部下のモチベーションを上げたい!コーチングを使ってみたら?
この記事では、私の開発したDELICオンライン、チャプター2の後半部分を解説しています。
リーダーを取り巻く「世知辛い」状況
チャプター2の後半は私が実際に研修しているシーンから始まります。
参加しているリーダーに向けて、こんな問いかけをしてみました。
「私はリーダーとして適切な行動が何かを理解し、チームメンバーとともに成果を挙げている」
実際の映像では、特殊な方法で参加者の皆さんに見解を喋ってもらっているのですが、それは映像で実際に確認いただくとして、参加者の皆さんから実際に上がったコメントを見ていきましょう。
★成果として見えているものは残念ながらまだないので適切に行動できているかはなんとも言えない、これから頑張って成果を出したい
★成果としては挙げられていると思うが、バッチリ仕事ができているかと言われるとなんとも言えないのが正直なところ
★適切な行動はできると思うが、成果には結びつていない
★あとちょっとなんだけど、なにかが足りない。でもそれが何なのか実はわかっていない
★メンバーとともに成果は挙げられているが、部下をリーダーに育てることについては着手できていない
★正直なところリーダーがどういうものなのかを全く理解せずに現場に立っている
★部下に近すぎてもいけないし、離れすぎてもいけない。そのバランスが難しい
数名の参加者の中からも様々な意見や見解が出てきましたが、共通しているのは
★頑張ってはいるが、それが充分なのかはわからない
★適切な行動、正しいやり方が何なのか的確に理解していない
★リーダーの役割について明確に理解していない
といったことではないかと思います。
私がコーチングや企業研修を通じて多くのリーダーに関わる中で感じているのは、リーダー自身が明確に何をしなくてはいけないのかがわかっていないという現状です。
そして、この話題について相談できる相手が周りにいないことも多く、限られた情報の中で我流でリーダーシップを発揮しなくてはいけないという「世知辛い」状況なんです。
結果的に多くのリーダーが必要なことを教わらず現場に立っていて、すぐに結果を求められ、成果が挙がらないと責められるという厳しい立場にいるということも言えるのかもしれません。
どうすれば部下はあなたについてくるのか
「仕事は完璧にやって当たり前」
できる仕事人ほどそんな思考になるものです。そして、共に働く相手にも同じスタンダードを求める傾向にあります。
それが故に「部下は常に100%の力を出して仕事をするべきだ」という心情が生まれがちです。
これは私がリーダーだったときにも実際に経験したことなので、全く他人事ではなく、リーダーが陥りやすい思考パターンなんだと思います。
リーダーがこういう思考を持って仕事をしていると、部下への声がけが厳しくなる傾向があります。
常に全力を出して頑張ってほしいという願いはありながらも、それを厳しい態度で高圧的に伝えれば、相手は協力したいと思わなくなるかもしれませんよね。
つまり、リーダーの振る舞い方によって、部下はモチベーションを下げたり、上げたりするということが考えられるのです。
DELICオンライン・チャプター2の前半で登場したような上司の振る舞いでは、部下は力を貸してくれないかもしれません。
部下が進んでリーダーに協力したいと思わせるためには何が必要なんでしょうか。
それは会話です。
実際にコミュニケーションを取ることで部下の信頼やモチベーションを高めていく必要があるのです。
そして、そのコミュニケーションの中核にあるのがコーチングなんです。
コーチング 覚えておきたい3つのこと
ここで少し、コーチングという手法についてご説明してきます。
コーチングというのは対話の方法です。
しかし、普段皆さんがしている日常会話とは異なるものです。
同じ目標に向かって協力し合うパートナーシップをイメージしてみてください。
コーチングをこれから皆さんが学んでいくにあたって覚えておいてほしいことが3つあります。
1つは未来志向
2つ目が継続性
3つ目は個別化
です。
未来志向
まず、未来志向についてお話します。
例えば皆さんが誰かから「自転車に乗りたい」と言われたら、どんなふうに答えますか?
もしかしたら、自転車の乗り方そのものを教えようとするかもしれないですよね。
でもちょっと待ってください。
なぜ自転車に乗りたいのか、自転車に乗ってどんな場所に行ってみたいのかといった未来のこと、あるいは、目的を中心に話をするのがコーチングの特徴です。
継続性
継続性については、こんな場面を考えてみてください。
スポーツジムに通い始めた生徒さんとパーソナルトレーナーの会話です。
生徒:コーチ、筋肉ムキムキになりたいんですけど、どのくらいかかりますか?
トレーナー:ちなみにいつ頃までに?
生徒:来週!
トレーナー:来週?
生徒:彼女とデートなんですよ
トレーナー:来週は無理ですね。
生徒:じゃ、どのくらい?
トレーナー:半年はかかりますね
生徒:半年?!
トレーナー:トレーニングは体を壊すので、しっかり休息を取りながら、バランスを取って、それを習慣にして長いスパンで変わっていくんですよね。
生徒:来週は変わらないですか?
トレーナー:厳しいですね。継続してやっていきましょう。
コーチングの会話も同じです。
継続的に会話を重ねることで思考が熟成し、行動が変わっていくのです。
少しずつ変化していくために関わることが大切なんです。
個別化
最後に、個別化のお話をしていきましょう。
個別化とは相手によって対応の仕方を変えていくということです。
オーダースーツ作りのプロ、中村さんに話を聞いてきました。
林:オーダースーツを作り慣れている人と、初めて作る人を比べてほしいのですが、例えば作り慣れている人に生地だけを見せたとして、スーツって作れるもんでしょうか?
中村:作れますね。慣れている人は生地を見ただけで仕上がりまで想像できるんですよね。
林:逆に、初めて作る人に生地だけ見せたとしたらどうですか?
中村:それはね、選べないと思いますよ。
人によってやり方を変える必要があると思うんです。
それは部下とのコミュニケーションも同じで、相手の状況に合わせて、部下の性格とか、相手の状態などを考えてコミュニケーションを変えることが大事だと思います。
おさらいすると、この3つのことが大切だということです。
★未来志向
★継続性
★個別化
これからの学びを進める中での基本的なコンセプトになりますので覚えておいてください。
部下やチームメンバーとともに成功するためのコミュニケーション。そしてそのためのコーチングスキル。DELICオンライン・チャプター2で学んでみてください。
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