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太く短く

ペンネーム Mr.K

 「太く」「短く」生きたいという男がいる。
何かの医師の文で読んだが、そういうことを言う男に限って
人生末期にジタバタするそうである。
 彼は健康に留意することなく、食べ物に無頓着で大食している。
食品添加物に関して話したら、
「そんなものは気にしない。」とのこと。
 はたして彼は、短く生きるとして、太く生きられるのだろうか。
食品添加物を知らぬほど摂取し、健康を害した人間が、
太く生きられるのだろうか。
いや、そういうことはないだろう。
そうすると彼は「細く短く」生きることになる。

 日本には、どれくらいの表記義務のある食品添加物があるのか
知らないけれど、表記義務のある食品添加物が使われている
ということは、表記義務のない食品添加物も使われている
ということで、ちょっと恐ろしい話である。
 海外では禁止されている食品添加物も日本では許可されている
ケースもあるという。
 もっといえば、外食においてはその使用の有無も知る術がない。

「そんなことを言ったら何も食べられなくなる」
という人がいるが、まったく留意しないでいるのと、
できるだけ食品添加物を摂らないようにしているのとでは
大きな差がでるだろう。

 また、海外輸入食品・遺伝子組み換え食品
(家畜飼料使用を含め)に関する規制、情報開示など、
食の安全性を確保していくために、
これらも消費者として要求していくことは必要であろう。

 健康オタクという言葉がある。
どちらかというと、否定的な意味合いで用いられるが、
何がいけないのだろうか。
よく、「一番大事なものは?」との問いに「健康」と答える人が
多いが、具体的に何かに取り組んでいる人は少ない気がする。
そのなかで色々と健康に関する取り組みをしている人は
その方法が的確かどうかは別として、尊重されるべきであろう。

 かくいう私は、運動はろくにせず、食事も偏食で、
健康オタクから程遠い生活をしているが、
せめて食品の安全性には気をつけて生活していきたいものである。
 ちょっとでも「太く・長く」生きるために。

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