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「こんなに嵐ファンだったんだよ」って自慢したいほど輝く青春を、5人がくれた

あの夜、私はうたばんを観ながら一生懸命『WISH』の踊りを練習して、
あの放課後、私は教室の後ろのほうで、昨日発売されたばかりの『きっと大丈夫』を踊って、
あの朝、私は『LIFE』とか、『Still...』とか、爽やかなカップリング・アルバム曲を聴いて涙を流した。

10年前の記憶のたくさんの断片に、嵐の曲は、存在は、こすってもこすっても消えないくらいこびりついている。

中学生の私は、アルバム『5×5』が大好きだった。
「PIKA☆NCHI」、「とまどいながら」、「ナイスな心意気」、「ハダシの未来」・・・
『5×5』でどの曲が一番好きか、なんて、答えられないくらいすべての曲を何百回、何千回聴いた。
聴きすぎて途中でMDが擦り切れておかしくなった。

「途中下車」とか、「冬のニオイ」とか、「RIGHT BACK TO YOU」とか、
アルバム曲をどんなに好きかで友達と張り合ったり、無駄にケンカした。
けれどそんな友達とはどこまでも仲が良くて、
土日は毎週のように渋谷のカラオケに行った。
「言葉よりも大切なもの」の櫻井くんの低い声を爆笑しながらモノマネしたり、
(“だどえ゛ヴぁのあ゛な゛しぃ~せんりつかなでてぇ~”ってやつ)
「a Day in Our Life」のコール&レスポンスをコンサートで見る嵐の振りしてやってみたり、
(私「全身ぜんれめざしてく」友達「ウェーイ」、私「自分取り戻すために」友達「ウェー」)
メンバー紹介ラップの「La tormenta 2004」を完コピしてほぼ息継ぎなしで歌ってみたり、
履歴画面が嵐のマイナー曲でいっぱいになったのをガラケーの写メに残して喜んだ。

『硫黄島からの手紙』は、全然関係ないのに誇らしくて、舞台挨拶まで応募して観に行った。
『NEWS ZERO』だって、全然関係ないのに誇らしくて、1回目の月曜日は録画して何百回も見た。
『天才!志村どうぶつ園』が始まったばかりのときは、毎回録画するからHDがいっぱいになってお母さんに怒られた。
絵画の個展の開催がうれしくて、画像をたくさんダウンロードしてガラケーに保存した。
金曜の21:50からテレビにへばりついて、月曜日に「先週の道明寺はどこがカッコよかったか」を話せるように花男を食い入って観た。

『HERO』のときは「ふぅん」という反応だった周りが、
『サクラ咲ケ』は「いい曲だね」と言ってくれて、
『WISH』あたりからなんとなく空気が変わってきて、
『Love so sweet』は、気づけばみんな踊れるようになっていた。


深夜1時すぎのテレビ画面の中で、ふとんの上でうだうだしたり、
土曜12時すぎのテレビでおじいちゃんやおばあちゃんの孫になったりしているだけだった嵐が、
みんなのものに、大スターになっていく感覚は少し寂しかったけれど、
“Smile again”といったら”ありがとう”が必ず返ってくる世界になるのは、それはそれで嬉しかった。

たくさんの感情をもらった。

変な衣装着て、サングラスかけて、バズーカを絶対に逆に打って笑わせてくれて、ありがとう。
初めての東京ドームで、みんながテンション上がりすぎて係員の人がステージ上がってきるのに嵐コールやめなかったとき、
苦笑いしながら4回も戻ってきてくれてありがとう。

「にのが私を指差してにっこりして手を振ってくれた」とお母さんに言ったら
「周りの人みんなそう思っているよ」と言われて悔しくてなんか泣いたり(若かった)、

『サクラ咲ケ』 を聴いて「振り向くな、後ろには明日はないから」と言いながら、
頑張って頑張って頑張った大学受験に合格して泣いたり、

仕事がつらくて死にたいと思った日々も、「満員電車に乗って大事な気持ちなくしかけた」日も、「今ならまだ間に合うはず」って、『素晴らしき世界』に泣かされたり。

たくさんの涙をありがとう。

嬉しいも、悔しいも、切ないも、面白いも、楽しいも、
私のすべての若い感情が、5人と私のわずかな接点で、かたちづくられた。
5人が世界に存在してくれたおかげで、5人が”嵐”をそのすべての瞬間、完成させていてくれたおかげで、

私は私の「青春」をすることができた。

「こんなに知ってるんだよ」って、
ここに曲やエピソードを書き連ねて自慢したいくらい、
最高の青春をありがとう。

あなたたちが選ぶ道は、あなたたちにとって、私たちにとって、いつも正しい。
”嵐”を“嵐”のまま、あと2年かけて輝かせてからいったんしまって、
それから人生をやってください。


ゆっくり休んで、気が向いたら戻ってきて。
メンバーお互いと、その人生へのリスペクトと、ファンへの誠意と、
自分の仕事への責任感にあふれた5人が、きっとみんな大好きだから。

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