【詩】Aviation または時間の塔
その塔には、いくつもの弦が巻き付いていた。素材はざらざらとしたレンガが白く塗り固められていて、外付けの階段が上まで、渦を巻いていた。
弦はそれぞれに固有の色を持っていた。あるものは色を忘れた灰のような表情であり、別のものは緑らしい緑色をしていた。じっと見ていれば、そのうち弦が成長していくさまを見られそうでもあった。実際、弦を正確な形でスケッチすることはできなかっただろう。どれかの弦は今まさに失われていき、新しい弦が弦どうしの間から生じ、塔に巻き付いていく。それが繰り返されて