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長安二十四時 鑑賞記録。[前半]

注意:書き始めたら恐ろしく長くなりました…。
ですので、今回は前・後編の2回に分たいと思います。

日本版『24』が始まったので書きかけですが
前半部分のあらすじ含む感想を。
ネタバレになりますのでお気をつけ下さい。
中国版『24』と称された作品という事で
全48話、観終わりました。
WOWWOWで毎週土曜のお昼頃放送だった事もあり
父が毎週楽しみにするようになって
録画していてもその日のうちには観ていたので
(いつも録画してリアルタイムよりかなり遅くなってから観る習慣があります)
なんとなく放送スケジュール通りに完走した気分です。
一話はだいたい45分から50分あるかないかなので
二話観ても2時間かからずサラッと観られたのも要因かと思います。
出演されている方は知らない方ばかりだったのですが
お一人だけ特徴があって見覚えのある方がいて
調べてみたら山下智久さんも出演された映画『サイバーミッション』に出演されていたリー・ユエンさんという方が
テロリスト側の魚腸という役で出演されていました。
どちらの作品でも坊主頭に近いベリーショートの美人さんなので気付けたと思います。
美人は髪型に関係なく美人なんだとつくづく思いましたね。

【物凄くザッとしたあらすじ】

唐の時代、上元節を控えた頃。
長安をテロリストが襲うという情報を掴んだ靖安司の責任者の李必は
その事態収束の為、死刑囚として牢に入っていた張小敬を特別に捜査官に任命する。
張小敬の土地勘・人脈などにより更なる情報を掴み、テロリストが長安の街を爆破する計画を立てている事を知る。
李必と張小敬は長安の民を守る為、命懸けの捜査を行うが
そこには政治の権力争いも関係していて事態はどんどん複雑になっていく。
爆破は阻止できるのか。張小敬の死罪は免れるのか。

【狼衛と白蟻団】

独特の名前なので最初は何が何やら全然分かりませんでした。
人物名なのか組織の名前なのかすら分からないレベルでしたが
習うより慣れろという事で観続けていくとだんだん覚えていきます。
この二つは両方ともテロリストの集団の名前なのですが
序盤は狼衛、後半が白蟻団といった形でしょうか。
靖安司は『24』でいうCTUで張小敬がジャック・バウアー
李必がCTUの責任者と思えばだいぶ分かりやすくなるかと思います。

張小敬は狼衛が伏火雷(爆弾)を大量に長安の街に運び込んだ事を掴み
それを阻止する為に動きます。
情報を仕入れたり潜伏先を探したり
狼衛のメンバーを捕まえて話を聞いたりと捜査をしていくうちに
毎回「龍波」という名前が出てきます。
龍波とは何者なのか。
正体がなかなか掴めずいつも先回りをされてしまうというお決まりパターンです。
その龍波は白蟻団の頭で、張小敬が狼衛に手こずっている間に
ドンドンと計画を進めて行きました。

最初に紹介した魚腸は龍波に惚れ込んでいる白蟻団の幹部です。
白蟻団の目的は上元節の灯籠祭りの時、灯籠を爆破して皇帝を葬り去る事でした。
狼衛はその為の囮のようなモノで張小敬達が狼衛を追っている間に
スムーズに自分達の計画を進めていきます。
結果、狼衛を倒した後、伏火雷の数が少なすぎる事に気付いた李必と張小敬が
捜査をやめずに進めようとしますが
もうテロリストはいなくなったと考える人達に妨害されたり
政治の覇権争いでしまいには靖安司を追い出されたり
指名手配で追われる側になる始末。
この辺は本場の『24』に通じるものがありました。

【太子と右相の覇権争い】

李必は太子と幼い頃から共に学んだり交流があったので太子派の人物です。
ですが、この時、権力を持っていたのは右相の林九郎でした。
しかも上元節の後、皇帝が実権を右相に渡して隠居生活をする予定だという話が浮上し
太子派の人達はその詔が出される前に何としても太子の能力を証明する必要がありました。
靖安司は李必がトップなのでここでの功績は太子の功績になります。
太子が太子で居続ける為にもどうしてもテロリストの逮捕は必要だったのです。

これは後で調べて分かった事ですが、この皇帝はかの有名な楊貴妃を寵愛した人物でした。
このお話は中国の歴史小説を題材にしたものなので
実際の人物とモデルになった人物、実在しない人物も混ざって登場します。
主人公の張小敬は歴史書に登場する人物なので実在したかは分かりません。
この歴史書を書いた姚汝能は李必と太子と幼い頃から一緒に育った人物ですが
劇中にそんな歴史書を書くシーンはありません。
この姚汝能は太子派を装いながら実は右相に情報を流していたスパイでした。
でも結局、太子や李必達を見捨てきれずに右相に反旗を翻し男を見せてくれました。
裏切りが分かった時は腹が立ちましたが
最後、切られて傷を負いながらも立ち上がり闘う姿は心打たれるものがあります。

上元節の祝いで官僚や皇族が集まって宴を開くのですが
その場所が特別に作った特大カラクリ仕立ての灯籠の真正面の建物です。
そこでやっと皇帝の登場。
明らかに太子に厳しくあたる姿に祝いに駆けつけた諸外国の使臣達も大志の廃位を悟り
官僚達は右相派に寝返ったり太子派は巻き返しを謀ったり。
皇帝の前ではみんな子羊のようです。
昭和天皇も「自分は神だと思った」というような事を耳にしますが
この時代にこんな状態だときっと皇帝は「神である」と思っていてもおかしくないのでしょうね。。。
とは言っても、史実だとちゃんと太子はこの後皇帝になっているので
かなり色々と追い詰められますが、そこは李必と張小敬の尽力のおかげで
最後の最後に皇帝の考えを変える事が出来たのではと思います。

でも、皇帝の心を本当に変えたのは太子の皇帝を父と慕う心だったのでした。

【烽燧堡の戦いで戦った第八団】

このお話で鍵になるのがこの第八団の存在です。
張小敬はこの第八団の生き残りで、今回の捜査をしていくうちに
他の生き残りのメンバーとも再会していきます。
そもそもこの第八団は烽燧堡の戦いで死闘を強いられました。
二百十一人いた団員で生き残ったのはわずか九人。
その原因は林九郎が援軍を送らず見殺しにしたからでした。
飢えといつまで待ってもこない援軍を待ちながらも前線を戦い抜きます。
だんだん精神が病んでくる団員も現れて本当に壮絶な戦いでした。
どうやって九人も生き残れたのかは分かりませんでしたが
近くに味方はいたのにずっと隠れていて第八団がやられるのを待っていたようです。
生き残ったメンバーがその事実を知れば右相を恨んでも仕方ありませんよね…。

生き残った張小敬は長安で不良師という今で言う警察官のような仕事をしながら暮らしていました。
第八団の隊長、聞無忌が長安で香舗を営んでいたので度々様子を見に訪ねていました。
聞無忌には一人娘の聞染がおり、張小敬は妹のように接していましたが
彼女は好意を抱いていました。
穏やかな日々を送っていましたが突然、店の立ち退きを強制され
それをなんとかしようとしていた聞無忌は殺されてしまいます。
その殺した相手へ報復する為、張小敬は上司や聞無忌を殺した相手など
多くの人を手にかけてしまい、死罪になったのです。
せっかく生き残って暮らしていたのを無惨に殺されたら理性では抑えられず
相手を殺しにいっても仕方ないなぁと観ていて思いました。
あまりにも第八団のメンバーに世の中は冷たすぎる…。

【辿り着いた巨大灯籠と龍波との対面】

散々回り道をした後、李必も張小敬もそれぞれ巨大灯籠に辿り着きます。
李必は龍波に捕えられ最上部の眺めの良い場所で
この灯籠の仕組みを教えられたり吊るされたり。
李必も龍波も張小敬が辿り着くのを待っているのです。
中は迷路のようでもあり、カラクリ時計の中といった感じで
色んな部品が休むことなく動き回っていました。

張小敬はそのカラクリの中を進んでいくと一人の老人に出会います。
それはこの巨大灯籠を設計した毛順でした。
毛順は沢山のトラップの中で座ってお酒を飲んでいます。
唐朝随一と言われた毛順はこの巨大灯籠を設計し、そこにいくつもの暗殺の仕掛けも仕込んでいたのです。
毛順も龍波側の人間だと知った張小敬は、長安の何万もの人が犠牲になっても構わないのかと説得を試みます。
すると毛順は語り始めます。
最初は自分の案が採用された事が嬉しかったと。そんな時、水害が起き被災した地域があったが、朝廷にはお金がなく救援出来なかった。
そんな時誰かが言った。
陛下が灯楼を諦めれば400万銭で被災した人達の命が救える。
だが中止の命は下らなかった。

1銭で胡餅(ナン)が2枚買える。
1人が一日生き延びる
子どもなら2日生きられる

その話を聞いてから灯楼が高くなるほど恐ろしくなり自分の過ちに気づいたと。
ようはこの灯籠を武器にして皇帝を亡き者にし、自分の名を悪名とし悪しき例として後世に伝えたい。
本当に必要なモノだけを匠は作るべきなのだと。

この胡餅の話はこの先ちょっとしたキーワードになります。

長安の民を救いたければ今すぐ自分を殺すしかないと毛順に言われます。
張小敬は無闇に人を殺しません。
心の葛藤が伺えました。
そして決心した張小敬は近くのロウソクで毛順の周りにめぐらされている糸?線に火をつけました。
先を急ぐ張小敬の後ろから爆破が起こり吹き飛ばされます。
気付いたら張小敬の目の前には魚腸がいました。
龍波が呼んでいると伝えますが、長い間牢にいた張小敬は体力も落ちており
既に限界を迎えていました。
魚腸は丸薬を食べるよう勧めます。じゃないと上には辿り着けないと。
最初は拒みますが自分でも限界を感じていた張小敬はそれを食べ、何故が魚腸と一戦交えました。
この二人はここに至るまで何度も戦っていて私が見落としたのかここでなんで戦闘になったのかよく覚えてません…。

そしてずっと龍波と行動を共にしていた聞染も張小敬の元まで上から降りてきていました。
計画では聞染は灯籠を爆破する前に裏口から張小敬と脱出して
二人で長安を出て暮らすつもりで、それは龍波も承諾しているようでした。

そんな時、全ての罪を張小敬に被せたい右相の配下が灯籠の入り口に辿り着きます。
軍対白蟻団の戦いが繰り広げられる中、聞染が人質に取られ、張小敬に投降を呼びかけます。
聞染は隊長の大事な一人娘です。
投降しようとした時、聞染は自身に向けられた刃を自ら突き刺し、張小敬を守ろうとしました。
それを皮切りにまた軍と白蟻団の戦いが始まり、張小敬は聞染に近寄ります。
聞染の死にかなりのショックを受けますが龍波に会うために上へと又進んでいき、ようやく対面する事になりました。

張小敬は龍波の正体に薄々気付いたいたようです。
ようやく対面を果たした二人。
待っていたという龍波に張小敬は
「なぜこんな事をするんだ蕭規」と問いかけました。

◇ ◇ ◇

【あとがき】


書いているとあらすじとか展開とかが詳しくなってしまい長くなりました。
全四十八話なのでてまぁご理解頂ければ幸いです。
まだこの先は書き終えていないのですが…。
頑張って後半も書き上げます。
頭痛に悩まされる日々なのでなかなか筆が捗らず。
言い訳をさせて頂きました。

興味がありましたら是非、ドラマオススメします。

仮にサポートを頂けましたら大変貴重ですので大事に宝箱にしまいます。そして宝箱を見て自分頑張ってるねと褒めてあげます(〃ω〃) ♪