工事

建築について興味があった僕が、正統な建築学部を目指さず特殊な学部を目指した理由

大学での専攻は「建築人間工学」という分野でした。
一般の人には、聞き慣れない言葉・分野だと思います。
一般的に思い浮かべるのは、設計や意匠など見た目を形作る分野だと思います。そういった分野で学んだ方は、いわゆる建築士という資格をとる道があるわけです。


「建築について学びたかった僕が、なぜ建築人間工学という分野を選んだのか」その理由について書き留めておこうと思います。

なぜ「建築人間工学」を選んだのか


結論から言うと、大きく4つあります。


・学んでいる人口が少ない
・自分の才能
・心理学という掛け算が将来有効性がある
・幼少期の経験

もうちょっとまとめろよ!と思われるかもしれませんが、説明していきます。

・学んでいる人口が少ない
全国的に、どの大学、学部にも建築学部というものがあって、学んでいる人もとても多くいますよね。そんな中で自分が建築士、建築の専門家として抜きん出ることの難しさを感じていました。
それに比べて、建築人間工学という、希少で珍しい所を学んでいる人はあまり多くないと判断しました。競争するライバルの多さを考えたとき、母数が少ないほうが抜きん出る確率は高いかなと思っていました。

・自分の才能
正直言って、昔から絵は上手ではなく、デザイン的な面ではあまり才能がないのかなと思っていました。建築で奇抜なデザインだったり、数ミリの狂いもないような精巧な設計図などはあまり自分には合わない気がしていたんですよね。

・心理学という掛け算が将来有効性がある
IT(IoT)と心理学って分野や領域は関わりが薄いように見た目では見えますが、自分は深く関わりがある用に思えていて、
例えば、
・UIやUXといった使い手の心理状態に関わることを
 ITのWebデザインやWebアプリケーションなんかでは必須で考えないといけません。
・IoTってInternet of things モノのインターネット化と言われます。簡略化すると「モノ×インターネット」です。
・心理学となにかをかけ合わせることも 簡略化すると 「〇〇×心理学」

あるモノを〇〇という視点を通して切り取って考えること、力は将来絶対必要になるなと感じていました。

ここまでは、別記事にも書いた、「出口戦略」的な思考が大きく働いています。

・幼少期の経験
ここが一番大きな理由になると思います。
この分野に興味を持った理由が幼少期(といっても中学生ですが)に体験したことに由来します。
私は中学生の頃、地方都市に住んでいたのですが、ある時、地域最大級のショッピングモールができたんです。本当に大きな話題になりました。(今でも平日週末関わらず多くの客で溢れている)
開店して一週間後の週末に初めて行ってみました。
店内や通路は驚くほど混んでいて、歩くのさえやっとです。ひとまず買い物を済ませて家に帰ったのですが・・・
もう信じられないくらいの疲労が襲ってきました。
僕は、人混みがあまり好きではありませんでした。けっこう気を使うタイプで、歩くときも人にぶつからないように少し神経質になりがちなんですね。(果たして東京で生きていけるのかという疑問・・・・笑)

この時あることがとても気になっていました。


ショッピングモールってとても楽しい場所ですよね。大規模な店舗と、様々な種類の店舗で家族や友人と、一人でも楽しく買い物ができます。すごくワクワクする空間だし、それを期待して行きました。

でも、家に帰ってきて僕が抱いていた感情の大半は
「楽しかった」ではなく「疲れた」だったんです。
楽しいはずの空間・施設なのになぜこんなに疲労感を感じているのか、感じてしまったのか。すごく気になっていました。

そこから考えを巡らせると、
・空間や施設って必ず「使い手」という存在があるよな
・いくら大規模でデザインが優れたものでも、使い勝手が良くないと満足しないこともあるよな
・僕は人が密集した場所で人とすれ違うのがストレスになって疲労を感じたけど、その疲労をあまり感じていない人もいて「楽しい」という感情だけの人もいるのではないか→人それぞれモノに対する評価基準が違うのでは
・心理学の分野で建物を捉えると、既存のモノの中に改善すべき点やがいろいろ出てくる。
・建てたり、作り上げた後に「改善する」行為ってすごく大切だな

といっぱい出てきて、「心理学×建築」面白い!となっていました。

これらの経験や思いから、僕は建築人間工学という分野を学ぶことに決めました。本当に学んで良かったと思っていますし、今後もさらなる学びを得たいと思っています。

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