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これからのプロゲーマー像。ときどの新ユニフォームデザインとブランディング、そのプロセスについて。

普段デザインという分野を通してさまざまなブランディングやデザイン制作の案件をお手伝いさせていただいているのですが、今回は少し特殊。ゲームが大好きな自分自身としてはとても思い入れの強いお仕事なので、せっかくの機会、振り返ってみようかなと思います。そしてそのプロセスをこちらでご紹介できればと思います。

ドキュメンタリーの動画、今回はこちらの内容についてのプロセスを詳しく解説します。




プロゲーマーときどとは

1985年沖縄生まれの東大卒プロゲーマー。現在ではストリートファイター5を中心に、格闘ゲームのジャンルで様々な戦績を重ねてきた人物。eスポーツの分野として進化を続ける格闘ゲームシーンの中でも類まれなる洞察力と極限まで計算された戦略、それらを実戦で実現するためのメンタリティとフィジカリティを兼ね備えているプレイヤーとして格闘ゲームシーンを牽引している。代表的な実績として、アメリカ ラスベガスで開催された格闘ゲームの世界大会EVO2017にて劇的な優勝を飾り、その様子を情熱大陸など各種メディアで取り上げられたのも記憶に新しい。様々な領域で活躍を見せる日本を代表するプロゲーマーのひとり。




事の発端はユニフォームデザイナーの募集から

少し遡ること2022年4月、格闘ゲームコミュニティーでは有名な配信番組TOPANGA TVおよびTwitterなどで告知されたときどさんの新しいユニフォームデザイナーを募集されるというところからはじまる。


ちなみに私自身、格闘ゲーム大好きで、少年時代は毎日のようにやゲームセンターや駄菓子屋のMVS筐体に通っては格闘ゲームに明け暮れたうちの一人。歳をとってもずっと好きで、いろんなタイトルをやりつつ格ゲーシーンを追い続けてる。スト5の腕前は発売から真面目にやるようになり現在はスーパーダイヤあたりでのらりくらりやっているTHE中級者。使用キャラは是空と最近はオロで遊んでます。



「デザイン募集」ではなく「デザイナー募集」だった

よく目にするロゴデザインやポスターデザインなどの公募があるかと思うけれど、基本的には公募は参加しません。

理由はある。例えばロゴデザインを一つ作るといっても、依頼主やそのプロジェクトにおいての経緯や背景、目標や展望、そして本人が持ち合わせている好みや世界観、さらには取り巻く環境や情勢においてのポジショニングや向かうべき方向性・戦略性・継続性をどうするのかなどなど、、、
デザインを進めるのにもアレコレと要因を考慮しながら作ることが必要になる。

このへんは理屈っぽくなるので、あまり細かくは書かないけど、要は当事者とディスカッションを重ねた上でどのようなデザインに落とし込むかを練っていくというのが僕らの仕事の仕方だったりします。

なので、「ロゴデザイン募集!!」とかというような公募は、そのようなディスカションを一切飛ばしてデザインのみを見て判断するという前提なので、やり方がそもそも違う。
相手の顔を見ずに決めているようなもん同然なんですね。ま、実際見てないんでしょうが。これは結果的にうまくいかないことが多い。途中の軌道修正が難しかったり、そもそも論に戻ってしまったり。

なので今回のデザイナーの募集は、これなら自分でも力になれるんじゃないのかなと直感で想い、応募するに至る。

面談後、ご一緒させていただくことに。

応募後、オンラインでの面接(ときどさん・TOPANGAさん)でこれまで仕事や格ゲーのこと、そして応募の経緯などをお話したりして、その結果ご一緒させていただくことになった。まさかまさか、自分がときどさんのデザインをお手伝いさせていただくなんて夢にも思ってなかった。こうなったら全力で頑張るしかない。



全体のフロー(どのようなことを行うのか)

デザインの完成までにいくつかステップがある。ざっくりとではあるけどこのような感じ。

  • ディスカッション&ヒアリング

  • リサーチ

  • スタディ&現状把握&分析

  • 方向性と戦略の策定&構築

  • デザイン作業

  • プレゼンテーションおよびブラッシュアップ

  • 実制作&完成

  • 伴走

長いし多いが、これらをチームみんなで共有しながら作っていくイメージ。デザインや資料の準備はこちらで行う。
今回は時間の制約や、当事者と直接お話しして共有できることが多かったので膨大な資料になることは控えてコンパクトに。




1.まずは現状のリサーチと方向性の確認から

ここから実際に提出した資料の一部を見ながら解説できればと思う。

最初に行ったことは現在のプロゲーマシーンおよび格ゲーシーンについてリサーチとスタディ。デザインを作る前にときどさんを取り巻く状況や、現在のシーンの動向などを整理した上で、自分達の立ち位置や向かうべき場所がどのあたりなのかを検証する作業。

海外チームのイメージ
国内チームのイメージ
ストリートファイターリーグ2021出場選手・各チームのイメージを比較
国内外ゲームチームのリブランディング事例の参考
各種ロゴ・エンブレムから比較・現状把握、ポジショニングを検討


-見えてきた課題(現状把握と分析)-
とにかくプロゲーマーを認知してもらう時代はもう終わった。次のフェーズへ。

今ではプロゲーマーという職業も当たり前のように聞く時代となった。
しかし当初からそのプロゲーマーという職業をいかに知ってもらうかというニュアンスのコミュニケーションがまだ多い。

「eスポーツというジャンルがあって、競技性が高く、そこにはもうスポンサーもついてウンタラカンタラ…」というようなくだりを、いろんなメディアで目にしてきたことだろう。

ユニフォームにもその傾向が見られる、
これまでは“プロゲーマーという職業があり、スポーツ選手のようにスポンサーの契約までついている”というイメージ付けが先行した部分が多かった。
だから企業ロゴがとにかく大きく目立つようになるし、デザインもいかにもTHEプロゲーマーですというような“わかりやすい”デザインが多かった。
どうやらユニフォームだけではなく全体的なブランディングを意識することが大事だという課題が見えてくる。
腕組みをしてドン!みたいなのはもういいんじゃないかと個人的にも思っていた。

次に行きましょう、次に。


ではこれからはどのようなことが重要視されるのか。

少々抽象的な言葉が多くなってしまうが、独自の個性や思考性などを反映させたスタイルの確立だったり、プロゲーマー個人だけでなく社会的な広がりも考慮したブランド力を意識することだったり、その状況をより応援したくなるようなサポートやチームとしての一体感をどう演出するのかが重要になる。それを見据えながら活動することがよりゲームシーンの発展につながると考えている。

これからのプロゲーマーシーンで必要なこと

今まではゲーマーだけで完結できた状況があって、強ければそれでいいし、面白ければそれでいい、というような面も見られた。
だが今や状況は少しずつ変化していて、企業やスポンサーとの関係はもちろん、SNSやインターネットを中心にどんどん社会との接点が増えてくる。ゲームコミュニティを介して本人の思いもよらない、さまざまな角度から社会性を帯びはじめてくるのだ。

プロゲーマーを取り巻く状況は、もうこうなっている。自分の意識しないところでも動いている。

プロゲーマー側がちゃんとこの状況を感覚的にでも意識できているかいないかが重要。言葉がキツくなってしまうけど、コミュニティや第三者の目線は完全に一方通行。意識できてないと当人の思ってもみない見方をされることも。逆に意識できていると力強い味方になる

我々みたいなゲーマーにとっては窮屈なイメージがあるかもしれないけれど、ポジティブに捉え向き合っていくことで、より発展し成熟した良い世界が待っている。
実際今でもスト5界隈は本当に民度が高いと思う。

デザインやブランディングを進めていく上で立ち止まったり、方向性に悩んだりした時は、これらの内容に振り返る。
そうすることで誤った方向性や、戻ってしまうことへの余計な作業が格段に減り、効率よく全員で前に進めます。

さて、長くなってしまいましたが、ようやくデザインに取り掛かる段階に。これらのポイントをうまく落とし込み、そして魅力的なデザインを作っていくことが私たちの重要な任務なのですが、、、汗 それが楽しいところでもあり、頑張りどころでもあります。



デザインの方向性
元々このプロジェクトが始まる前から、よくあるTシャツタイプからなにか変化できないか、ぼんやり考えてはいた。
ときどさんには何がベストなのかと考えた時に、もっとスポーツ選手のようなハイエンドなものができないか妄想した。
ゲーム業界に限らずウェアの資料を探る。

多角的なイメージ資料からぼんやりイメージを膨らましていく

ときどさんと言えばやはりゲームとそれに関わるコトヘの追求とストイックさと情熱だ。
さまざまな資料を眺めていると、やはりそれに即したウェアのようなものがマッチしそう。だんだん頭の中でイメージができてくる。
ユニフォームTシャツ→ウェアという考え方になるにつれて、次第にそれがときどさんの特徴としてアイデンティティの確立になるだろうという理論もスムーズに立てられる。

そしてご提案させていただいたのがこちら。



2.ユニフォームデザインのご提案

この時点でコンプレッションウェアタイプのデザインベースを提案
シンプルな考え方から、少しデザインの要素を加えたもの
こちらからTシャツタイプ。派手なシンプルなラインのみで表現。
少しクセのあるデザイン要素を入れてみる。
パンツの提案も
シャツだけでなく、基本的にはセットアップで全体を整えていくという考え方に。
待機時などにはアウターとセットで
検討用に、ブルーカラーを取り入れたものも試してみる。やはり青がベースとなると既存のものとイメージが少し似てくるため、リニューアルした印象が薄くなるという意見が多かった。
同じくTシャツタイプ
こちらは提案というより比較用だが、いわゆるプロゲーマーぽいTシャツのデザインも検討。
既存のものと似ているため、すぐに今回はこの方向性ではないなという判断に。

当初からの流れ通り、無駄に派手にしたりロゴを大きくしたりするのは避け、基本的にはシンプルかつ特徴的に。
ときどさんらしさを表現しながら、従来からリニューアルした印象も感じられ、さらにはその先、目指すべきものを掲示できるようなニュアンスも含んだ方向性が固まってくる。




3.ロゴのご提案

昨今ではチームのエンブレムが目立つように、ひと目見ただけでその人のものだと認識できるロゴがあると良いなと思った。
やはりブランディングを強固にする上で視覚的なアイキャッチというものはとても強い働きをしてくれる。ひと目見ただけでその人のものだと認識できるモノは感覚的にパワーがあるものなんでしょう。
同時に今後の展開なども見据えると是非検討したい項目。例で言うとグッズ展開などもしやすくなる。
ロゴの提案資料はこちら

ときどさんの要素を紐解いていくと、ゲームのプレイだけではなく様々な要素で構成されていることがわかってくる。
それは長年の経験からくる理論や技術、知識や攻略などの「PLAYING STYLE」。そしてゲームに対する姿勢、思考性、それらをコントロールするメンタル面などの「MIND」。さらに身体的な補助を担う基礎体力や体づくりからくる俊敏性や持久力、健康維持活動などの「PHYSICAL」。
大きく分けて3つとなるこの要素は、独立したものではなく、それぞれが関係し合い互いを補助し、より総合力として高められるもの。
これは格ゲーシーンやときどさんを見ている方であれば、なんとなく理解はできていたと思う「ときど式」なのではないでしょうか。



オマケ

オマケですが、こちらはその他のロゴ案。色々あるけどやはり最初のがしっくりきているかなと。



4.いよいよユニフォーム制作開始

ご提案させていただいた中から二番目のデザインで決定いただき、いざ実物の制作に取り掛かることに。

ロゴの位置やサイズバランスなどを調整した決定稿



プロトタイプ作成

スケジュール的に本番のものを間に合わすのが難しかったため、第4期 TOPANGA CHAMPIONSHIPにはデザインの見え方の検証も含め、Tシャツにてプロトタイプを作成し、それを着用して挑んでいただくこととなった。

プロトタイプのデザイン

ときどさんは惜しくも準優勝という結果に終わったが、決勝戦では格ゲー史に残る名勝負が繰り広げられた。

後の完成版と比べてもらうとわかると思うが、やはりTシャツだとテロっとした質感になるし、体のラインなども出にくい。デジタルプリントのため色のコントロールも難しい。全く別物である。

でも、今見るとこれはこれでいいかも。




本番仕様に向けての課題。Tシャツとコンプレッションウェアは全然違うもの。
先ほどのプロトタイプはよくあるユニフォーム制作業者にて発注したが、本番ではそもそもTシャツタイプではなく、ウェアとして開発したい。
もちろんサイズ感の調整や材質の選定など、より機能的なものができないかも検討したかった。しかし難しいのがプロゲーマーのユニフォームでそんな事例があるはずもなく、どこに制作を依頼すればいいのか見当がつかなかった。

youtubeより

プロゲーマーに限らず、スポーツの分野に視点を変えて、様々なジャンルのウェアを調べてみた。野球やサッカーなどのユニフォームは似たようなものなので違う、どちらかというと自転車競技やランニングなどで着用されるものの方が近い。アレコレ検討していく中でトレーニングウェアとして使われる「コンプレッションウェア」に行き着いた。従来はトレーニング用が主でインナー的な使い方をされることが多いが、これをユニフォームとして捉えてもいいのかな思案する。



岡山でコンプレッションウェアをオーダーメイドで開発されているメーカー様を発見する。

さまざまな業者やメーカーを探す中で、とある企業にたどり着く。
岡山にあるダイヤ工業株式会社様だ。

https://www.daiyak.co.jp/

もともと医療用品の技術やノウハウを活かしさまざまなメディカルサポート器具などの開発や製造・販売を行なわれている会社様なのだが、そのノウハウをもとにスポーツ用品などにも展開されており、コンプレッションウェア商品も開発、さらにはオーダーメイドでのコンプレッションウェアの作成もされているという情報にたどり着いた。



よくよく見てみると、なんとゲーミングアーマーなるeスポーツプレイヤーのためのブランドも展開されているではないか!!?

eスポーツプレイヤーのためのギアブランド TPECNOC

https://www.daiyak.co.jp/tpecnoc/index.html

まさに今回のプロジェクトにピッタリすぎるという内容。
是が非でもお力を借りたいと思い、早速コンタクトを取ってみたところ、ご担当者の方も、ときどさんのことはご存じで快く引き受けていただけることになった。
偶然とはいえ、ピースのハマり具合が凄まじい。
さまざまなゲーミングギアを開発されているので気になる方は是非覗いてみてほしい。今後eスポーツ業界の競争激化に伴い、こういったツールのニーズもさらに増えてくると思う。



世界で一つだけのオリジナルユニフォームが完成。

今回、オーダーメイドでの製作のため、ときどさんご本人に胸部や腹部、腕まわりや首周りなど、細かいところまで採寸していただき、そのデータをもとに実際にデザインを落とし込み、生地やプリントの仕様を決定後、実物の製作という流れとなった。
採寸から、実際に製造まで一貫して社内で行っていただけるため、大変スムーズな進行となる。

実際にできたものが納品される

youtubeより




5.ブランディングに向けたイメージ写真・ムービーの撮影

ようやく完成したユニフォームをもとに、次はいよいよイメージ写真の撮影やプロモーション用の動画撮影へと移る。

ブランディング提案初期から写真のイメージや方向性は固まっていて、
基本的には大人っぽい落ち着いたグレーのトーンで背景となじませるように、とにかくかっこよく。ギラギラ&ゴテゴテのライティングは使わず、一灯で正々堂々と向き合うような正統派な印象に。

スーパー雑コンテ。ムービーのクリエイターではないため恥ずかしいコンテではありますがご了承ください。



カメラマンには、前職時代の先輩でもあり今はさまざまな領域で活躍されている西谷圭介さんにご依頼しました。

プロゲーマーの撮影というちょっと変わったご相談にも関わらず、快く引き受けていただき大変感謝しております。

撮影風景
さすが、撮影慣れしているときど氏




イメージカット&PV動画の完成。

そしてなんとかイメージカットとPV用の動画が完成しました。動画の編集には我らが石井プロにお願いしてカッコよく仕上げていただきました!
あの雑なコンテだけでここまでいい感じに。


各種イメージカット

ユニフォームのディティールも出ていて、いい感じになったんじゃあないかなと思います。ときどさんの代名詞である、天のポーズやマーダーフェイスもしっかり。



6.いざ新ユニフォームにて、世界最大規模大会EVO2022参戦。

そしてついについに、アメリカ・ラスベガスのマンダレイベイホテルで開催される格闘ゲームの世界大会「EVO2022(Evolution Championship Series 2022)」にてときどさん新ユニフォームで参戦。晴れてお披露目となりました。
こちらのイベント、僕ら格ゲーファンにとっては昔からあるお祭りのようなイベントで、世界中のコミュニティーからプレイヤーが集まり、とてつもない熱量で開催される最大規模の大会となっています。

evo2017にてときどさんは優勝。その様子は涙なしには見れない展開でした。

数千人規模の参加者の中から勝ち残り、最終日の壇上ステージに上がれるのは僅か8名。大変険しい道ながらもそこには、勝利したものだけが掴める華々しい光景と名誉があります。

私も日本から全力で応援の念を送りまくります。




そして、なんと見事ときどさんTOP8に残り、最終日の壇上へ!

予選の2日間終始ドキドキしながら大会経過を見守っていたのですが、evoの壇上でときどさんの新ユニフォーム姿を拝めるなんてまるで夢のような光景。evoの楽しさとこの状況に格ゲーおじさんはもうどうにかなってしまいそうでした。

とはいえ、大会はまだ終わっておりません、競合だらけの中優勝するのはこれまた修羅の道。マジでやばい人しかいないんですけど。。



evo3日目 TOP8 初戦 Winners Semi-Final
Hitbox|Kawano VS ROHTO Z! |Tokido 3-0 LOSE

大会中は、みんな妙に多いフィーリング0F動作。

初戦の相手は、若手でメキメキという言葉ももう必要ないぐらいの実力者となってしまったカワノさん。誰もが認める実績をひっさげevoの壇上にもしっかりと勝ち上がってきました。確認の精度も踏まえた抜群の安定感と堅実なプレイに加え、対人戦が鋭いのか要所の読みも冴え渡り、ときどさんをなんと3-0と圧倒してしまいます。初戦からかなり厳しい立ち上がりとなってしまいました。さすがカワノさん、そうすんなりとは勝たせてくれません。ときどさんはルーザーズへ。


evo3日目 TOP8  第二戦目 Losers Quarter-Final

ROHTO Z! |Tokido VS UYU|Oil King  3-2 WIN

一瞬ドキッとするような美脚のハーフパンツ、いや、半ズボンがトレードマーク。

ルーザーズ先での第二戦目は、台湾を代表する名プレーヤーオイルキング。久しぶりにみれて嬉しかったです。ベテランながらも意表をつくアグレッシブなプレイが特徴の選手。今回もセスが登場するなど見てる側も楽しませてくれました。日本にはあまりいないセスというキャラが登場したので少々ヒヤヒヤしましたが、なんとか無事ときどさんの勝利。

evo3日目 TOP8  第三戦目 Losers Semi-Final
ROHTO Z! |Tokido VS XSET|iDom  0-3 LOSE

アメリカ勢最後の希望として日本人をなぎ倒していく姿に会場は大盛り上がり。

第三戦目はルーザーズでウメハラさんを倒しノリにノッてるiDomとの対戦。iDomは前回のカプコンカップの覇者で超強豪の若手プレーヤー。TOP8の時点でウイナーズが全員日本人最強軍団とそれに打倒する海外勢という構図となっていたため、会場全体がもうiDom応援ムードに。まるで2017年のときどさん状態。キャラもこれまた日本には全然いないララというキャラで、なかなか対策も充分ではなかったと思います。勝負は終始これぞiDomという、この人しかできないムーブ。凄まじい確認精度と技の組み立て練度でときどさんを翻弄。画面見てても何が起こってるのか全くわかりません。一度引っかかるとドンドンせまられる状態に。そして見事ときどさんを下し、さらなるジャパンデスロードを登り続けます。

ここでときどさんは4位という結果でフィニッシュ。

iDomはルーザーズをそのまま駆け上がり、ウイナーズで待ち受けるカワノさんとの激戦。誰も止められなかったiDomをギリギリのところで押さえ込み、なんとかカワノさんが優勝を勝ち取り、EVO2022は閉幕となります。

立ちポーズもバッチリ、大会映えしますね。
堂々たる優勝カワノ氏!おめでとう!





そして、まだまだ戦いは続く…

3日間にわたる格闘ゲームの祭典EVO2022も終わりましたが、これだけに限らず、格闘ゲームシーンには年間を通してさまざまな大会が開催されます。CAPCOM Pro Tour 2022を含めたCAPCOM CUP 13、そしてまさに今激闘を繰り広げるストリートファイターリーグ、そしてEVO JAPAN 2023(東京ビックサイト)の開催発表もありました。


そして、来年2023年には完全新作のナンバリングタイトルのSTREET FIGHTER 6の発売も控え、格闘ゲームを中心としたムーブメントの期待値はますます増していくばかりです。




7.デザイナーとして伴走。イメージ作りだけでなく、よりシーンを盛り上げていくためにできること。

当初はユニフォームのデザインのみでしたが、デザインの側面から当事者に寄り添い、継続してブランディングの構築とシーンの盛り上がりに貢献ができればと思っています。そのためにできることはまだまだ色々あるのですが、かといって細かなデザインの作り込みも非常に重要。こうゆうところから気分は盛り上がるものです。下記のような告知用のイメージだったり、まずはオリジナルのグッズ展開などもただいま検討中です。

オリジナルグッズの展開も準備中



長くなってしまいました。ここまでのプロセスを辿ってみましたがいかがでしたでしょうか。フォローする内容が多岐に渡ってしまったので、一部内容によっては説明不足なところもあったかもしれませんご了承ください。

自分は格闘ゲームが大好きです、ゲームをやっていても見ていてもとても楽しいです。正直、格闘ゲームは本気でプレイしようとするには少々難易度は高いです。復帰勢や久しぶりに触ってみようかなという人が挫折するポイントはいくつもあります。しかし、スト6に関しては対人戦だけではなく、一人用モードの充実さやハブ機能によるエンタメ性で、あらゆる角度から楽しめる要素が盛り込まれています。

プレイだけでなくさまざまな楽しみ方もあります。選手の応援はもちろん、配信を中心としたコミュニケーションや、各種大会などのイベントへの参加などなど。よければプロゲーマーなどのコミュニティをぜひ覗いてみてください。何よりも人間が面白いです。

ゲームもそうですが、そのコミュニティの魅力をもっと多くの人に知っていただきたいし、さらに盛り上がってほしいと思っています。そのために自分ができることがあればそんなに嬉しいことはありません。
ここまで読んでいただき誠にありがとうございました。ご意見・ご感想などあればこちらでもTwitterなどでもお気軽にどうぞよろしくお願いします。

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