留学奨学金申請する時考える外的要素

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多くの日本人学生にとって海外留学の難しいところの一つは、やはり経済的な負担のようです。特に先進国の名門大学へ留学する場合、学費だけでなく、生活費もかなり高いです。そこで、給付型奨学金の獲得が、重要となります。

前回の投稿では、
▶︎ 学生自身の能力 x 外的要素 = 奨学金獲得成功率
というコンセプトを示しました。
https://note.com/kenkengb/n/n15dd1cbd588b


自分の能力はわかりやすいが、外的要素って何?
たぶん多く学生も知りたいところと思います。今回の投稿でちょっとシェアします。

外的要素は主に三つがあります。
1. 海外の大学または自分入りたい専攻(研究科)が日本人学生が欲しがっているかどうか
2. 指導をうけたい先生との相性
3. 奨学金の国に対する優先順位(欧米の学生が優先か、アジアの学生が優先か、など)

1の方は、私の経験では、多くの学生がほとんど考慮していない要素です。まったく日本を離れたことがなく、または外国人学生と接したことのない学生は、自分が日本人であってほかの国の人と違うという点について、あまり意識したことがないようです。日本にいる限り、皆同じですから、とても自然なことですが。
留学にいくと、自分の競争相手が様々な国からの学生がいて皆同じではないという事実、まず意識しましょう。
海外の大学は、多様性と国際性を持つために、なるべくいろんな国からの学生を受け入れたいと考えています。ただし、バランスを保つこともかなり大事なので、中国人の学生ばっかりではいけない、アメリカの学生ばっかりではいけない、良い割合で学生を受け入れることに大学たちみんな工夫していますね。
例をあげれば、国際交流の仕事で接している香港科技大学(科技大)は、日本人学生を優先にしている大学の一つです。ここで優先というのは、成績能力不問でとにかく受け入れるという意味ではなく、ほぼ同じ成績と能力の場合、日本人学生を優先に考えることがある、ということです。とくに工学研究科は、バランスをとるために現在日本人学生がたいへんWelcomeという状態なので、日本人学生にとっては有利になっています。2020年のTHEアジア大学ランキングでは科技大が5位で東大(7位)の上になっているので、一つの可能性として検討してみたらいいかもしれません。
https://hkustengineeringjp.org/

2はよく言われていると思いますが、実際に相性というのは、単に専門が一致するだけではありません。私の観察ですが、多くの学生は先生を探す時、専門分野ばかりを考える傾向が強く、先生って日本からの学生をどう思うかは、あまり考えていないようです。国際性の豊かな場所にいると、国による影響がどうしてもうけることになります。例えば、アメリカの名門大学でも、ある先生が自分の国からの学生をよく受け入れるというケースも、時々耳に入ります。専門分野と研究テーマはもちろんのこと、日本出身という点について先生はどう思うか、ある機会で洞察する必要があると思います。
一番簡単な方法は、その先生と接触してみることです。接触の機会はそれぞれがあるが、よくあるのは、まずメールで連絡、次に短期留学であってみる、インターンなどの機会があれば、先生のそばで研究してみる、という流れです。
先ほどの香港科技大学の例でいうと、学位取得の長期留学とともに、大学はSummer Camp(一週間)、研究インターンシップ(2ヶ月〜6ヶ月)という短期留学が用意されています。そのプログラムに参加することで、実際に先生にあって指導をうけてみることができます。また先生の研究室の雰囲気も、短期留学でチェックすることが可能です。多くの大学は、短期留学でも経済的サポートを提供します。香港科技大学工学研究科の場合は、インターンシップでは毎月約15万円の援助があります。
科技大は一つの例ですが、ほかの大学にも似たようなプログラムが用意されています。是非調べてみてください。

3については、少々情報収集のやり方が異なります。多くの奨学金は、大学と同じように、バランスのキープに工夫しています。理解しやすいところですが、仮に中国や東南アジアからたくさんの申請者がいて、日本はわずか数人しかいなかったとしましょう。その場合、ほとんどの奨学金を中国や東南アジアに配分することは、国際性としてバランスがよくないため、日本人を優先に考慮することがあります。つまり、国籍が日本ということで有利になります。
では、〇〇奨学金の申請において日本人が有利かどうか、どうやってわかりますか。一部の奨学金の説明には、ある国を優先に配慮という記載がたまにあります。説明をよく読めばわかります。でも多くの奨学金の場合、明記しないため、その奨学金の申請経験者または担当経験者から尋ねるしかありません。
ある方法で先輩や在学の日本人学生を探し、丁寧に連絡することが大事ですね。

今日はここまですが、まとめとしては、やはりこれですね。
▶︎ 学生自身の能力 x 外的要素 = 奨学金獲得成功率
外的要素にもかかろがげましょう!

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