「何だかうちはみすぼらしいな…」

「そんなことないよ、綺麗に使ってるから中身だよ」

病院からの帰り道に車で送ってもらった父が漏らした言葉に、いつも話していることを加えて応えた。

父は３代続く地元の工務店の現場監督でした。

散歩や買い物で近所をうろうろするたび

「あそこは7500万円で売ってるけど売れない」
※ぼったくりだ

「あそこは事故物件って出てるって」
※確かに火災で家主が亡くなった

「最近の建売住宅は見た目が黒いから墓場みたいだ」
※景観によろしくない

近所のマンションや団地は私が生まれた頃に建てられたのでよく考えたら、築40年以上が当たり前なんです。

よほど住めなくなったようなら取り壊すのだろうが、私が心当たりがある団地で取り壊し作業が行われたのは１軒だけである。

住宅も住んで40年経ってないのに、取り壊して新築にして売ると6000万円以上するので、半分に割って今流行りの黒い外装の建売りにして4500万円ぐらいで売るのだろう…

ある外から来た新築アパートに住んでる若者は、掃除が出来なくなりどうにもこうにもならず、そのまま夜逃げのように退去する話を以前聞いた。

「うちはリノベーションしてるから…」

「リノベーションって何？」

「取っ払って新しく作るの」

リフォームとリノベーションの違いをもわからなくなっている父に教えたけれど、増築もリフォームもリノベーションもたいして変わらないような気がする。

近所に住むタイ古式マッサージセラピストの友人が
「すきま風が…」

なんてボヤいていたけれど、日本家屋はすきま風のせい？か欧米の家屋に比べると室内の温度がかなり低く、体調にあまり良くないらしい。

向かいのいとこの家が新築した翌年私の家も増築しました。ここは戦中の長屋街でした。鬼太郎の漫画に出て来るような場所ですが、あんなに酷くありません。確かにあんな感じが色んなところに残ってます。

近所は父と祖父と叔父が建てた家がまだまだ沢山残ってます。

そして
そのまま家主がいないまま放置されている家もあります。

今向かいの家が建売住宅になろうと工事していますが、地鎮祭もしないのはほんとにいいのだろうか…

何があったか色々知ってる家だけど、無理に外国人労働者を使い鉄骨をぶっ壊し、土用に工事をするのです。

売った本人はまた来ると言って、２度と来ない
出てってから取り壊す間にあんなにゴミが出るなんて…
人目をはばかるように、息子か嫁さんが来てごみ捨てして行った

何が起こったのか
○車に火をつけられた
○住んでる人が夜中突然意識がなくなり救急車の出入りが異常に多かった
○海外に土地を買ってやっと売ったらしい
○嫁入りした人がみんな精神的にも肉体的にも病気になった

あんまりこういうことは書きたくないけれど、周りはみんな知ってるのです

最近
都内のプライベートサロンに行くと
「ボロアパート…」

「みんなそんなもんだよ」

３階なのに階段は１段が低く中２階までで、足腰の悪い私にはとてもラクでした。

セラピーや占いを勉強するとみんなプライベートサロンを夢見るのです。

それが実現出来る人はほぼ居ません。

自宅をそのまま使える人は自宅サロンに出来ますが、探すとけっこうどこにでもあるのです。近所に２軒ほど知り合いの知り合いで占いサロンをやっている人…

話は戻るが築40年ぐらいでテナントに出ている物件は多分沢山あるのでしょう…

父から聞きましたがテナント物件はお風呂やキッチンがないぶん、内装は勝手に直して良いらしい

私が通っていた
うたのお教室も占いの館もよく考えたら、トイレが洋式だけどウォシュレットがない
同じビルだから中身はなんとなくわかるけど、うたのお教室は音楽室が5つあり２軒を繋げて使って凄くお金が掛かっていた。

だけど同じビル

知り合いの酒屋の○○ビルなのです

今流行りの深夜美容室は父が何度も何度も工事したただの牛乳屋

坂を降りて行くとアカデミー賞を受賞したゴジラのスタジオがあるけど、あんな風になっているのは市内にそこだけだろう…

社協を取り壊す取り壊さないと言う話はずーっと聞くけど、向かいにある友人の実家は同じまま

彼が引っ越して来たところはたまたま線路が下に入り綺麗な景観になっただけ

「駅近じゃないといけないんですか？」

私の能天気さは育った環境から来るのでしょうか…

「東京なのに都内じゃないの？」

「（23区以外は）都下」

昔の彼氏の家の荻窪の住宅街も何年かまえに所用で通ったら全く変わらない

東京ってこんなものです

あぁ、田舎に還りたい