電子カルテのUI/UXを考える その26

以前投稿したnoteで、前回処方をコピーする際に間違って「修正」を選択しても気がつかない問題をとりあげた。個人的には「修正」が選択されたらダイアログで注意喚起してもらいたかったのであるが、F社の対応は火に油を注ぐものであった。

前回のバージョンアップで、F社は間違って「修正」が選択されないように、右クリックメニューから「修正」メニューをまるごと削除したのである(上)。ただし、クラークが入力し未承認の処方はこれまで通り「修正」を残している(下)。

画像1

画像2

その結果、右クリックメニューの「コピー」の表示位置が条件によって変わってしまうこととなった。通常は一番上に表示されるため、いったんこの操作に慣れてしまうと、未承認の処方を無意識のうちに「修正」してしまうことは避けられない。

これは、車で例えると、シフトレバーのバックの位置が時々変わるようなものである。メーカーは、ユーザーが誤操作をしないように最大限の努力をする責任があるが、それすらできないF社に果たして電子カルテを任せて大丈夫なのだろうか。