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わたしとあなたは、どうやったら、一緒にいる人と、思えるのだろう。

わたしとあなたは、どうやったら、一緒にいる人と、思えるのだろう。

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私は、いつも歩行者信号に、命を救われている。今日も、車とぶつからずに1日を過ごすことができた。

よく信号機の前で、「まだ、仲良くなれていない人」と一緒に待っている。そして、私はいつも「この人と、どうやったら、‘’一緒にいる人‘’として、手を取り合える日が来るのだろう」と考える。

あなたを、ただの風景として、そう見ない世界がやってきたらいいのに。

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今日は、2〜3ヶ月前から温めてきたイベントを決行する時が来た。商店街で子どもとお仕事体験をするイベントの日なのである。

私は、かき氷屋さんを担当した。子どもと一緒に、店の前でかき氷を提供するのである。今日の天気は、ばっちり熱中症警戒アラート日和で、かき氷屋としては、最高の日でした(暑かった)

そんななか、小学生2人が来てくれた。仮名だけど、あいさんとけいすけさんが来てくれた。

私は、あいさんと、けいすけさんに、かき氷の作り方を伝える。かき氷機は、少し気まぐれで、氷が出たり、急に止まったりして、かき氷の量の調整が難しい。

私たちは、機械さえも呼吸を合わせながら、私とあいさん、けいすけさんと、気まぐれなかき氷機と、目の前にはいないけど、応援してくれる人との呼吸を合わせている感覚になる。

さぁ、いよいよ本番だ。商店街通りの歩いている方に、呼びかける時が来た。「おいしいかき氷は、いかがですかー!」と。そんな中、あいさんが、臆することなく、私より早く「いらっしゃいませ、かき氷はいかがですかー!」と言った。

すごい、僕の声の2倍出てる。そんなとき、けいすけさんが「暑い日にぴったりな、かき氷はいかがですかー?」と言った。すごい、僕の声の3倍出てる。

僕も負けじと、いつもの1.5倍の声を出した。「いらっしゃいませー」。。。
呼びかけの文章も、声量も完敗だった。

みんなで声掛けをしつつ、ある不思議な現象が起きていることに気づく。それは、街行く人たちが、笑顔で商店街を通ることだ。

「いらっしゃいませ、おいしいかき氷は、いかがですかー!」と、あいさん、けいすけさんは言う。すると、おばあちゃんが、ニコっーと、通る。少し険し目の表情をしているお兄さんも、あいさんと、けいすけさんの声で、ニコっーと街を通る。

今日は、いつもの商店街より、1つ、多くの笑顔を生んでいるように感じる。不思議な現象だ。

この不思議な現象を考えてみた。まず、私たちは「呼びかけ」ている。「おいしい、かき氷は、いかが?」と、呼びかけている。そこに、おにいさんや、おばあちゃんは、ニコっーと、応答している。

また、場が「呼びかけて」いるんじゃないかとも思った。企画し実行した人、協力してくれたお店の方、ボランティアに駆けつけてくれた方、心配そうに見守る保護者、これまでの経験を総動員して考えて行動しているあいさん、けいすけさん。そこに笑顔で反応してくれるおにいさん、おばあさん。

色んな「呼びかけ」と「応答」の連鎖で、膨らんだ「場」の力が、あいさんと、けいすけさんに宿っている。その引力が、商店街に笑顔を生んでいるのではないかと。

まとまってなんいんだけど、なんとなく、そう思う。

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わたしとあなたは、どうやったら、一緒にいる人と、思えるのだろう。その答えは、まだ、分からない。でも、あの、あいさんと、けいすけさんの「呼びかけ」に、ヒントがあるのかも知れない。

私は、「今」に、どんな「呼びかけ」をしたいのだろう。そして、誰かの、どんな「呼びかけ」に、私は反応したいのだろう。

あなたを、ただの風景として、そう見ない世界がやってくるように。

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注意書き
•もちろん、企画者は、私ではない。0から1を作った、しげりこが、企画してくれた。商店街の方に交渉し、保護者さんに宣伝し、説明会をし、ボランティアさんを募りと、普段交わることのない色んな人を巻き込んでくれた。

本当に尊敬。

•私は、かき氷のレクチャーは、あまりしていない。(私が、全部教えた感を出して、すみません)かき氷の衛生面、お客さんとの関わりの基本などを教えたのは、このイベントをずっと支えてくれた、きよかさんがしてくれました!

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