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不登校と中学受験(36)

小学不登校生の中学受験2


学校に行けずに悩んでいる小学生が中学受験を考えることになるとしたら、まず、なぜ、中学受験をするのか、ということはとても大切なことです。

特に問題になるのは、学校に行けなかったのか、なぜ学校に行かない選択をしたのか、ということについてなのです。

その原因について、ある程度はわかっていて、中学校に進学しても大丈夫だということならば良いのですが、よくわからないのであれば、もう一度、同じように学校に行けないことがあるかもしれないのです。


それでもいいから、中学受験してみる、というのはアリだと思いますが、学校に行けなかった時のことは、考えておかないといけないことなのです。

なぜなら、学校に行けずに悩む子ども達は、多くの場合、学校に行けないことで、精神的にかなりの負担になっているからなのです。心に傷を受けていると言っても言い過ぎではないと思います。

その心の負担を抱えながら、受験勉強を行い、チャレンジするというだけでも、かなり辛いことなのですが、見事合格しても、再び不登校になった場合、受験までの過程の辛さに、再び不登校になってしまった心の傷がさらにのしかかってくるからなのです。

特になぜかわからないけど、学校に行きたくない、行こうとするとすごく不安になるし、体調が悪くなるなどのしんどい状況になるために、学校に行けない場合、全く同じことが起こらないとも限りません。

受験に相当なエネルギーを使っていますから、なかなか動くこともできないことが多いのも事実です。


だからこそ、他の小学生以上に、何となくではなく、どこの中学校を、何のために受験するのか、という明確な目的を持っておいてください。

どこの中学校を何のために受験するのか、ということは、他の小学生も、もちろん大切なことなのですが、小学生で不登校になっている子どもには、何よりも重要な問題なのです。


憧れだけで受験することがダメなのではなく、不合格、合格後の不登校も十分に考えておいて欲しいのです。


特に、お母様がしっかりとこのことをお考えください。

小学校で不登校になっているから、中学受験でリベンジして欲しいなどと、お考えにならないようにして欲しいと思います。

不登校になっている子どもにしてみたら、自分が学校に行けないことで、ご家族に申し訳ない気持ちになっている子どもも多く、ご家族が期待するのであれば、それに応えたいと思い、無理をしてでもがんばってしまう子どももいるのです。

そういう子ども達こそ、合格したところで、きっと中学校に通えないと自分自身でわかっているのに、無理して受験しようとするのです。


それで、合格して行けなかった時の子どもの心の傷は、かなり深いものになってしまうのです。



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