#40 内転筋の解剖学

皆さんこんにちは、パーソナルトレーナーの古寺健吾です。

北海道札幌市で
フィットネスで人生を豊かに」をモットーに、多くの方の健康に寄り添うお仕事をさせて頂いております。

このnoteマガジンでは、主に「健康」や「身体」に関する内容の記事を毎週アップしていきます。

第40回目となる今回のテーマは

内転筋の解剖学

について。

▼概要

内転筋は、大内転筋、長内転筋、短内転筋、薄筋、恥骨筋という5つの筋群をまとめて“内転筋群”と総称します。

それぞれの筋肉の付着や細かな作用は異なりますが、いずれも股関節内転に作用する事から「内転筋群」と括られる事があります。

主に股関節の内転に作用する筋群ですが、大内転筋以外の4つの筋群は、前面から大腿骨の後ろに付着する為股関節屈曲の作用もあります。
一方で、大内転筋は後面に付着している為、股関節伸展作用もあります。

内転筋群の不調により、膝の内側痛、腰痛、大腿神経を介して股関節屈筋群の筋低下、屈曲時の可動域制限なども引き起こす可能性があります。
これは内転筋の支配神経の閉鎖神経が、腰椎部分から大腿神経とともに分枝している事が可能性として考えられます。
内転筋群の拘縮により神経絞扼があると、腰部へ伝わりヘルニアのような症状が出る事もある為です。

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▼起始停止作用

◎大内転筋
・起始:坐骨結節
・停止:大腿骨粗線内側唇
・作用:股関節内転、股関節伸展、股関節内外旋

◎長内転筋
・起始:恥骨上枝
・停止:大腿骨粗線内側唇中部1/3
・作用:股関節内転、股関節屈曲、股関節内外旋

◎短内転筋
・起始:恥骨下枝
・停止:大腿骨粗線内側唇上部1/3
・作用:股関節内転、股関節屈曲

◎薄筋
・起始:恥骨結合外側
・停止:鵞足
・作用:股関節内転、股関節屈曲

◎恥骨筋
・起始:恥骨稜
・停止:恥骨筋線
・作用:股関節内転、股関節屈曲

画像2

大内転筋は歩行時にガニ股にならないように、脚を閉じて(股関節内転)真っすぐ歩く事を助けるのがメインの作用になります。
大内転筋が正しく使われなければ、歩行時のガニ股、ぶん回し歩行のような不良(エラー)が生じます。

大内転筋と長内転筋は、付着位置的に股関節内外旋双方に働きます。
股関節内旋位においては外旋方向に、股関節外旋位においては内旋方向にそれぞれ誘導します。

薄筋は筋線維がほぼ縦走行で内転モーメントがほとんど無く、大腿骨にも触れていない為、股関節内転にはあまり関与しないのが特徴です。

また、長内転筋、短内転筋、恥骨筋は股関節屈曲角度が50~60度でベクトルが変わり、股関節伸展に働くようになります。

▼特徴

内転筋(特に大内転筋)は日常では歩行時において強く働きます。
大内転筋の機能不全は、様々なエラーを生みます。

立脚後期での内旋保持が出来ず代償が生まれ外旋位(身体が開く状態)となり、ぶん回し歩行を誘発しやすくなるほか、大腿筋膜張筋など外側の筋群が働き、股関節外転方向へ誘導され、小指側に荷重が加わります。

さらに、大臀筋と筋連結がある為、大内転筋の機能不全は大臀筋の機能不全を引き起こし、骨盤後傾を誘導する事にも繋がります。

また、長内転筋は腹直筋と筋連結があるため、クランチなどの腹筋トレーニングにおいて内転筋にボールを挟むことで、腹筋群にも効率よく刺激を与えることが出来ます。


最後までお読みいただきありがとうございました。

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