平日ランチ、スパイスカレーで勝利宣言
こんにちは、今日もエッセイご覧いただきありがとうございます。
ランチタイムの空腹を埋めるあの瞬間。
モーニングにもディナーにもない、あの期待感は一体なにをもたらしてくれると想像していたのでしょうか。
それほどにランチタイムにウキウキする。
今日の食日記
ランチタイムを極めたくなっていくのは、社会人特異な習慣なのかもしれない。
お昼休憩!と宣告されると、たちまち湧き上がる喜び。
と同時に、もう時間がない気がしてしまって、なんだか脇が痒いような、落ち着かない。
だって刻一刻と時間は迫ってきている。始まったばかりなのに、もうすぐランチタイムの終了が告げられてしまうような気がしてしまうのだ。
ファストフードの弊害のようなものは、こんな悪しき社会人の習慣から来てしまっているのではないかとさえ思うほど。
世の中忙しすぎるし、正直、だから効率が悪いのでは?とさえちらっと思ってしまう。
まあ、そうはいっても今このお昼ご飯食べないと空腹で倒れそうだし、やっぱり食べる喜びは何にも代え難い活力になるのは言うまでもないわけで。
となると、だ。
さっとお昼を頬張って、誰よりも自分に勝利宣言をしたいではないか。
コンビニにもそこらのチェーン店にもない、速さとそれなりの価格と格別の美味しさ。
スパイスカレーにありつきたい。
カレーは間違いなくファストで、それでいて凝っている。スパイスの世界をしっかりと覗けば、一つとして同じ味わいはないし、驚くほど正解が分からない(美味しいと簡単に言ってしまえば、後に後悔する。全くもってその美味しさが何かは分からない時がある。美味しいんだけど、説明ができないというか)。
1日1回そうやって自分にご褒美を与えるのなら、良きスパイスカレー店に出会いたい。
分かりやすい。
まあ、匂ってくる。
街を歩けば、カレーのお店ほどシンボルマークな香りをえげつなく蔓延させているお店はないと思う。
言うなれば黄色の世界。
香った時には自分はその香りに立っている。
ちらっとお店と目が合あって。
「あ、カレーだ」が言えて良かった今日のランチ。
スパイスカレーのお店は、とにかく個性が立っている。
東南アジアにも、日本の洋食欧風カレーにもない、南米をも掛け合わせたようなハイブリッドなデザインが光る。ときめくのだ。
今日のお店
別に仕事ではなかったのだが、通行人に勝利宣言(いや、今日の自分に対してか)したいと思ってわざわざ窓際の席に座った。
カレーの店コロンビアはキーマもスープもあるカレー屋。
大いなるカレー沼に潜り込みたくて、何度も深呼吸をした(変態)。
鼻から体全身にもうスパイスが巡ってくる。
カレーの美味しさは遺伝子レベルで日本人の体内に潜んでいると思う。
カレーが嫌いという人には出会ったことがないし、万物の宝、国民食なのだと思う。
外はあたたかくカレー日和。
考えて考え抜いたランチタイム。スパイスカレーを選んだ今日を圧倒的優越感を持って誇りたい。
強い気持ち、毎日の自分に勝利宣言だ。
アボカドスパイシーキーマ。
お釈迦様の光背のような輝きは、今日を照らす太陽だった。
真っ白のプレートにコントラストのように輝くキーマカレーの一品。サービスの福神漬けは外せなかった(CoCo壱じゃないんだから、、)。
キーマに福神漬けのチグハグ感が、カレーの万物の許容力を誇示していると思う(勝手に)。
粒を感じるコリアンダーシードが、噛むたびに香りを放出する。アロマリッチのように。
じんわりとしたでスパイスの重なりを味わえば、すっと爽やかで辛さもあるスパイスの力があっさりと抜けていく。
黄身を割ればコクが出て、アボカドと食べれば柔らかな質感が生まれる。
そうすると、気づけば自分が行ってしまいそうになるスパイスの美味しさになんとか追いついて、「これは美味しい」と驚嘆しているのだ。
食べ終わった頃にははっとして,汗がたらりと頬を辿った。
束の間のランチタイムに僕はスパイスの世界を全力で走り抜けたのだ。
それは濃厚な時間だった。
束の間だからこそ、速く深く知れたと思う。
これで午後も前進できそうだ。
ガッツポーズは自分にして、お店を後にした。
スパイスカレーはなんと奥深いのに、あっさりなのだ。私的ランチタイム枠は譲らないだろうな。
美味しいひと時に、ごちそうさまでした。
では、また次回。
今日のお店:カレーの店コロンビア(栃木県宇都宮市西1丁目3-3)
*Instagramでは暮らしにある食をすきなだけ発信しています*
暮らしのヒントになれば、と。
リンク→ https://www.instagram.com/kei_fooddiary/
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