見出し画像

【中小企業オーナー必見】中小企業の収益性改善のポイント②〜マーケティングあるある早く言いたい〜

収益性改善の落とし穴として、実例を用いて前回の続きについて深掘りしていきましょう。
税理士/財務コンサルタントの清原です。

収益性を改善する。シンプルに言うと利益を増やしたい考えた美容室経営者が選択した誤った施策とは?

前提条件
・最寄り駅から少し距離のある郊外店
・開業10年、商圏において見込み顧客、潜在顧客はまだまだ多い
・オーナー、スタッフ共に技術力が高い
・顧客満足度が高い
・一般的な客単価
・人気店であるためオーナーを含むスタッフは若干キャパオーバー(昼食が取れない事もザラ)
・多店舗展開を視野に入れているため既存店の売上高を増やしたい
・一般的な店販商品の売れ行きは上々

一見して問題のない経営ですが、多店舗展開を前に利益を増やしたいと考えたオーナーが選択した誤った施策とは?

答えは
「地域のタウン誌に割引チケットの特典をつけて広告を打った」
です。

結果、どうなったか?
オーナーの見込み通り、新規のお客様は若干増えたのですが、そもそもキャパオーバーだったスタッフが更に疲弊、予約殺到により十分に時間をかけて接客ができず既存顧客の満足度低下、からのリピート率低下、そして新規顧客の定着もイマイチ。結果、売上高の減少。って目も当てられない状況に。

この場合の売上高を因数分解すると、ザックリ客単価、客数、リピート率です。
スタッフを増員できないのであれば、客単価の向上を目指すことが正解の可能性が高いです。例えば、
・トリートメントやスカルプシャンプー、リタッチなどの追加メニューのご提案
・店販商品の販売
・新メニューの開発
・メニュー、価格の見直しetc.

新規顧客を狙うなら例えば、事前準備として生産性効率の向上を検討する事によりスタッフのキャパシティを確保することや固定費は増えてしまいますが、スタッフの増員を優先したいですね。

中小企業を経営する上での絶対的な正解はありませんが、「安易な値下げで勝負してはいけない」はセオリーです。

提供するメニューや商品の適正価格を戦略的に考えることが必要です。客単価を増やすための手段としての単純な値上げは特に注意が必要となります。
客単価アップを検討する上で、最低限必要な知識として頭に入れておきたい価格弾力性やアップセル・クロスセルなどの話はまたの機会に。

このnoteでは実際に中小企業オーナーの財務コンサルティングに従事している私が、実例をもとに、わかりやすく解説していきます。
取り上げてほしい内容などあれば、コメントなどいただければ幸いです♪

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?