なかの人

高梁市成羽美術館の学芸員だったり、中の人です。日々のあれこれの備忘録だったり、日記だっ…

なかの人

高梁市成羽美術館の学芸員だったり、中の人です。日々のあれこれの備忘録だったり、日記だったりを書いていこうかなと思います。 https://nariwa-museum.or.jp/ #高梁市成羽美術館 #児島虎次郎

最近の記事

鴨居玲展最終日。

「鴨居玲-1983年2月3日、私」 本日、鴨居玲展最終日です。 今日も朝から多くの方に ご来館いただいております。 ・・・・ 毎日作品と対峙して感じたのは、 鴨居作品から発せられる、 強烈な 「生きるとは何か?」 というメッセージ性。 作品を“見る”という行為だけで、 私たちの心を揺さぶってくる 鴨居玲の絵画。 色なのか、筆致なのか、 形なのか…。 見ることで我々が知覚するものは それら具体的なものですが、 明らかに、それを含んだ 筆舌に尽くしがたい他の「何か」が、

    • 学芸員のひとりごと…鴨居玲展準備中

      成羽美術館は鴨居展準備中。 鴨居玲の作品は 重く、心地よいものでは決してないが、 不思議と観る者の心を揺さぶる 強烈な魅力があり、 その人気は令和になった今でも、 衰えていない。 「デッサンが上手くいかないと 死にたくなる」 鴨居は生前、そんな言葉を 漏らしていたそう。 それほどまでに描きたい対象とは、 自分の命よりも大事な絵画とは 一体どんなものだったのか。 作中に描かれる人物たちは、 瞳の黒い部分は描かれず、 どこを見ているのかわからない 虚無の表情を浮かべ、

      • 展示準備中

        年末不穏な記事をアップしてから 全然更新できてませんでした。 コロナに年始早々かかったり、 ワクチン3回目で寝込んだりしてました。 気づいたら2月も中旬過ぎてますね。 二月は逃げるといいますが。。 現在、美術館は部分開館。 2月28日まで化石展示室を無料で ご覧いただけます(喫茶も!) ・・・ さて、次の展示について。 春からの展示は、「鴨居玲」展です。 鴨居玲という画家。 ご存知の方は、あの半開きの口、 独特なハーフトーンの不穏な画面が、 脳裏に浮かんだのではないで

        • 明けましておめでとうございます!

          明けましておめでとうございます! 今年も皆様にとって 良い年になりますように。 さて、年始から全然ありがたくない話をします。 ごめんなさい。 筆者、1月3日より発熱がありまして 病院で確認したところ、 やはり流行り病のアレでした。 このタイミングで 感染するとは思ってなかったですが、 神の啓示か、 年末に仕事道具一式を持ち帰っていたため、 抱えている原稿入稿には なんとかかんとか、なる…はず。 流行り病のアレが流行し始めた3年前、 なぜかその時期よりむしろ県外出張が増

        鴨居玲展最終日。

          展覧会が無事閉幕。

          こんにちは! note初めておきながら 全然記事アップできてませんでした。 12月18日、 流 麻二果 展 / 野田 正明 展が閉幕しました。 県内外、はたまた国内外からも たくさんのお客様に来ていただきました。 会期中、作家さんも何度も在館されて、 会場もさることながら、 なんだか華やかな展覧会となりました。 ご来館くださった皆様 本当にありがとうございました! さて、美術館って閉館中何してるの? ってよく聞かれますが 今は展示していた作品の返却や 片付け作業をし

          展覧会が無事閉幕。

          成羽の美術館。

          本日より、noteを書いてみようと思う。 今日は比較的あたたかなお天気(といっても6℃)。 昨日夜雨が降ったため、 朝のそうじがすこぶるしにくい(落ち葉がコンクリートに張り付く)。 最近は毎朝雲海が見える。 明日から雪だ、冷えるぞとニュースでは聴くが、 案外どちらも起こらない。 このへんの地域ではカメムシのことをハトジと呼ぶのだが、 ハトジ(はとうじ、かも)が多いと冬が寒くなる、 と言い伝わっているらしい。 しかし今年は寒くなる寒くなる詐欺ばかりである。 そして、 明日

          成羽の美術館。