見出し画像

リーダーとして、メンバーの動向、発言、様子に注意を払い、興味をもっていますか

仕事柄、多くのリーダーの方々とお会いするなかで徒然に感じたことの一つです。
リーダーの大事な資質の一つとして、メンバーに興味をもつことで、メンバーがどんなマインドやモチベーションにあるのか、またどんな動きをするのかを感じとり、それに対して適切な対応をすることがあると思うのです。
 
例えば、退職が続いている組織のリーダーの方に、「今後、更に退職者がでる可能性がありますか?」とお聞きしたときに、「退職をするという話しは今のところ聞いていません」と答えられることがあるとします。
これは正直、リーダーとして大きな課題がある答えだと思うのです。なぜでしょうか。
 
そもそも、退職を考えながらも退職を決めていない(転職先が決まっていないなどで)人が、「退職を考えています」なんて職場で言われないのです。それも上司や経営者であるリーダーに対して。
 
しかし、日々そのメンバーの動向、発言、そして様子を注意深く見ていれば、必ずそこに変化があったはずなのです。その変化をリーダーが気づかず、フォローされなければ、そのまま退職に至ってしまうのです。
一方で、もしその変化をリーダーが気づいていたなら、かつ辞めて困る人であればなおさら、退職に至らないようにフォローしていたでしょう。そうすれば、もしかしたら退職を回避できていたかもしれないのです。
 
リーダーが、自分のことには大いに興味があっても、メンバーに興味を示さず、その動向、発言、そして様子に注意を払わなければ、結果としてその組織は衰退するのです。振返れば、私自身社会人になってから、そのような組織をたくさん見てきました。
 
歴史のなかでも、クーデターという形で、部下の変化に注意を払わなかったゆえに、滅びたリーダーは散見されるところです。
「本能寺の変」(1582年)にて明智光秀に倒された織田信長は、明智光秀の変化に気づいていれば、本能寺で100人程度で滞在するなんてことはしていなかったのです。自我が強い信長には、家臣への興味が乏しい面があったと感じます。
本能寺の変ほど有名ではありませんが、戦国時代に山口県の大大名であった大内義隆(1507~1551年)が陶晴賢(1521~1555年)に倒された「大寧寺(たいへいじ)の変」なども、当時の義隆が陶晴賢の変化に注意を払っていなかったことも一因と感じます。
 
リーダーであるならば、もっとメンバーの動向、発言、そして様子などに注意を払い、メンバーに興味をもちたいものです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?