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そんなに似てる?キルギス人と日本人

ビシュケクでは雪が溶けて、気温も日中は10度を超え、春の兆しがようやく見えてきました。

キルギスと日本人の言い伝え
私は、第一回の投稿で、「キルギスと日本」の項にて、以下のように書きました。
キルギス人と日本人は顔が似ています。
「大昔、キルギス人と日本人は兄弟で、肉が好きなものはキルギス人となり、魚が好きなものは東に渡って日本人になった」という言い伝えがあるほどです。
実はこの部分、少し違和感を感じながらもキルギスを紹介する際の定番の文章となっているので採用したのです。しかし、ありのままのキルギスを伝えるという私の趣旨に反するため訂正いたします。

キルギス人とは
“キルギス人”は様々な意味を持ち得ます。
まず、単純にキルギス国籍を持っている人。そして、中央アジアに分布するテュルク系民族も指します。そして冒頭の言い伝えでは、どちらの意味の“キルギス人”を指しているのかはっきりしません。確かに民族としてのキルギス人ならば、日本人と似ている人は他民族に比べたら多いと思います。しかし、国籍を指す場合は、民族・人種の多様性に富んでいるキルギスではこの言い伝えは当てはまらないと私は考えます。
キルギスはソビエト時代に、ロシア人、ドイツ人、チェコ・スロバキア系民族などの多様な人種・民族が移住してきたため、その多様性は中央アジア随一です。実際に現地で生活をしていても、様々な人を目にして人種・民族の多様性を感じています。そこで、「キルギス人と日本人は顔が似ている」と言っても、いまいち的を得ていないような印象を抱きました。

改めてノートの目的
1回目の投稿をすぐに撤回するというのは、私が情報の出自を確認せず、定番だから使っちゃえ、という軽い気持ちを持っていたことが原因に思えます。キルギスの生活のありのままを残すこのノートでは、すでにある言葉を使うのではなく、私自身の言葉を写真とともに綴っていこうと思います。
(冒頭写真:突厥の石人。イシククル湖東岸の街、カラコルにて。)


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