【認知的不協和理論】『ネトウヨ』が生まれる仕組み【『愛国心』『権力志向』という『行動依存症』】〜人は、なぜ『陰謀論』や『歴史修正主義』にハマるのか?〜《考察》

【認知的不協和理論】は朝鮮戦争時の「中国人民軍」の「米国人捕虜」に対して行なわれていた“洗脳”の仕組みや、人がブラック企業・マルチ商法・カルト宗教などに“ハマる”仕組みの説明するものとして有名で、それは「人は『不協和』が増大したときそれを解消しようと【認知を変更】する」という『心理的メカニズム』を利用したもの。
そして、それは同じように「人は、なぜ『陰謀論』や『歴史修正主義』にの“ハマる”のか」という命題にも応用できる⋯

【認知的不協和】とは?

『自分が正しいと信じてきた認知(考え・価値観)』とは別の
『新しい・矛盾する認知』が出てきた状態

あるいは

『理想の自分』と
『現実の自分』とのギャップの中で
バランスが取れなくなっている状態

そのときに覚える“不快感”や“ストレス”を表す“社会心理学用語” 

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そして

人は【認知的不協和】(矛盾)の状態にあるとき
何とかそこから抜け出し
矛盾を解消し
自分の『行動』を正当化しようとする

その考え方を【認知的不協和理論】という

この理論を提唱した“レオン・フェスティンガー”の仮説 によると

1;不協和を低減・解消させるために何らかの圧力(行動)を起こす

具体的には
“古い認知”か“新しい認知”のいずれかを否定する傾向にあり

①“新しい認知”を取り入れ“古い認知”を変える
②“古い認知”に拘り“新しい認知”を否定する

のどちらかのことが多い

その場合
比較的「変えやすい」方の認知を変えることで
「絶対に変えられない」認知を正当化しようとする

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または

③都合のいい情報ばかりを集め(認知の追加)
 都合の悪い情報を避けることで
 不快感やストレスを意図的に否認・矮小化する(合理化)

そうして不協和を低減・解消し自己正当化する

例えば『失敗』をした場合
その《事実》は絶対に変えられないので
その損害を最小限を食い止めようと行動したり
また
それを正当化しようと都合の良い方に考える

例)すっぱい葡萄(日)wikipedia
  狐と葡萄(英)wikipedia

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参考)「すっぱいブドウ」は本当か?|脳科学研究所|玉川学園
関連参考)ギャンブル依存症の神経メカニズム―前頭葉の一部の活動や結合の低下でリスクの取り方の柔軟性に障害―|京都大学

2;不協和を低減させる圧力の強弱は不協和の大きさの関数である

不協和の度合いが大きければ大きいほど
それに比例して低減させようとする圧力は大きくなる

不協和が大きいほど⋯
心の中の『不安・恐怖・不全感・ストレス』が大きいほど⋯

自分の《感情・価値観》と周りの人々《社会・環境・政治など》との
温度差(ギャップ)が大きいほど⋯

それを解消しようとする圧力が高まり
冷静になって
客観的・論理的・合理的な思考することができなくなり
デマ・噂・流言を信じ込みやすくなる

『詐欺・マルチ商法・カルト宗教・陰謀論⋯』にハマりやすくなる

それが地震の後の
デマ・噂・流言が広まる原因となる→【認知の改変・追加】

自分の中の“不安・恐怖”を正当化するために
デマ・噂・流言を信じ
それを吹聴・拡散する(無意識に嘘をつく・脅迫する・不安に陥れる)ことで
『自分』と『周り』の不協和(ギャップ)を解消しようとする

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参考)Leon Festinger(en.wikipedia)

【認知的不協和理論】とは何か?→自分の「感情・行動(依存症)」を正当化しようとする『心理的メカニズム』


タバコの例を見ると⋯

認知1.タバコを吸う(古い認知)
 ↕ (認知的不協和)
認知2.タバコを吸うと肺癌になりやすい(新しい認知)

この不協和を解消するためには

選択A=認知1の変更
  認知3.禁煙する

これで不協和は解消する

⋯しかし実際は
『ニコチン依存症』になると簡単にはやめられない

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そうすると
喫煙を『正当化』するために《新しい認知を追加する》

選択B=認知の追加→認知2の否認・矮小化
  認知4.長寿の人もいる
  認知5.交通事故で死亡する確率の方が高い

そうして都合の悪いことを否認・矮小化して
見えなくすることで
自分の行動(依存症)を正当化しようとする

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そう考えると⋯

【認知的不協和理論】は
自分の行動(依存症)や感情(不安・恐怖・快楽・憎悪)を
正当化しようとする『心理的メカニズム』である

と言える

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人は『行動』『感情・欲望』『信念・価値観』『社会・環境(他者・周囲)』
不協和状態にあるとき
無意識に“認知を改変”し一貫性をもたせ
自分の行動を正当化しようとする

そして
それが『洗脳』の手段としても利用される

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参考)コトバンク『洗脳』

【認知的不協和理論】と『洗脳』

【認知的不協和理論】は
朝鮮戦争時の
中国人民軍の米軍捕虜に対して行なわれていた“洗脳”や

ブラック企業・マルチ商法・カルト宗教などに
“洗脳”される仕組みの説明として有名で

それは
「人は不協和が増大したとき
それを解消しようと認知を変更する」という
心理的メカニズムを利用したもの

参考)認知的不協和(セルフ洗脳):行動経済学とデザイン:38/ジマタロ/note

「中国人民軍」が「米国人捕虜」に行ったとされる『洗脳教育』

逃げられない状況《不安・恐怖・ストレス》の中で

認知3(信念・価値観)→不協和←認知1(行動・強制・書く)+認知2(僅かな報酬)
共産党は敵だ   ❌ 「共産主義のいいところ」 + 一本のタバコ
米国は素晴らしい ❌ 「米国の悪いところ」を書く+ 一個のお菓子

         ↓
行動(仕事)に対して『報酬』が少ない→割に合わない(不快感・苦痛・不満)

[例えば(信念・価値観)=(行動)だと不協和は発生しない
また『報酬』が多ければ不協和は発生しない(報酬の為だと納得する)]

この行為を繰り返し行うことで不協和が増大していくと⋯
『不協和』を解消しようとする『心理的メカニズム』(防衛機制)が働く
   ↓
比較的「書き換えやすい」
認知3(信念・価値観)を書き換える【洗脳】

認知3❊(洗脳後の信念・価値観)
「共産主義は素晴らしい」
「米国は酷いことをしてきた」

そうして
『信念・価値観』『行動』『僅かな報酬(低賃金)』で《整合性》をつける

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これは『ブラック企業』で「なぜ低賃金・長時間労働で働くのか」
ということも説明できる

逃げられない状況(借金・生活の為・恩義がある・迷惑をかける)の中で仕方なく
半強制的に・嫌々ながら『低賃金・長時間』で『行動(労働)』している内に
その『行動(労働)』を正当化させるように『価値観』を書き換える

→「社会に役立つ・喜ぶ人もいる・将来に役立つ・ヤリガイがある仕事」

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参考)ブラック企業が新入社員をしごくのは認知的不協和を利用したものでカルトの入信の儀式と同じ(togetter)
(それは現在の“外国人技能実習生”
戦前の“徴用工・強制労働”“従軍慰安婦”でも同じことをやっている)

そこでは
いつの間にか
「仕事が面白い・ヤリガイがある」(ヤリガイ詐欺)
「自分の自由意思(信念・価値観)で行動している」
かのように誘導されている

そして
(脳が)快感・安心を求めて体が勝手に『行動』を
起こしている(行動依存症)状態になり
それを正当化するように『価値観』を変更する

なぜか
いつの間にかモノを買っている状態になっている

『買い物依存症』(行動依存症)のメカニズム

人は沢山の欲しい商品の中から

価格・機能・見た目・ブランド・使用頻度・重要度⋯
様々な角度から検討・選択・購入する

その行動をするに当たり
無意識の内に【認知的不協和理論】を使っている

企業はCMで「これを買えば幸せになれる」と宣伝し
消費者は心の中の無意識なストレスを解消するために
『快感・安心』を求め競って高い物を買う(ように誘導されている)

「他人に笑われる⋯バカにされる⋯自慢できる⋯優位に立てる⋯」
などの(同調圧力・強迫観念)が強くなり
「他人は他人・自分は自分」と言う距離感が保てず
《他者の目が気になってしょうがない状態》になっている

それは
TV・映画・アニメ・アイドル・スポーツ・イベントでも
「○○ブーム」で一斉に熱中し盛り上がる

“勝った負けた”で一喜一憂し
メディアはそれを煽る

それは都市・リゾート開発や“町おこし”でも
一斉に盛り上がるが
いずれバブルが弾け廃墟になる

人々は“無意識”の内に競争社会のストレスから快感・安心を求め
「みんなと一緒でなければならない」「乗り遅れたくない」
「仲間はずれにされたくない」
という不安・恐怖に駆られ(誘導され)集団で熱狂し
不協和(=不安・恐怖・鬱屈・不全感・ストレス)を解消しようとする

参考)87%が衝動買いを経験 脳科学的に分析する「浪費」のメカニズ厶(マネーポストWEB)
   行動依存症の認知特性を解明 -なぜ行動依存症はリスクを犯すのか         ―(京都大学)

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【認知的不協和理論】国家権力による『洗脳』と『教育』の関係

そしてそれは国家も同じ

国家は教育を使って
国民が権力者の思い通りに
行動するように《誘導》しようとする

権力者が
「どういう人間を必要とするか⋯
どういう信念・価値観を持って
どういう行動・選択する人間を作りたいか」

それは場所や時代によって
考え方・価値観・思想によって違ってくる

例えば戦前は
権力者・上官の命令に忠実で
競って「国家(権力者)の為に命を捧げる」
「国家の言うことに疑問を持たない」「敵を躊躇なく殺せる」

そこに存在意義(快楽)を感じ

「行動を誘導されやすい」「操りやすい」「簡単に騙せる」

依存的・盲信的・情動的・狂信的な兵士を作るための教育を目指し
社会的・物理的・精神的圧力を強めた『教育勅語』を作った

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参考)コトバンク『教育勅語』

そして戦後は戦争の反省から
「国の命令に反対できる」「自分の意見を言える」
「国と距離をとれる」「誘導されない」「周りに流されない」

自立的・懐疑的な人間を作るための教育を目指し
『旧)教育基本法』を作った

その目的は物理的・社会的・精神的圧力を減らし
自立した人間を作ること
戦前の洗脳(同調圧力・強迫観念)を解くこと ⋯

しかし戦後も進み

時代が「グローバリズム」「新自由主義経済」の中で
巨大多国籍企業や中国をはじめとする新興国との競争が激化する中で
(非正規労働者・外国人労働者の拡大政策&労働組合潰しと並行して)

今度は
企業経営者・権力者の「言いなりに」
長時間・低賃金で文句を言わず真面目に働く依存的・盲信的な
「社会の歯車」としての労働者を作るために

物理的・社会的・精神的圧力(同調圧力)を強め
権力者の権限を強めた『新教育基本法』を作った

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参考)
「現」教育基本法が捨て去ってしまったもの(note)駒村みどり
[新教育基本法] 日本の教育が大きく変わります(日本会議の主張HP)

その結果が⋯

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参考)
『批判的思考が低い日本の教師に、批判的思考を育む授業はできない』
『社会は変えられない」と思い込む日本人に必要な主権者教育』
 /Newsweekjapan 舞田敏彦(教育社会学者) 

批判的・冒険的・挑戦的思考ができない
権力に従順な「何をやっても変わらない」というような若者が増えている
(海外では環境問題差別問題に敏感な人が増えているのに
逆に日本ではそれに否定的な自己肯定感が低い人が増えている)

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参考)日本の若者意識の現状~国際比較からみえてくるもの~  令和元年版 子供・若者白書

その『社会』『教育』の流れの中で現在は

『自由・平等・自主性・個性・ゆとり・人権尊重・個人主義』
を重視する反権威主義“護憲派”(リベラル)
 ↕ 対立
『管理・強制・競争・勝敗・優劣・制裁・国家第一・集団主義』
を重視する権威主義“改憲派”(保守・ネトウヨ)

の対立がある

そして
その対立の源泉はどこにあるのか?

【認知的不協和理論】『保守・ネトウヨ』と『リベラル』を分けるものは何か?【権力志向】

人は生まれた瞬間から否応なく
ピラミッド支配構造の弱肉強食社会の中で
生きていかなければならない

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それは『現在の日本』に限らず

どの政治体制や宗教や地域や時代とは関係なく
中国共産党や北朝鮮金王朝や韓国や米国でも
徳川幕藩体制や薩長維新政権や軍国主義でも

あるいは
学校や企業や政党や役所の中でも同じ
その中で【認知的不協和】が発生する

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その社会の中で小さいときから

認知3:ピラミッド支配構造の中で上を目指し競争する

   認知1:理想の自分・勝利・成功・褒められる(快感・優越感)
   (不協和)↑↓
   認知2:現実の自分・敗北・失敗・怒られる(恐怖・劣等感)

これを繰り返していくうちに
『ピラミッド支配構造』(認知3)を絶対化するようになり⋯
依存”症”的な人間ができる→保守化

それは
ギャンブル・株・FXやゲーム・スマホ“依存症”と同じで
目の前の“勝った負けた” “儲けた損した”⋯
それに一喜一憂する内に
夢中になる内に冷静な判断力・想像力がなくなる

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それと同じように

この『ピラミッド支配構造』の価値観(認知3)の中で
上を目指してひたすら行動(競争)する内に
いつの間にか自分の所属する『ピラミッド支配構造』を絶対化し
同調圧力強迫観念の中で
“勝った負けた”に自分の存在意義(快楽)を見出し
そこに異常に拘る

そこでは『権力構造』との距離か取れず
一体化し
個人(他者・子ども)の意思を尊重できなくなる

人は
自分の(して来た)『行動』を正当化させるために
“認知を改変する”傾向がある

「受験があったから⋯」「苦労があったから⋯」
「体罰があったから⋯」今の自分がある→体罰・虐待の正当化

「昔は良かった⋯」
「今の若者は⋯」などという錯覚が起こる

そして自分のして来た『行動』を
子供に押し付けようとする→洗脳・教育

体罰・虐待を受けて育った子供が
大人になり
同じように子供に体罰・虐待をするようになる(体罰・虐待の連鎖)

それは
絶対に逃げられないという状況の中で
「自分の『存在』を正当化したい」「存在否定されたくない」
「不安・恐怖を解消したい」という『心理的メカニズム』
がある

ピラミッド支配構造の中に自分の存在意義を求め
権力側(差別・体罰・虐待する側)に回ることで
不協和を解消しようとする【権力志向】

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それは『ストックホルム症候群(wikipedia)』にも言える

狭い空間の中で
『不安と恐怖』の中で犯人に『服従』している内に
被害者がいつの間にか犯人(権力)側に立ち行動するようになる
「犯人が寝ている間に人質が警察に銃を向けるなど、人質が犯人に協力して警察に敵対する行動を取っていたことが判明した。また、解放後も人質が犯人をかばい警察に非協力的な証言を行った」(wikipedia)

『保守・ネトウヨ』は
管理・体罰・暴力・いじめ→不安・恐怖→絶対服従(権力構造の絶対化)→
権力者側に回ることで万能感・優越感・安心感を得ようとする【権力志向】

認知3(ピラミッド支配構造)の絶対化
 認知1:良い自分・強い・優越感
  ⇩ 否認・抑圧⋯認識反省できない(自分は間違わない)
 認知2:悪い自分・弱い・劣等感 →他者に投影→攻撃

認知3の中で認知1を維持するために
存在が否定される不安・恐怖を打ち消すために
常に誰かを攻撃せずにはいられない(ナルシシスト)

対して
『リベラル』はこの認知3(ピラミッド支配構造)を懐疑・否定する
社会の構造・価値観・行動を変えていくことによって
自己肯定感を付けることによって不協和を低減しようとする
認知2の《悪い自分》の肯定・尊厳→個性尊重・ゆとり・自主性
共感→弱者視点に立って考える→弱者救済・再分配・差別反対

認知3(ピラミッド支配構造)の懐疑・否定
 認知1:良い自分・強い・優越感
  ⇅ 自己肯定感・罪の意識・自虐志向(自分は間違える)→共感
 認知2:悪い自分・弱い・劣等感

【権力志向】は「不安・恐怖」を解消しようとする《行動依存症》の1つの形態

【権力志向】は自分の中にある「不安・恐怖」を解消しようとする
心理的メカニズムから生まれる

権力側に回ることで
強い大きな存在と同一化(共依存)することで
傷付くことから自分の身を守ろとする防衛本能

戦前は「鬼畜米英」を叫んでいた同じ人々が
戦後は『米国従属』路線で「反共」「反中国・韓国」で憎悪を煽り
【権力支配体制】【利権構造】を正当化しようとする

【認知的不協和理論】独裁の構造【権力志向】
●『行動』(競争・管理・報奨・制裁・盲従・服従・虐待)
●『感情・欲望』(上昇欲・支配欲・権力欲・保身・承認欲求・
 被害妄想・攻撃性・排他性・憎悪・差別)
●『価値観・信念』(権力構造の絶対化・同一化・依存症
 保守化・国に命を捧げる・愛国心)

その支配構造(=米国従属)の中で
人は無意識の内にそれらに一貫性も持たせ
『行動(服従)』を正当化させようとする

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それらは相関関係にあり

それは不安・恐怖・ストレスの増大に伴う
脳内神経伝達物質の働き(バランスの崩壊)による
『脳の抑制機能』(共感・自省・想像・自立力)の低下に起因する

✔不協和が増大すると抑制機能が低下する
✔不安・恐怖が増大すると何かに『依存』し『安心』を求めようとする
✔結果誘導されやすくなる
✔攻撃性が増し被害妄想が強くなる

つまりは半強制的に『行動』(服従)させることによって
《不安・恐怖・ストレス》を与え不協和を増大させ
神経伝達物質(ドーパミン・ノルアドレナリン)を過剰放出させ
抑制機能を低下・麻痺させ
『依存的・奴隷的・攻撃的』な人間(兵士)を作ることができる
【認知的不協和理論】

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【認知的不協和理論】不協和(不安・恐怖・不全感・劣等感・ストレス⋯)の増大と保守化→『御用学者』

認知3(受験勉強・体育会系など)の中で
認知1(勝つ・褒められる)↔認知2(負ける・怒られる)を繰り返し
努力する内に
自分の『行動』を正当化しようとすればするほど
「バカにされたくない」「人から認められたい」
という思い(承認欲求)が強くなり
『ピラミッド支配構造』を絶対化し
[自己]と一体化し
権力との距離が取れなくなる

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客観的な権力批判・不正追及・原因究明・危険指摘⋯
を“自分の存在否定”のように感じ

結果的に
権力者(教祖・親分・組織・利権)を守る為に
批判者(リベラル・野党)を攻撃するようになる→ネトウヨ

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「○○でなければならない」「良い子でなければならない」
という思いが強いほど
他人の行動・選択を尊重できず
自分の価値観と違った行動をする人を見ると
許せないという思いが強くなり
「相手の立場になって考える」「被害者の立場になって考える」
「物事を客観的・多角的に見る」「反対意見を聞く」ことが出来ず
被害妄想が膨張し
妄想・思い込み・決め付けで
誹謗中傷することで不協和を解消し
万能感・優越感・安心感を得ようとする

その中から『御用学者』が生まれてくる

そこでは客観的・論理的・合理的・体系的思考が出来なくなり
権力者・組織・利権を守るために【認知を改変】していく
(水俣病・原発・辺野古・PCR抑制論・反緊縮など)

参考)『陰謀論』『歴史修正主義』が生まれる仕組み―『御用学者』は『行動依存症』であり『脳の病気』である―|けろっち|note

『ネトウヨ』という『行動依存症』→行動(欲望)の暴走→不協和の拡大

心の中の『不安・恐怖』を打ち消すために
ひたすら権力・利権を求め
行動・欲望の暴走を止めることができない

例えば政治家が毎日の「会食」が止められないのは
心の中の『不安』を打ち消すための「行動(会食)依存症」だろう
常に誰からかチヤホヤされないと精神が保てない状態

ギデンズ「依存症とは、不器用で衝動的な過去の反復である」
その特徴は
1.  行為の最中の高揚感
2. 自己喪失
3.  生活時間の一時的停止
4.  行為のあとの後悔
5.  禁断症状       (行為を中断したあとの行為再開への渇望)

その中で不協和(矛盾)が拡大する

[理想の自分]↔[現実の自分]
[勝利・成功・報奨]↔[敗北・失敗・制裁]
[国の為]↔[権力欲・私利私欲・公私混同・身内優遇]
[愛国心]↔[不正・汚職・嘘・権力の私物化]
[美しい日本]↔[自然破壊・利権拡大・反緊縮]
[国民の為]↔[金持ち優遇・弱者切り捨て・自己責任]
[自由民主主義]↔[捏造・改竄・隠蔽・廃棄・忖度・権威主義]
[言ってること]↔[やってること]
[優越感・万能感]↔[劣等感・無力感]
[良い自分]↔[悪い自分]

その2つの間の“矛盾”が拡大するほど
批判に晒され
“不安・恐怖・劣等感・後ろめたさ”に苛まされ

それを否認・矮小化しようとする圧力が高まる

そこで
その自分の中の“悪い自分”(不正・嘘・欺瞞・後ろめたさ⋯)
を打ち消すために批判者を激しく攻撃する

他国の脅威(不安・憎悪)を煽り自己正当化しようとする

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客観的で正当な権力(社会)批判に対して
自分を守るために(防衛機制)
権力者(教祖・親分)を守るために
妄想・決め付けで誹謗中傷する

そこから生まれてくるのが『自民族中心主義』 

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それはどこの国・民族・組織・集団にもある
(例えば学歴・所属・出身・家柄などに異常に拘る)

ネトウヨは
自分と違う意見・考え方・価値観・行動に対して

あるいは
不正・欺瞞・矛盾・責任を追及する者に対して
「日本人はスゴイ」「自分こそ“愛国者”」
「国の為にやっている」と正当化する

その一方で⋯

「日本(自分)を批判する者は反日・在日・中共のスパイ」
と認定し誹謗中傷する

『日本人』というモノに依存し
それを強調することで自己正当化し
心の中の“悪い自分”を否認・矮小化しようとする

そこでは
自分の中の“悪い自分”を認識できなくなる

反省できなく
感情・欲望の暴走を制御できなくなる

心の中の「不安・恐怖・不全感・劣等感・ストレス」を解消するために
唯一の拠り所として『日本人』というものを持ち出し(他国の脅威を煽り)
それを強調することで万能感・優越感・安心感を得ようとする

自分の存在を正当化しようとする圧力の中から
『行動・感情・欲望・価値観・信念』に一貫性を持たせようと
無意識の内に【認知の改変】を起こす

そのメカニズムの中から
陰謀論・歴史修正主義・優生思想・全体主義・国粋主義が生まれ
ファシズムが生まれる

【歴史修正主義】

例えば【歴史修正主義】を見てみると⋯

認知1(信念・感情)  ←不協和→ 認知2(歴史)
愛国心・国の為に死ぬ  ❌ 日本は悪いこと(侵略)をした
特攻隊は素晴しい(快感) ❌ 特攻隊は犬死・無意味な作戦

この不協和を解消するには

認知1(行動・価値観・信念・感情・欲望)を正当化するために
認知2(歴史)を改変すること=『歴史修正主義』

認知2*(歴史の改変)→
「太平洋戦争は欧米の侵略からのアジア開放戦争」
「南京大虐殺は中国の捏造」「従軍慰安婦はただの売春婦」
「特攻のおかげで今の平和がある」
「靖国神社は日本の文化」「英霊に感謝するのは当たり前」
「靖国批判は英霊に対する冒涜だ」

そう思い込み
他に責任転嫁することで
『不協和』を解消する

〚日本人=優秀〛というものを強調することで
“悪い自分”を否認・矮小化し
自分の『行動』を正当化しようとする

優越感・万能感・安心感を得るために
歴史を改変する

都合の悪いことは見ない・見えない

無意識の内に
心理的にも物理的にも都合の悪いものは
『捏造・隠蔽・廃棄』する

【認知的不協和理論】『ネトウヨ』の思考

【認知的不協和理論】
人は『行動・感情・欲望・価値観・信念』を正当化し
その中で生じる不協和(矛盾)を解消・低減させ
一貫性を持たせるために

都合の悪い認知を改変し
新しい認知を追加する

そうして自分の中の
《不安・恐怖・不全感・劣等感》を否認・矮小化し
優越感・万能感・安心感を得ようとする 

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認知2の『不安・恐怖・不全感・劣等感・ストレス』を
新しい認知を追加することで否認・矮小化しようとする

認知4 自分は多数派・強者・自分より劣っている人がいる
        →弱者・マイノリティー差別
認知5 日本人(自分)スゴイ・愛国心・国の為に死ぬ
        →依存症・自民族中心主義・靖国神社・改憲
認知6 批判者は反日・在日・共産党・中共のスパイ
        →被害妄想・責任転嫁・在日認定・陰謀論

そうして『万能感・優越感・安心感』を得ようとする

自分の嘘・欺瞞・不正・犯罪を隠すために批判者を激しく攻撃し
『信者』がそれに誘導されて一斉に攻撃する=ネトウヨ

自分の欲望の膨張(権力欲・公私混同・身内優遇・権力の私物化⋯)
を『愛国心』とすり替え
思い込ませ
誘導し
洗脳し
「反対者は反日・在日・中共のスパイ」と妄想で誹謗中傷する

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「国のために」「国民のために」と言いながら
自己正当化・保身・利権拡大に邁進し
権力構造を絶対化しようとし
国を破滅へと導く

『教育』を通じて
人はいつの間にか【愛国心依存症】になり
知らず知らずのうちに

「自民党も駄目だか野党はもっと駄目」
「野党は批判ばかり」「対案を出せ」
「誰がやっても変わらない」
という状態に『洗脳』され

結局気づいたときには
権力の暴走を止めることが出来ず
軍国主義・ファシズムに突き進み
国民はただの『使い捨ての道具』と
なっている

国会・民主主義・学問の軽視
歴史・戦争責任・罪の忘却・否定

後戻りできないような状態に陥っている

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