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海外営業としての通訳経験とその準備記録 1

私は大学卒業以来、"海外営業"という仕事をしてご飯を食べている。"海外営業"という職業にはあまり馴染みがない方々多いかもしれない。海外営業とは、文字通り海外のお客様に対して営業を行う職業であり、私が卒業して就職した会社(メーカー) を例に取ると、営業活動(国内+海外)、製品取付/指導業務、代金回収(T/T, L/C)、技術翻訳/通訳、海外とのコレポン、提携先との技術的交信(英語)、貿易事務/実務、海外出張、訪日されるお客様のアテンド業務etc...、多岐にわたった。(ここでの経験は現在においても間違いなく活きている。)

今回は、海外の顧客に対して行う現地での製品取付の指導について綴りたい。

初めての指導は確か入社2年目(or 3年目) の時で、出張先は台湾だった。それまでに、営業兼通訳として何度か台湾へは行っていたが、今回は指導員兼通訳としての訪問でだった。

当時不安が多くあり、行く事が決まるとまず関連する英単語、決まり文句などを覚える事にした。現場の作業員にはむしろ漢字の方が伝わりやすい面もあると聞いていたが、現地代理店の方と意思疎通するには英語での説明が必要となり、何にしても必要であった。(20代の経験が浅い中でも、海外に出してくれた会社には感謝している。)

取説(日本語版、英語版)で作業手順を頭に叩き込み、作業上の注意点、その作業が発生する理由等も覚えた。それまでも専門用語については出会う度に少しずつインプットしていたが、業界特有の単語もあり、それらが瞬間的に出るようになるまで覚えた。(現地では疲労などによる体調変化も予想された為、どんな状況でも出てくるようにする為。)

工具の名前もカタカナが多いが、これも実はそのままでは伝わらない事が多い。(例. モンキーレンチ → adjustable wrench)

会社で工具を触るようになり、気になって調べていくと様々な発見があった。

この準備が大変なのだが、相手にしっかりと伝わる瞬間がやはりたまらなく嬉しく、一生懸命に地味なトレーニングを行う。並行して、自分も製品を取り付けられるように、社内で練習した。

工期通りに取り付けを完了してもらう為、私ができる準備はこのくらいのものだが、毎回全力投球で取り組んだ。英語に関しては毎回必死に準備したので、現地での取付指導の通訳や説明には、ほぼほぼ困らなかった。

他の東南アジアの国でも指導を行ったことがあるが、文化や気候により色々な違いが出てくるのですが、また機会があれば、綴りたいと思います。

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