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あなたは病院でどうしていい医師に出会えないのか。

こんにちは、ポンです。

病院にはクレームがたくさん届く。
「待ち時間が長い」とありきたりなものから
「ひどい発言をされた」と接遇に関するもの、
「治療の対応が不十分」などさまざまだ。

昨今では2023年1月に大阪市で
90歳の透析患者がコロナ感染で入院したにもかかわらず、
透析が実施されずに亡くなった事件が報道された。

本件は特に担当医師に注目があつまる事件ではあるものの、複数の医療スタッフがかかわる病院としては、医師のみに起因する問題ではあるまい。

一つの事象だけを見れば、
「なぜこうなってしまったのか」
と思う事象も、裏にある構造を振り返れば、納得ができる。

今回は、背景にあるギャップを踏まえて
『どうしていい医師に出会えないのか』を解説する。


いい医師とは

”いい医師”と感じる要素は人によってさまざまだ。
「フレンドリー、元気である、若々しい」(接遇)
「高品質の医療を提供してくれる」(品質)
「専門外の医療も迅速に対応してくれる」(範囲)
中には「かっこいい」など外見を重視するケースも自由診療ではあるだろう。

どのようなケースでも
”患者の需要を満たしてくれる医師”
であることは揺るがない。

患者のギャップ

病院への通院する患者さんは
「大きな病院だから安心だ」
という期待感が多少なりとも含まれている。

「近くの早いところの方が助かる」という価値観の患者さんは、
いわゆる町医者(開業医)のもとへ通院していることが多い。

ここにまずギャップが存在する。

病院への期待は、医者の数や検査機器、建物の大きさなどに起因する。
すなわち数値で記載できるもの、ハードウェアに起因する期待感である。

一方で受診の際に患者さんに対応するのは、だれだろうか。

”たまたま”担当した一人の医師である。

別に100人医師がいようとも、患者さんの具合を判断して、方向性を決めるのはそのたった一人に依存している。

病院の持つスペックを期待して受診したはずなのに、
一人の医師のスペックに依存して医療が提供される。
病院の持つ多様な検査機器を一人の医師が使いこなすのは、
相当困難な業務である。

患者側の期待値と現実との乖離である。

病院のギャップ

病院側も、患者に期待される医療を提供しようと理想や理念を掲げている。一見すると、期待する医療が提供されてもよさそうなものである。

病院側が潤沢なスタッフを用意して、丁寧に診察をすれば、期待される医療は提供できるだろう。

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