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すかんぴんウォーク (映画053)

「すかんぴんウォーク」

「すかんぴんウォーク」は1984年に公開された大森一樹監督作品です。ビデオ化はされましたがブルーレイ化までは時間がかかった作品です。二十数年、もしかしたら三十年ぶりぐらいに鑑賞、吉川晃司の初々しさは長い期間が幸いして待った甲斐を実感しました。本作は吉川晃司が主演ですが共演の山田辰夫が印象的で再度、観たかった作品です。山田辰夫の代表作は「狂い咲きサンダーロード」ですが、個人的には本作の山田辰夫が鮮烈な印象を残しました。ライヴ・ハウスで新聞を見ながら喫煙、待つ客に対しての振る舞いや選ぶ言葉が癖があって刺激的です。あの声も良くて下っ端チンピラふうが絵になります。物語は夢と挫折が交わる青春映画、山田辰夫が演じる役は望んでいたものとは異なっていますが有名になり、吉川晃司の役も似たようなものですが、一方、登場人物の多くが挫折し夢を諦めた姿が映し出されていて哀愁を漂わせていました。鹿取容子も出演、役が実際のタレントとしての鹿取容子の立ち位置と重なり説得力がありました。役はおよそ落ち目のアイドル、ポルノ映画に誘われて悩んでいましたが、鹿取容子もそのような立場だったのでは?アイドル映画でありながら残酷な現実も覗かせる作品でした。

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