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転倒して考えたこと~理学療法士目線?~

転倒して考えたこと

お恥ずかしながら、路上で転倒した30代のおじさんです。
いや~恥ずかしくて、速足で目についた薬局に駆け込んだことは、内緒です。

しかし、この恥ずかしい、絶対に友人には言えないことから、多くの学びがあったので共有させて貰います。

①人は思ったより簡単に転倒する
②指1本使えないだけで、とてつもなく不便
③気持ちは簡単に折れる

1つずつ説明していきます。

①人は思ったより簡単に転倒する
転倒した状況は、
交通量の多い横断歩道で、歩行者が渡るのには、自動車が一時停止する必要があり、頭を下げながら速足で横断しなければならない場所。
私は、風邪気味で少しぼーっとしていて、いつもよりコンディションは少し悪い。
着なれないスーツ&革靴でした。
約束の時間が迫っていて、少し焦っていました。
その他の環境は、晴天の真昼間です。
横断しようとして様子をうかがっていた私、心優しい運転手さんが止まってくれて、一礼して、足を出した瞬間、路肩の斜めになっている、場所に左足をひっかけました。
写真

何とかバランスを保とうと、右足でケンケンしたのですが、耐えきれず前方へ転倒
左膝をすりむき、スーツには穴、右中指の先がズル剥けになり出血、痛い。

いつもなら、なんのきない日常が一瞬にして、、、

色々なことが重なって起きた出来事ですが、人は簡単に転倒することを身をもって経験しました。

②指1本使えないだけで、とてつもなく不便
左膝は、スーツが守ってくれたおかげでかすり傷で済みましたが、右中指は、出血が中々止まらないほどの傷で、絆創膏でぐるぐる巻きにして、直接圧迫を5時間ぐらいしました。
そして、痛みもひどく、病院も考えましたが、休日ということもあり、自分の知識と経験を信じて薬局でブツを買い込み、自力で治すことにしました。
(死ぬこと以外かすり傷 じゃない。痛い~)
そのため、中指の使用を極力控えた生活が始まりました。
それが想像以上に不便。
例えば、右手を濡らさないようするため、左手で顔を洗い、化粧水をつけます。
これ大変!
洗顔は、もうある程度綺麗になればと思いますが、化粧水を片手でつけるのは難しい。
左手に化粧水を出して、顔へ、べちゃ、一部しか保湿されません。
再度化粧水を左手へ。べちゃ。
もうこの繰り返しです。
すべてのことが右手優先で行っていたので、意識しないと怪我した場所を出してしまい、痛い思いをします。
箸もうまく使えない為、フォークとスプーン
片麻痺の方が、スプーンではなく箸で食べれるようになりたいという気持ち、痛いほどわかりました。
患者さんの経験している日常のほんの少しですが、経験していることは、とてつもなく良い勉強になっています。

③気持ちは簡単に折れる
指1本、いやたかが1本ですが。痛い!!
その痛みと使えない不便さ。これによって、私のモチベーションは下がりまくりです。
モチベーションに頼って仕事するのはプロじゃないといわれますが、左右されます。

結構、気持ちを強いほうだと思っていたのですが、ダメでした。
翌日に引きずってなる者かと思いますが
つい、右の中指が使えず、作業が滞ったり、うまく理学療法できない場面があると、ため息が出てしまいます。
ここで、私の弱っちい部分を知って欲しいというわけではありません。

我々が向き合っている人たちは、こんな指の怪我ぐらいではない病気や怪我を持って目の前にいるということを、ひしひしと感じてるのです。

旅行先で、脳梗塞になった、骨折した、コロナが5類になって以降、私の勤務している病院に、そういった患者さんが増えました。
幸せ、楽しい時が一瞬にして、失われ、その後の人生を左右する局面にいる。
そこで気丈にふるまい、リハビリをして、前向きになろうとしている姿
尊敬しかなくなりました。

そんな人のお手伝いができる職業にいることを誇りに思い、患者さんが少しでも前向きになれるお手伝いができるように、臨床に励みたいと改めて思った
今日この頃でした。

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