて行うべきものである。しかしそれらの新しい手法は、意思決定のいくつかの段階できわめて強力な力となる。」(『現代の経営』)

いかなる手法についても、重要なことは限界を明確にすることにあるとドラッカーは言う。

「数理分析、記号論理学、数理的情報理論、ゲーム理論、確率論などのOR(オペレーションズ・リサーチ)手法は、問題の理解に使うことはできない。決定要因を示すことも、問題解決の条件を明らかにすることも、守るべき原則を確認することもできない。それらの手法だけでは最善の解決策を決定することもできない。意思決定の結果を実行して成果をあげることもできない。それでもこれらは、意思決定のプロセスにおいて重要な役割を果たしうるものである。」(『現代の経営』)

ORの手法は、2つの中間的な段階〜問題の分析と、複数の解決案の作成〜において重要な役割を果たしうるものだとドラッカーは紹介する。

それらの手法は、経営管理者の視野や想像力の及ばない領域を含め、事業そのものや事業を取り巻く環境の変化の底にあるパターンを明らかにする。したがって問題の解決をもたらす。いかなる要因が関係のある事実であり、いかなる要因が関係のない...

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