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2023/2ミアキスマネージャー制度総まとめ


マネージャー制度って? (What is it?)

概要

イベント名:ミアキス マネージャー制度
期間:⓵2023/7~2023/9   ⓶2023/12~2024/2 (計8週間×2)
場所:青少年育成プラザMiacis
内容:中高生が施設運営に参画をする人間関係形&スキル成型プログラム
主催者:NPO法人河原部社(Miacis事業の一環)

第1回目のマネージャー制度まとめ


マネージャー制度のフライヤー

目的

  • 参加者である中高生がミアキス施設の運営に参画をする

  • 参加者である中高生がコミュニケーションスキルなどのスキルを取得する

  • 参加者である中高生がスタッフ&他の利用者と深い人間関係を構築する

⓵キックオフMTG

キックオフMTGではマネージャーが初めての顔合わせをし、今後の活動のスケジュールを確認し、その後は第1回目の人間関係構築ワークを行いました。

マネージャー集合写真

⓶ミアキスオリジナルグッズ考案活動

ミアキスのオリジナルグッズのターゲット設定、考案、ニーズ調査、デザイン決定など、一連の流れを通し活動しました。

アイスブレイクの様子

オリジナルグッズを売るターゲットに基づいて、シャーペン、トートバッグなどの商品候補を5つ挙げ、どのアイテムが一番人気か中高生にアンケートを取る活動をしました。アンケートの合計回答数は104件でした。

オリジナルグッズの候補を選ぶマネージャー
オリジナルグッズのアンケートフライヤー

その後、プロフェショナルなグラフィックデザイナーとマネージャーの意見を交えながら、デザイン&ロゴを決定し、ミアキスオリジナルのシャーペンを完成させました。

デザインの案についてディスカッションをするマネージャー
デザインの案

⓷人間関係構築ワーク

人間関係構築ワークはプログラム中に計3回行われたワークショップです。このワークショップは国際的にも注目を集めるアメリカの青少年育成研究NPO、Search Instituteによって開発されたもので、人間関係を深めるために特化された長年の学術研究に基づいたワークショップです。

Search Institute 
60年以上の歴史を持つ非営利団体で、中高生の成長を助けるための研究をしている。米国において学校、学校外活動、青少年プログラム、薬物防止プログラム、信仰に基づく組織、児童福祉機関、里親プログラムなどとの協力 & 連携している。

https://searchinstitute.org/about
人間関係を深めるアクティビティのガイドブック

ミアキスではSearch Institute が作成した約40のアクティビティを含めるガイドブックから、3つのアクティビティを厳選し、マネージャー制度の活動の中で実施をしました。3つのアクティビティは全て対人関係を向上するとされる、研究に基づいたものを実施しました。

ワークショップを行うマネージャー

ワークショップの内容

第1回目: 人間関係の種類である「Developmental Relationships」を学ぶ
第2回目: お互いのことを知れる4つの「S」インタビューを知る
第3回目: 人間関係を深める「感謝」について考える

どうしてやるの? (Why do we do it?)

参画の機会の提供をしたい

ミアキスに来る中高生の中で、「誰かの役に立ちたい」「自分の能力を活かして何かをやり遂げたい」と貢献的な意識を持っている個人が多々います。ただ、問題なのはこういった想いを普段の生活の中で表現できる機会が少ないことです。

そこでミアキスは、中高生が自分達自身が利用するユースセンターに関われる機会を提供することにしました。購買のレイアウト、オリジナルグッズの開発、施設の広報活動など、マネージャー制度では幅広い分野での運営サポートに中高生が関わり、貢献的な意識を発揮できるチャンスを作りました。

深い人間関係を築きたい

中高生が成長していく過程で、彼らを思いやる大人や友人に囲まれることは究極的に大切です。Search Institue の研究結果においても、多種多様な大人に中高生が囲まれることは学業成績の向上、心理的な健康の促進、リスクを伴う行動の減少と、彼らの発達にポジティブな影響を及ぼすデータが示されています。

だからこそ、ミアキスでは青少年育成に関してのトレーニングと研修を受けたスタッフが意図的にマネージャーと人間関係を構築できるような機会をつくりました。マネージャー制度の8週間を通して、マネージャーである中高生はスタッフや同世代との有意義で大切な人間関係を構築します。

人生で役に立つスキルを得てほしい

ミアキスで中高生から相談を受ける時に多いのは人間関係の悩みです。「人間関係とはそもそも何か」「人間関係を保つにはどうすればいいか」こういった問題に悩まされる中高生のために、マネージャー制度では人間関係についての理解が深まるような機会を提供しました。

いい人間関係に囲まれ、それに限らず、そういった人間関係をキープするスキルと方法を学んでいれば、今後生きていく中できっと役に立つはずだと信じています。


どうだった? (How was it?)

プログラム参加人数

第1回目: 18人
第2回目: 8人
計: 26人

参加者のスキルの変化

参加者が参画をした内容

・ミアキス施設宣伝のための広報物配布
・オリジナルグッズの販売企画
・オリジナルグッズのニーズ調査
・プロフェショナルデザイナーとのオリジナルグッズのデザイン会議


参加者の声

人前で話したりすることは得意ではないが、この活動を通して自分自身の意見を言うことは大切だと気付かされた! 

周りの人間関係について深く考えてみたり、自分のアイデアが少しでも活かされたり、人とコミュニケーションを積極的に取ったり、普段なかなかできないことをたくさんできてめちゃ楽しかったし、最高でした。

ワークショップでは相手のことを思い遣って対話することを学べて、フライー配りでは知らない人に話しかける度胸がついた。全体で見るとコミュニケーション能力が参加前よりも上がったと思う。

みんなとても親切で協力的でした。新しいことや新しい趣味を見つけることができました。こんなに楽しいとは思いませんでした。

まとめ

今回のマネージャー制度ではアンケートや感想でも見て取れるように、参加者の社会能力の向上が確認されました。確実なスコアの向上につながった理由として、アメリカの青少年育成研究団体の "Search Institute" が提供するワークショップを活用したことが考えられます。これらのワークショップは計画スキル、対人スキル、自己認識、自己管理など様々なスキルや資質を形成するように作られたもので、今回は対人スキルの向上に集中したワークショップを意図的に3つ選択しました。これらのワークショップを行ったことでアンケートや感想にポジティブな結果が確認できたと推測できます。

実施したワークショップ
・第1回目: 人間関係の種類である「Developmental Relationships」を学ぶ
・第2回目: お互いのことを知れる4つの「S」インタビューを知る
・第3回目: 人間関係を深める「感謝」について考える


また、オリジナルグッズを考える会議などで、ワークショップで学んだことを実践するように促したことも成功的な結果につながりました。4Sインタビューなどでは人と話すときに意識する点を体験的に学んだため、これを実生活でも積極的に行うことを促しました。「人との接し方を思い出しながら会議をしよう」と会議前・会議中・会議後・会議外で常にリマインダーを行い、マネージャーが人と対話をするコツやルールを覚えてもらおうと努力をしました。

ワークショップに基づいた人と話すときのルール
・ペアの人を尊敬して反応をする。 (自分の番にされて嬉しいように)
・頭ごなしにならないように、オープンな心を持って温かく会話をする。
・他人が全員自分と同じような気持ちを持っている訳でないと思い出す。

Search Instituteがデータで提唱するように、有意義で意味深い人間関係を持つことは、中高生の発達に欠かせません。それ以上に、家庭や学校で様々な壁を持つ中高生には、こういった人間関係必要不可欠であることは明確です。今後、マネージャーに参加をした中高生達が家庭、学校、ミアキス、地域で取得したスキルを応用し、彼らを取り巻く人々と人間関係を保ち、自分と周りの人々の人生をより良くしていくことを願っています。


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