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お酒を解禁した話

プシュッ トクトクトク グビッ ゴクッゴクッ ぷはーっ

喉元に懐かしさを感じます。

僕は長い間、お酒を飲むことを控えていました。コロナ禍の直前くらいに始めたので、およそ3年間。

最後に飲んだのがいつだったかは、あまり記憶にありません。

お酒を飲まなかった理由は、僕が持っている「変えるとは、やめること」という考えを実行したかったからです。

と言っても大したことありません。

何かをやめたときに出てくる新しい感情とか、その時にできる新しい経験とか、そういったものが好きで、常に変化を求めたい僕の性分が出たからに過ぎません。

僕は飽き性で天邪鬼な性格もあって、環境や人間関係をしばしば大きく変えたくなります。長く同じ場所にいられないし、同じ人とずっと一緒にいられません。

新鮮な刺激がないと生きていけないのでしょう。

そんな性格もあって、今回の「お酒を飲まない」という期間がありました。

お酒を飲むことに対して「飽き」が生まれてしまい、お酒のない世界が見たくなったのです。

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「なんでお酒を飲まないの?」

何千回何万回と聞かれたこの質問には、その場しのぎでいろんなことを答えていたと思います。

健康のため、酔った感覚が好きじゃない、アルコールに弱い、味が嫌い、酔うとつまらなくなる。

本当のことを説明するのが面倒だったので、テキトーに答えていました。そんなことより面白い話しようぜ!

だから、正直に言うと、別に健康を意識したわけでもないし(健康は重要だけれど)、酔った時の感覚が嫌いだったわけでもありません。アルコールには強い体質だし、味に関してはビールとワインは嫌いだけどそれ以外はまあ嫌いじゃない。

「お酒を飲まない人」という認識をされるとラクなものです。言わずともウーロン茶やコーラを注文してくれる人がいたり、会計の時に少なめに配慮してくれる人がいたり、人の気遣いに気付きやすくなります(素面なので)。

幸いなことに、アルコールに弱い人と深い意味で仲良くなれたり(一緒にコーラで乾杯するのが楽しい)、モクテルなどノンアルコールの類も種類が増えてきたり、新しく生まれた「ソバーキュリアス」(お酒がなくても楽しめるムーブメント)にうまく乗れたりしました。

だから、味方も多く、すんなりこの生活にも馴染めていました。

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そんな僕ですが、この度お酒を解禁しました。

ずっと海外にいたため、知らずにちょびっと飲んでしまったことは何度かあります。

しかしながら、今回は本格的な解禁です。

きっかけは1ヶ月半前、沖縄にいた時のこと。なぜか、気持ちがすごく高揚していて、お酒を飲みたい衝動に駆られました。この3年間で初めて抱いた感覚です。

ちょうど友達と那覇でせんべろ(千円で3〜4杯飲めるシステム)に行っていたこともあって、流れでハイボールを注文し、ぐびっと飲んでしまいました。

久しぶりに感じる、喉にアルコールが駆け抜けるあの感覚。

新しい刺激が好きな自分にとって、この懐かしい感覚はとても新鮮に感じ、その高揚感も重なって、とてもとても良い気分になりました。

そこから、「たが」が外れたようにお酒を解禁することにしました。もう飲まない人ではありません。

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沖縄から韓国に来て、関わる人たちが変わりました。

初めて出会う人も多く、今までの僕を全く知らない人と食事に行く機会では、何事もなかったかのようにお酒を交わしています。

また、前回の投稿にも載せたように、今いる釜山では受けた誘いに全て乗ることにしているため、お酒に関しても注がれたら必ず飲むようにしています。韓国のソジュ(焼酎)はとても飲みやすいため、ついつい飲みすぎてしまうのが、少し悩みです。

とはいえ、お酒は体に良いものではないし、ストレス発散にもならないため、ほどほどにすることを十分気をつけたいです。実は、この3年間でお酒に対して弱くなっていることを少し感じています。すぐに酔っ払ってしまう。

お酒を飲まない期間を作ったことで、たくさんの気づきがありました。特に、アルコールを飲めない人に対して配慮することの大切さを、我が身で感じることができました。

飲めない人用に代わりのものを自ら伺って注文する、ふたりでいる時は自ら進んで飲まない(そして配慮していることを感じさせない)、飲み会であればその人だけ安く会計する、などなどこの3年間の経験は今後に生かしていきたいと思います。

このお酒の生活に飽きたら、またいつかやめる時が来るのでしょう。それが健康上の都合にならなければいいのですが。。。

「変えるとは、やめること」

お酒をやめて変わる景色。これは酒飲みのみんなに勧めたいことのひとつです。

今も昔もいちばん好きな飲み物は「運動終わりのコーラ」。こればかりは不変の事実に他ならないでしょう。




僕のことは以下の記事で紹介しています。

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また次回の投稿までお元気で。

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