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【あなたの生活🏡】労働市場における「最低賃金」の経済学的意義について:労働経済学✨No.5

【労働経済学】シリーズにおいては
私が現在学習している内容である
「ミクロ経済学・労働市場の分野」について
アウトプットしていきたいと思います👍

今回の記事は「労働経済理論の応⽤🔥」
について解説していきたいと思います

考えていきたいテーマは、以下の通りです📝
「完全競争市場における最低賃金の効果」💴

最低賃金の改定が行われるなど
「最低賃金」という言葉をおそらく一度は
耳にしたことはあると思います

今回は、労働経済学における最低賃金が
果たす経済学的意義について
考察していきたいと思います

静学的労働経済モデルの概要🔖

静学的労働経済モデルを使って
様々なトピックを経済学的に考えていきたいと思います

⼈々は、所得によって実現する財・サービスの消費と余暇の消費の両方から満足を得ます

また、個⼈は消費財の消費が多いほど
そして、余暇時間が多いほど、満⾜度が⾼くなると仮定しましょう

満⾜度あるいは幸福度を効⽤と呼び、各個⼈の行動が次のような
効⽤関数の最大化問題に直面しているとします

ただし、この個人が行動するには
2つの制約があります
①時間制約⏰ ②予算制約💴です

これらの制約の下で、効用最大化を実現するように行動するという問題を考えることこそ
静学的労働経済モデルなのです

説明に登場する記号や定義は
以下の通りとします

$$
Endogenous  Variable  of  the  Model\\
Leisure:  ℓ \\
Consumption:  C\\
Labor  supply: L\\
$$

$$
Exogenous  Variables  of  the  Model\\
Wage: w
Price: p, where [ p=1] \\
Time: T \\
Wealth  Asset \\ or  Non-working  income: I \\
Grant:  G
$$


$$
Utility  Function:  U(C,ℓ)・・・①\\————-\\
where  the  Marginal  Utility \\=  [ ∂ U(C,ℓ)/∂C >0 , ∂U(C,ℓ)/∂ℓ>0 ]\\
——-——-\\two  times   differential \\ ∂''U(C,ℓ) / ∂ (C  or  ℓ) ''<0
$$

$$
Time  Constraint:L + ℓ≦T \\
Budget  Constraint: C ≦w ( T-ℓ) + I・・・②
$$

$$
Static  Labor  Supply  Model\\
Max: U ( C, ℓ )\\s.t C ≦w (T-ℓ) + I ・・・③
$$

また労働需要関数や労働供給関数
ならびに、賃金に対する弾力性という定義式をしっかり理解してくださいね☺️

$$
Labor  Demand  Function :  L^D(w)\\
Labor Supply  Function : L^S(w)\\
Social  insurance  premium: t \\
------------\\
Elasticity  of  labor  demand\
ε_D =(ΔL/L)/(Δw/w)\\
=(ΔL/Δw)/(w/L)\\
----------\\
The  elasticity  of  \\
factor   substitution\\
σ=[d(K/L)/(K/L)]/[d(w/r)/(w/r)]\\
=[%change  in  K/L]/[%change  in  w/r]
$$

この問題について考えていきたいと思います
参考資料は、以下の通りです🥰

「完全競争市場」という概念について

まずは、完全競争市場について
考えていきましょう

この市場には、労働者と企業が
多数存在しており、個々の労働者や
企業は自らの行動が賃金に影響を及ぼさない
と考えて(price takerとして)行動しているという設定が置かれています

また、労働市場の情報は完全であり
市場への出入りや企業間の移動費用も
ゼロと仮定します😊

競争市場均衡で実現すること

企業の労働需要と労働者の労働供給が一致するところで、雇用量と賃金が決定されるのです

また、均衡において(非自発的な)失業は存在せず、効率的な資源配分が達成されています
この結果、部分均衡分析における社会的余剰が最大となります🎉

「神の見えざる手」(アダム・スミス
18 世紀)の議論もぜひ一緒に学習されてみてくださいね❤️

完全競争市場における最低賃金の効果

まずは、最低賃金法から確認しましょう📝


最低賃金の設定(地域別最低賃金と
特定最低賃金)ならびに同法の目的については以下の通りです

「この法律は、賃金の低廉な労働者について、賃金の最低額を保障することにより
労働条件の改善を図り、もつて
労働者の生活の安定、労働力の質的向上及び事業の公正な競争の確保に資するとともに
国⺠経済の健全な発展に寄与することを目的とする。」(第一条より引用)

また、最低賃金法は2007 年の法改正がなされています
これは、最低賃金と生活保護の逆転現象の解消を目的とされてました

以後、毎年 10 円~20 円の急激な上昇を経験しており、私たちの生活と切っては切り離すことのできない関係ですよね👌

最低賃金制度が労働市場にもたらす影響

なお、完全競争市場が成立している場合
最低賃金の効果に関する理論的予測は明確であるという経済学的研究は実際にあるそうです

以下では、労働市場において最低賃金制度が
導入された時にどのような考察ができるか
考えていきたいと思います

まずは最低賃金導入前の状況整理です

完全競争市場において
均衡賃金 𝑤* と均衡雇用量 𝐿* が
実現しているとします

ここで、最低賃金制度が変化したことで
労働市場における均衡賃金を上回る
最低賃金(𝑤 > 𝑤*)が導入された
としましょう

この「最低賃金が均衡賃金を上回る」ということが最大のポイントです💡
イメージによる理解を深めるために、以下の図解をご参照ください

最低賃金による失業の発生

図解より最低賃金制度の導入による
経済変化を考察すると以下の通りになります📝

最低賃金導入前に低賃金で働いていた労働者(不熟練労働者)の失職が発生していることになります
オレンジ色のUが失業を示唆しています

また、最低賃金は市場均衡賃金を
上回っていることから
導入前は労働市場に参入していなかった労働者の労働力参加も考えられます

しかし、総括すると
当初の均衡賃金を上回る最低賃金の導入によりUの分だけ失業(率)が発生していることになっているのです💦

また、応用の議論になりますが
最低賃金が高いほど、あるいは、賃金に対する労働需給の弾力性が大きいほど、発生する失業率は高くなります

未熟練労働者は、高い最低賃金のもとでは
解雇される可能性が高いことは、企業の
利潤最大化条件における限界原理で示されます


結局のところ、失業者は最低賃金が
留保賃金を上回る限り、働きたくても仕事に就けない状態に直面してしまうことになります😓

この現象は、明らかに経済厚生の損失が
発生していると言え、最低賃金政策の導入による政府の失敗と言えるのです

最低賃金制度を通して
行政が自由市場に介入することは
必ずしもその国の経済厚生や労働市場の効率性を高めるというわけではないのです
このような視点を常に持って、経済分析を試みるということが大切なように思います🥰

今回の解説はいかがだったでしょうか?
労働経済学を理解することで、世の中の問題
ひいては、自分自身の労働環境について
法的な制度や基礎的な経済学の概念から考えることができるように
なると思います

なぜ、労働問題が発生するのでしょうか?ということを
心得ておくだけでも、何かビジネスや生活において有利になることは間違いないと考えます
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます💘


マガジンのご紹介🔔


こちらのマガジンにて
エッセンシャル経済学理論集、ならびに
【国際経済学🌏】の基礎理論をまとめています

今後、さらにコンテンツを拡充できるように努めて参りますので
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます📚

最後までご愛読いただき誠にありがとうございます!

あくまで、私の見解や思ったことを
まとめさせていただいてますが
その点に関しまして、ご了承ください🙏この投稿をみてくださった方が
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