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願い、もしくは呪い

10ヶ月ぶりの更新!!!!!!一体何してたの?気絶? 最近はありがたいことに 仕事がすごい忙しくて、いろんな更新が怠っている。仕事がすごい忙しくて、というか忙しく…

kerry
4か月前
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焦げついてても私だって分かって

恋人がうるさくない程度のいびきをかいて隣で寝ていて、犬は私の胸元の小さな、しかしベッド上ではだいぶ広い面積に丸まって寝ている。私は犬をつぶさないように腰をまげて…

kerry
1年前
199

どうか運命が君にやさしくしてくれますように

私の名前はもも、で、母と父がミヒャエルエンデのMOMOという物語の主人公から取った。時間泥棒から時間を取り返しにいくというストーリーで、本の表紙には亀のイラストも書…

kerry
1年前
157

あの子には影がない

恋人と久しぶりに喧嘩になった。「別れたい」って初めて言った。 いなくなってしまったら、世界がどれほどくすんで見えるか分かっているはずなのに、全てが嫌になると関係…

kerry
1年前
136

淋しさの正体

友人がいつか買ってきたキウイサワーの偽物の香り。すぐに鼻から抜けていく安いお酒特有の人工的な、有機物を口に含んだみたいな口当たりの悪さ。アルコール7%もあると思え…

kerry
1年前
189

正しさだけで生きれない

”本当に終わっている日記”を書いたら友人からLINEとかフォロワーさんからDMとかサポートとか、もちろんここにもコメントをもらったりした。うじうじした私に皆が優しいと…

kerry
1年前
147

死んだように生きるには勿体ない季節だ

追記 雨の日は風の音に警戒してファジーが吠えるのでYouTubeで音楽を流していたらLAUVのModern Lonelinessって曲が流れててなんとなく歌詞調べたら って歌詞にあってまさ…

kerry
2年前
168

いつか全部灰になる

教習所に通い始めた。大人になってから何かわからないことを誰かに教わるのは怖いんだけど自分の行動範囲が広がることが今から嬉しい。欲しい車をネットでずっと見てる。昔…

kerry
2年前
328

夜の海 海の光

水曜日 ワクチンの影響で出ていた熱も治まったのか、それとも薬で押さえ込まれていただけなのかわからないけどとりあえず体が若干軽くなったのでfuzzyを少し遠くの公園まで…

kerry
2年前
248

どうせなら混ざり合わないままで

土曜日当日の昼前、サーフィンから帰ってきて湯船に入っていたところに好きな人から電話。KOHHのJohn&yokoがお風呂場に響く。好きな人だけに設定した着信音。出たら「まだ…

kerry
2年前
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女王は死なない

こないだの日曜日の憂鬱の種は肩透かしだった。 月曜日の朝、いつも通り出社する私を起こすために電話をくれた彼は日曜日をどれだけ怠惰に過ごしたかを教えてくれた。 仕事…

kerry
2年前
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夜明けまで待てない

祖母が亡くなった日、関東は平年より少し早く梅雨があけた。お通夜の当日、今までの曇り空をもう思い出せないぐらいの夏空だった。入道雲と、田んぼの緑と、山奥から小さく…

kerry
2年前
254

退屈の味がする

7時、ひと段落してファジーの散歩に出ると夏至の空はオレンジ色に染まっていた。友人から来たラインには「今日からもう冬に向かって行くのは寂しい」とあった。夏って瞬き…

kerry
2年前
200

ギフト、それから犬という愛について。

恋とか愛の話しかしないと言ったので、私が一番愛しているものの話をしようと思う。 先日、親友と1ヶ月ぶりに会った。地元で再会してから10年、私は恋人がいたくせに親友…

kerry
3年前
378

4月の神様

あっという間に毎日がすぎていく。今外で吹き荒れている風が、私の寂しさを、わだかまりを、みんなどっかに連れていってしまう。私の忘れっぽさはあの風のせいか。今頃、ド…

kerry
3年前
175

あの世の話を聞かせて

ここ2ヶ月リモートなので毎日家で仕事をしている。毎朝起きてブラインドを上げて窓の外を見ると白と青の境目が濃くなっていっている。空は季節の切り替わりがよくわかる。…

kerry
3年前
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願い、もしくは呪い

10ヶ月ぶりの更新!!!!!!一体何してたの?気絶? 最近はありがたいことに 仕事がすごい忙しくて、いろんな更新が怠っている。仕事がすごい忙しくて、というか忙しくならざるを得なかった。1ヶ月もバケーションしてしまったので。 YouTubeを最後にあげたのは1年前だって。時間はあっという間に過ぎる。したいアウトプットがたくさんあるのはいいことだ。それをできればもっといいね。来年は絶対もっと更新する。3本。絶対。 _______________________________

焦げついてても私だって分かって

恋人がうるさくない程度のいびきをかいて隣で寝ていて、犬は私の胸元の小さな、しかしベッド上ではだいぶ広い面積に丸まって寝ている。私は犬をつぶさないように腰をまげて布団に潜り込んで携帯を見ている。大事な2人の体温をお腹と背中に感じる。私たちの血が通った体のおかげでベッドの中はすぐに暖かくなる。その暖かさで眠くなる。幸せを紐解いた時に、こういう瞬間なのだろうと思う。もっと複雑で華やかな瞬間を今まで幾度と体験したけれど、歳を重ねるごとに削ぎ落とされていく。健全な衰退。 ______

どうか運命が君にやさしくしてくれますように

私の名前はもも、で、母と父がミヒャエルエンデのMOMOという物語の主人公から取った。時間泥棒から時間を取り返しにいくというストーリーで、本の表紙には亀のイラストも書いてあった。多分友達かなんかで旅の途中で出会うのだろうか。もうほとんどの話の記憶がない。もしかしたら読んでないのかもしれない。表紙のオレンジ色だけがハッキリしている。 数年前に姉に「私ってMOMOじゃん、亀飼ったらさぁ運気あがるかな?」と突拍子もない話をすると姉は「え!絶対いいじゃん!亀かおうよ!」とノリノリだっ

あの子には影がない

恋人と久しぶりに喧嘩になった。「別れたい」って初めて言った。 いなくなってしまったら、世界がどれほどくすんで見えるか分かっているはずなのに、全てが嫌になると関係をすぐ切ろうとするのは私のよくないところだ。恋人はたんたんと、別にこんなくだらない事で別れる必要はないと思う。と言っていた。そうだった、彼の、きちんと自分だけのスピードで生きているところを好きになった。感情や周りを見てアクセルを踏み込んだりしない。そういう好きなところに救われたこと、きちんと覚えておいたほうがいい。あん

淋しさの正体

友人がいつか買ってきたキウイサワーの偽物の香り。すぐに鼻から抜けていく安いお酒特有の人工的な、有機物を口に含んだみたいな口当たりの悪さ。アルコール7%もあると思えない、水みたいな飲み物。缶を持ち上げるとコップに大分そそいだはずなのにまだずっしりと重い。キッチンからはキムチだと思ったから買ったのに実はキムチ風の香辛料に漬けられただけの白菜で作ったキムチ風チャーハンの残り香。リビングのTV台に置いたパロサントからはミントみたいなやけにすっきりした香りと、犬を撫でていた右手からは獣

正しさだけで生きれない

”本当に終わっている日記”を書いたら友人からLINEとかフォロワーさんからDMとかサポートとか、もちろんここにもコメントをもらったりした。うじうじした私に皆が優しいとなんだか申し訳なくなって、それで元気になった。泣き疲れてお腹が空いてキッチンに立つのと同じ原理。私は陰も陽もエネルギーを持て余している。同じ風に「今過去のカルマに悩まされている」人が結構いたので、こういう言い方はよくないかもしれないけどちょっと安心した。多分私たちがすべて悪いわけじゃなくて、星周りが悪いよ。本当に

死んだように生きるには勿体ない季節だ

追記 雨の日は風の音に警戒してファジーが吠えるのでYouTubeで音楽を流していたらLAUVのModern Lonelinessって曲が流れててなんとなく歌詞調べたら って歌詞にあってまさに私だったのでこういうのなんていうんだっけ、あまりにもできすぎた偶然。シンクロニシティ。ってそれから100回聴いたし、今も聴いてる。現代の孤独感について。 _____________________ 救いのない日記(読んでもいい気分にはならない)をラム肉を焼いてラム肉臭い部屋でこれを書

いつか全部灰になる

教習所に通い始めた。大人になってから何かわからないことを誰かに教わるのは怖いんだけど自分の行動範囲が広がることが今から嬉しい。欲しい車をネットでずっと見てる。昔から免許があったら絶対にアメ車に乗る。という夢があって(それは私が永遠のBガールだから)それがもうすぐ叶うことにワクワクしている。本当はインパラに初心者マークつけて走りたかったけど流石に街乗りにもサーフィンにもキャンプにも向かないのでそれは夢のままにしておく。この時代にそんな燃費の悪い、とかよく言われるのだけどそんなこ

夜の海 海の光

水曜日 ワクチンの影響で出ていた熱も治まったのか、それとも薬で押さえ込まれていただけなのかわからないけどとりあえず体が若干軽くなったのでfuzzyを少し遠くの公園まで連れていく。海まで、と思ったけどそんな体力はなかった。落ち葉がたくさん。公園は家族連れやカップル、老人の集まりで賑わっていた。fuzzyはその合間をすり抜けて前に進む。天気が良くて、気持ちがよかった。時折私の顔を見上げる、黒い瞳。潤んだ、夜の海みたいな。遠くの方で光る漁船の灯りが見えるような。カバンの中の水筒から

どうせなら混ざり合わないままで

土曜日当日の昼前、サーフィンから帰ってきて湯船に入っていたところに好きな人から電話。KOHHのJohn&yokoがお風呂場に響く。好きな人だけに設定した着信音。出たら「まだ怒ってんの?」って言われて、怒ってない!悲しかっただけ!と電話越しに大きい声を出すとあの人は笑っていた。金曜日の夜、ちょっとした言葉にムカついて眠れずに夜中の3時まで仕事しながら「あんな薄情なやつ絶対もう永遠に会わないし電話もとらない」と心に誓ったのに。 「そういえば去年みたがってた映画ネットフリックスで

女王は死なない

こないだの日曜日の憂鬱の種は肩透かしだった。 月曜日の朝、いつも通り出社する私を起こすために電話をくれた彼は日曜日をどれだけ怠惰に過ごしたかを教えてくれた。 仕事が忙しく、久々の休みの日曜日。前日友人の家で仕事終わりに4時まで飲み、仕事の話をし続け、帰り道私に電話し、そのまま携帯の電源をオフにして眠り続けたらしい。 「起きたら14時で」「うん」「気づいたらまた寝てた」 その次の週末は土曜日の夜から日曜日と一緒にいた。朝起きてコーヒー淹れて映画を見て、焼肉屋でお昼を食べて、

夜明けまで待てない

祖母が亡くなった日、関東は平年より少し早く梅雨があけた。お通夜の当日、今までの曇り空をもう思い出せないぐらいの夏空だった。入道雲と、田んぼの緑と、山奥から小さく聞こえる蝉。タクシー待ちの行列の、高校生の黒い肌。田舎の夏と喪服はミスマッチじゃないなと斎場に向かうタクシーの中で思った。棺桶に入った祖母はきれいにお化粧を施されていた。もう会えないという寂しさは、どうしていつもさざ波のように後から押し寄せてくるのだろう。 従姉妹と姉の子供達はお経を読み上げるお坊さんの後ろで思い思い

退屈の味がする

7時、ひと段落してファジーの散歩に出ると夏至の空はオレンジ色に染まっていた。友人から来たラインには「今日からもう冬に向かって行くのは寂しい」とあった。夏って瞬きしたらすぎて行く。でももう大事にしない。これ以上思い出が増えるとこまるから。 祖父のお葬式や、祖母のお見舞いで家族で集まることが増えた。皮肉というよりは必然だ。午後休をもらって母と2人でお見舞いに行った帰り「私反対方向だから」と駅で分かれようとすると「私が明日死んだら今日一緒にお昼ご飯食べなかったこと後悔する」と言わ

ギフト、それから犬という愛について。

恋とか愛の話しかしないと言ったので、私が一番愛しているものの話をしようと思う。 先日、親友と1ヶ月ぶりに会った。地元で再会してから10年、私は恋人がいたくせに親友とは毎週のように会っていて当時の恋人に「彼女の方が恋人みたいだね」なんて台風の日の風のような生暖かい嫌味を言われたことがあるぐらいだった。その日、波もないから買い物に行こうと言って待ち合わせた横浜で「会ってすぐでなんだけど、お茶しない?」と言って、できたばかりのショッピピングモールの中にあったレストランに入った。「

4月の神様

あっという間に毎日がすぎていく。今外で吹き荒れている風が、私の寂しさを、わだかまりを、みんなどっかに連れていってしまう。私の忘れっぽさはあの風のせいか。今頃、ドバイあたりの砂漠の砂を巻き上げていますか。それともマイアミの波をうねらせていますか。私が鎌倉高校前のポイントで乗ったあの波も、遠い国の誰かの寂しさを乗せた風で出来たうねりだったのかもね。 リモートの水曜日のあたたかい昼下がり、家から少し先の川沿いまで散歩にでかけた。途中にある大きな神社がある道の入り口には大きな桜が立

あの世の話を聞かせて

ここ2ヶ月リモートなので毎日家で仕事をしている。毎朝起きてブラインドを上げて窓の外を見ると白と青の境目が濃くなっていっている。空は季節の切り替わりがよくわかる。いま春の入り口に立っている。今日は暖かかった。風がなびいて肌に触れた空気が柔らかかった。もう少し先に進むと夏になる。歳を重ねるたびにエネルギッシュだった夏は、エモーショナルに変わっていく。いつだって同じ日々はないはずなのに夏だけ思い出を残そうとしすぎた結果かもしれないね。好きな人に会ったのも夏だった。私は肌が黒くて、彼