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第0.3回(特別回)カルトブローカー

はじめに

先日、読書途中にふと素人催眠術師の駆け出しの際(現在は引退しています。詳細はこちらをご閲覧ください https://note.com/killthecult/n/ncff56f75b031)、カルト的な集いに加入する以前にちょっと怪しいところに営業行ったことがあります。そのときに出会った人や場所のことを思い出しましたので、記事として書き記してみようと思い記事にしてみました。

カルトブローカー

カルトブローカーとは

カルトブローカーは、私が勝手に名付けた名前なのですが、どのようなものなのか簡単に述べますと゛毎月1回、店舗にて若い人たちが関心を引くようなイベントを開催しそれに興味を持った10代20代などを店舗や店主に依存させて新興宗教や他所のスピリチュアル、マルチビジネス、投資グループ(FXや仮想通貨などの取引をグループで行う、セミナーを行う)高額な自己啓発セミナー、無害なものであれば生命保険や劇団員、人材不足の求人などに勧誘(断れない状況をつくる)する″。個人や店舗です。簡単に述べると顧客を勧誘して利益を得るためにさまざまな組織に売るといった個人及び店舗です。

私は、過去に店主が新興宗教やマルチビジネスなどの勧誘代行を行っていたところを見かけています。他所の新興宗教やマルチビジネスの関係者とつながりたいからという理由で店舗の常連になった10代・20代の人たちを営業時間外において事前に相手がどのような人物なのかを知らせずに、会わせ組織関係者に紹介して勧誘するという手法を採用しています。事前に仲良くなり距離を縮めた状態で勧誘を試みたり悩みを聞いて感情的に接触したりするため、『店主のいうことだから間違いない』『この人が必死でお願いしているから』『自分にもお金が入るというなら』という理由でお試し参加するも教義を信じてしまっているという状態です。

現在、私はその個人ならびに店舗とは決別しているので、現在はどうなっているか詳しくは存じ上げません。通っていたお客さんを通じてウワサを聞く限りです。しかし、お店の看板自体はあるようなのでひっそりと運営はされているのかもしれません。決別する直前に会話した内容では、どうやら『顕〇×』の信者から資金提供されて店舗を構えることができたらしく(本人いわく)「彼女にはお金やいろいろな面で助けていただいたので、その見返りとして○○××(後のことは記憶が曖昧なので覚えていません)」と感謝の気持ちを表す発言を耳にしており確認をとったところどうやら彼女は会員(信者)であった模様です。後々、ネットで調べると勧誘ノルマ等が存在するらしく、そのための勧誘であったのではないかと私は勝手ながら思っています。ほかにも他所のスピリチュアルなどにも勧誘にも顧客を紹介していたことの耳にしているので、その業界のブローカー的なことをしたかったのかもしれません。

基本的に、店主を含む彼らはどこかの組織に属していますが、他所の組織と関係を持っている状態です。店主は顔が広く、さまざまな地方のマルチビジネスセミナーや自己啓発セミナー、宗教団体のイベントなどにも参加されているため、勧誘者の情報は潜在的ターゲットとして他所の組織や似たような勧誘者に共有されます。私も素人催眠術師の活動で営業に行った際、一言や相手に渡した自分の名刺に書かれた情報が広まったことを理解したのと同時に自身の活動の幅を大きくするチャンスをもらえるきっかけとなりました。同様にほかの組織やマルチグループやスピリチュアルグループなどにも紹介されています。

以前より活動は活発的ではありませんが、こうした組織に顧客を回すブローカー的な人物には注意しておきたいものです。店主からは、特に゛若い人“や゛混血(ハーフ)“の人とつながりたいという話を直接聞かされていたため、(詳しい理由は聞かされていませんでした)それを考えると社会に出る以前や出てからの右も左もわからない人を信者として取り入れたり商品として取引したりしたいのかもしれません。本人には悪気はなく昔から類の活動をしていたようなので店主も同じく私のように加害者であり被害者であるのかもしれません。はまっている以上は、触らぬ神に仏なしです。例えどんなに大人でも感情的に接してしまうと引き込まれてしまいます。

ブローカーの主な活動

ブローカーの主な活動を述べていきます。店舗経営・店内イベントの定期開催、勧誘や紹介、信頼関係や権威性をつくるための芸術活動とSNS運営などもありました。

店舗の経営とイベントの企画開催

まずは、主体となる店舗の経営と毎月のイベント企画立案と開催です。店主の友人や交流のある他信者・若い子供を持つ従業員に対して店内で聞き込み調査を行い、集めた要望や意見をもとにイベントを開催します。イベントの開催内容が決まれば、フライヤー、SNSの発信情報の執筆、顧客に対して電話の営業をかけるなど、集客を行います。これが毎月のようにありました。

勧誘

次に勧誘行為です。通常の勧誘行為では怪しまれるため、普通に勧誘するのではなくイベントの営業電話の最中に勧誘するのです。例えば、イベントの告知を行い相手(顧客)が乗る気になった後に、「重要な話がある」「そういえば」と急に話の話題を変えて、小さなお願いからという形で始まります。それは、「○○というセミナーに参加してくれ」、「○○のという人に会ってほしい」などといった本来の目的を隠したお願いごとが多い印象です。

私が見かけた勧誘としては、マルチビジネスや宗教団体の行事の勧誘が多かったです。勧誘の雰囲気としては、゛将来の話がある″などと個人で呼び出して一対または二人などの少数で話しているところが印象的でした。料金の支払いの件で聞きたいことがあって店主ところに行ったのですが、ドアの隙間から話し声が聞こえ、恐る恐るドアに近づこうとすると勧誘の話であったため、またやっていると思いながらその場を後にしました。ほかにも、店舗の席での堂々とした勧誘行為なども見かけています。

もちろん、これは顧客全員に対してではなく、どうやら人を選んでいるようで、とある人は゛マルチビジネス”ある人は゛宗教“や゛セミナー”年齢が高齢になれば゛保険”や゛投資(ビットコイン・FX)など(投資に関しては心理療法系カルトでも行っていましたね)勧誘を受けるそうです。人を選んでいるため、被害に遭われたかたから聞いた話によると個人個人によっては対応が異なるそうです。私の場合は、ポジティブ思考的な雰囲気を感じさせられ勧誘でしたが、その方の勧誘は将来のことを考えながら脅しの入ったものだったようです。

また、顧客を組織に紹介した後、その顧客が組織の上層部メンバーを店に連れてきた際、店主はその上層部メンバーも店に勧誘して店舗の利用料金やミニ集会(飲み会)などを提案していました。つまり、カルトブローカーの最終的本質目的は、宗教であれ、マルチであるよりも、お金だと私は思います。お金のためなら相手が宗教であれ、マルチビジネスであれ、自己啓発系であれ勧誘してお金にする店主の姿勢に呆れてしまいました。

他にもTwitterの開設と運用(現在は停止)を行いながらの店舗やイベントへの勧誘や夜の繁華街でのキャッチ、ホストクラブ通いしながらキャストを誘い自身の店に連れてくるなどいろいろと勧誘活動を行っていたそうです。もちろん、私も常に店主ウォッチしているわけではないため、知らない勧誘などもあるかもしれません。

人脈強化のための芸術活動

また、店主を含め店舗は芸術活動にも力を入れています。イベントバーの初期のころは芸術関係にも手を出しており、私の知っている情報では、バーのお客さん同士で演劇経験や芸能経験のある人たちを集めて劇団を結成しているそうです。私も、顔がいいからという理由で店主か劇団員に勧誘されましたが、私自身の素人催眠術師として活動があったため、誘いをお断りさせていただきました。

店主の店舗とは異なる彼女の知り合いの店舗に絵を描きに行ってみたり、劇団員を連れて劇を公演してみたりと様々な活動を行っていたようです。もちろん、劇に出ていた人から話を聞くことができました。どうやら様々なところに顔を出してその芸術の分野である程度成果を出しているようなので、そこに興味を持っている人を勧誘しているのかもしれませんね。

私も後に、アートが好きなネットラジオ局の社長と名乗る方のところに連れられ店主から社長に紹介されましたが、やはりそこでも社長が所属されているスピリチュアルの組織自慢が始まったため、店主のお客さんであり私も売り出されそうになったのだと思われます。

私が受けた勧誘や不都合なできごと

続いては、私が実際に受けた勧誘や依頼を引き受けて感じた不都合なできごとを告白します。

宗教行事

一番、はじめに受けた勧誘は宗教の勧誘でした。どこの組織なのかは明かさない状態での勧誘でした。後に行事に参加して行った人の話を聞き、ネットで調べて分かったことではありますが゛顕〇〇”と呼ばれる組織でした。その団体名と単語の゛事件”をグーグル検索を入れて調べると事件のリストが掲載されているサイトがいくつか出てきます。いくつかサイトを閲覧していくうちに恐怖心が芽生えてきました。私自身、宗教に勧誘されたことは初めてであったものなのでとても冷や汗をかいたこと覚えています。

店舗が開店する前の夕方に私の携帯電話の方に着信があり、ついでにという形で勧誘されました。最初は、支払いについての説明と店舗の利用の説明の説明だったのですが、話の最後に急に話の展開が変わり、急に「お願いがあるんだけど、知り合いに宗教やっている○○さんという人がいてね。私もお世話になっているんだけど、その行事に来てもらえない? ただ名簿に名前を書いて拝む感じでしているだけでいいからさ」と勧誘行為が始まります。私は「考えておきます」と言い残し、家族に相談します。

また、勧誘も半ば強引なものであったため、私も一度は断りますが、「ほかのお客さんも行ってもらっている」「あなたを活動を広められるチャンスがある」といった文句を言われ私は非常に困惑してしまいました。店の雰囲気は楽しいものだけど、ここまで深入りしては家族に迷惑をかけてはいけない。そんなモヤモヤした感情も生まれました。

家族にこの一件を相談すると家族は大激怒して、その誘いを断るように指示されました。私も身の危険を感じたため、体調不良や活動休止という適当な理由をつけて逃げました。

しかし、後に電話口でこの件について謝罪されます。私も鬼ではないため、宗教関係の勧誘はしないという約束で店主を許してしまいました。はやり、宗教という単語で逃げ出すということをわかったのだと思います。後に店舗に資金提供をしたとされる女性信者が私が店に滞在している時間を見計らって訪問、私と挨拶をしています。

家族には前述の件は話さず、飲みに遊びに行くとだけ伝えており、後に家族から叱られております。

ホストクラブのスカウト

また、ホストクラブのキャストとしてのスカウトも受けました。勧誘が強引で、店主に「あなた顔かっこいい」と言われた後にスマートフォンのカメラを起動させて私の許可なしに私の顔を撮影しました。ちょっと! と止めに入りましたが、「一度、ホストクラブの社長に送るだけだからいいからしら。将来のためだから採用とかが決まればいいじゃないの? お金もがっつり稼げるしここに出入りできるし」と言われ実際に私自身も金銭的に困っている点もあり、顔を見てもらうことで許してしまいました。その顔写真は、彼女のスマートフォンからホストクラブの社長と呼ばれる人物に送られました。

もちろん、撮影を止める人もおらず、私が呼ばれるときはいつも店主と私の二人っきりの状態が多かったです。誰かがいれば、止めることもできるわけですから、店主にとっての邪魔を消したかったのかもしれません。

そして、社長を名乗る人物からの返事は、『お店に受け入れてもいいよ』ということでした。しかし、私にはホストクラブのキャストとして働く気がなく、自分の意思で申し出たものではないため、最終的には丁重にキャストのお誘いをお断りしています。

こうした勝手な勧誘などは、前述の宗教行事以外でも続きます。実際に紹介をされた方に会って話をしてみると「店主から話を聞かされてはいたが、そのつもりはまったくなかった」と告白されたことが3、4回ほどあります。そして、「催眠術が使える相手に性格変えてもらえると聞いて会うことを承諾した」と仰るのです。「いやいや、私は(当時)仕事でやっているわけですから、無料でやるわけではないですよ。」と説明をすると相手は「じゃあいいや期待していた自分が馬鹿だったわ。時間を無駄にした。」とその場で態度を変えられてお互い気分が悪くなったことがあります。これにはさすがに怒ろうとも考えましたが、もしかすると私の説明の仕方が悪かったのかもしれないと流しました。しかし、間違ってはいなかったようです。相手には私のことは催眠術師がいて無料でやってもらえるよと話していたようです。店主は悪びれる様子もなく平然とした態度でどんどん次へと進みます。

土日の短期アルバイト

土日の短期アルバイトなどにも誘いを受けています。さまざまな勧誘を受けていますが、いい結果を迎えたことは一度もなくやはりコミュニケーションのトラブルで影響よる損失が多かった印象です。もちろん、土日の短期アルバイトなどにも勧誘されて参加しましたが、初日にお世話役である店主や雇い主(店主の学生時代の後輩にあたる人で仲が良いとされている)に放置されたり、右も左もわからない状態で顧客対応をすべて一人で任されほかのメンバーから怒りの指導が入るというトラブルに見舞われました。

事前に、「私がついているからね」と声をかけてくれたのにもかからわず、後で「空気が悪いので勝手に逃げちゃった。私はあそこに入るのは嫌だから外に出ていたわ。」と言われ私が寄せていた信頼を落ちてしまいました。そういうことなら一言いただいてもよろしかったのになと思いました。

誘いを受けてやってはみたものの、このままだと結局継続は困難と判断してアルバイトも辞退しています。「サポートがある」といわれても、実際にはサポートというサポートはなく入ったら入ったで放置されるという始末。精神的に体力的にもダメージが加わり退勤時には身体も歩くだけで精一杯という状態が翌日まで続きました。

土日のアルバイトが終わった夜、私は帰宅の途中の車内にて店主の話相手をすることになります。マルチの活動の夢、政治家を目指していること、今後の活動方針などのことを聞かされました。もちろん、宗教の話やお金の話もあり、そこで店主の店が某宗教組織「゛顕○○”」の信者から資金の提供を受けており、本人も信者の一人であるため、『いただいた資金を返さなくてはいけない、そのためにアルバイトやマルチの活動にも入っている』ことを私に話しました。

ようやく、店舗の裏側を聞くことができましたが、店舗が閉店してから1年が過ぎたころであるため、私は被害を話してくれた相談者をどうすることもできませんでした。私を誘ったことも聞くと店主は「その信者の方から資金提供の話や仕事の話などを提案できるのでは? 」と思って勧誘したそうなのです。しかし、お金の話をや強引なやりかた、誤魔化しや逃げ、相談者の被害などを聞くとどうも信用できるものではありません。もちろん、今回の放置の件もそうです。

最終的に、断ってよかったと思う出来事でした。

私が”縁を切る”と決心した日

イベントに君たちを呼びたい

私は、定期的に店主のイベントに呼ばれることがありました。店主(彼女)との縁を切るきっかけになったイベントはいままで受けてきた依頼を受けたなかで一番ひどかったことをいまでも覚えています。それは、世界が感染症蔓延で自粛ムードに入っていたころ2021年頃でのイベントです。(心理療法系カルトで徐々に結果を残そうと試行錯誤している期間であり、教義にどっぷりはまっている時期です)

肝心なイベントの内容は、『いま頑張っている人たちを集めて発表と交流会をしたい』といったものでした。もちろん、店主からは「さまざまな分野で頑張っている若い人たち」と聞いていたのでプログラマーや個人事業主が集まるのではないかと思っていましたが実際にはそうではありませんでした。詳細は後で述べます。

また、私もこの依頼に対して最初は丁寧に断っていたのですが店主から電話にて「あなたが先月に出版した本について詳しく知りたい人も参加予定です。あなたの本の挿絵を描いたイラストレーターさんも呼んで欲しい」。と依頼されました。そうなってしまえば、会えないとなると失礼になってしまうので無理をしてまで話を聞いてあげなければと思い、私は快く店主のお願いを承諾してしまいます。

電話で話した内容が違うぞ!

イベント当日、私は挿絵を描いたイラストレーターを連れて、店主の店舗であるイベント会場に入りました。店主は、いつも通り変わらぬ雰囲気で私たちを店舗のテーブルに導きます。店舗内はなにも変わっていません。時間が止まって眠っていたけれど急に針が動き始めた時計のような空間だったことをいまでも覚えています。

店舗内には、先客がいてお酒やジュースを嗜んでいました。テーブルには、飲みかけの炭酸飲料やお酒の入ったグラスがいくつか散乱するように置かれています。

私は、先客に挨拶をして相手と少し会話していると相手がマルチビジネスの上層部の人間であり今日は店舗にてマルチ関係のパーティー(イベント)であるということを店主から聞いていると私とイラストレーターさんに伝えてくれました。このパーティーで集まった人たちでこれからのビジョンを述べていくと……実際に、パーティーに出席したのは、マルチビジネスの会員や保険会社の営業員など私たちの本には関係のない人たちばかりでした。ついでに私たちの本について、私とイラストレーターさんがイベントに出席したことを聞いてみると、店主からそのような話を聞いておらず初めて聞かされたと耳にしました。

ああ、裏切られたなと。うまいこと言われて騙されたなと……それは、潜在的に蓄積されていた怒りが込み上げて来るようになりました。

それにはイラストレーターさんと私の2人で驚愕して、そのパーティーと店主に対して不安を抱くようになります。【さまざまな分野で頑張っている若い人たち】ではないのかと……

結果、抱いていた不安は的中してしまいます。

やはり、マルチビジネス系の勧誘であり(今回は宗教系やスピリチュアル系の勧誘ではありませんでした)、なにも知らされていない私とイラストレーターさんはマルチビジネスや保険の営業に遭いました。パーティーに出席していた出席者の目の色が変わり私たちに次々に資料やスマホの画面を見せてきました。まるで獲物を狩るライオンのように私の目には映りました。

私は、怒りを感じながらも店主に失望しました。「ああ、もう関わるのを辞めよう。辞めないと、自分たちが損をする。」と。

裏切られたのはこれで3回目

宗教などの勧誘の件、説明漏れが多く話したことをころころ変えるイベントの依頼、今回のイベントの件、散々裏切られたと感じました。正しい道筋でお互いが得をするわけではなく、店主やその仲間たちが得をするような作りなっており、さまざまなものを吸い上げられてしまいました。時間・少額のお金・精神・人間関係……よく考えれば得をしたことはありません。唯一、あるとすれば、店内でのお客さん同士での会話と彼らと過ごした時間です。残念ながら、それも後の私のカルトに対しての忠誠心によって拗らせてしまっています。

イベントが終わってからは、イラストレーターさんと私の2人で暗い夜道を歩きながら店舗と店主と縁を切ることについて話をしていました。いままでの勧誘や今回の勧誘、依頼の説明不足、いかに私たちが損をした感情になるか、このまま店主との付き合いを続けていいのか? など2・3時間ほど話合いました。お互いイベント以外にも店舗に訪れたことはあったため、本音で話すと勧誘のことや本来の目的を隠されて呼び出されたことはイラストレーターさんもあったようです。

結果的に、店主と店舗を含め関連の人たちと縁を切ることにしました。事前に彼らには告知の連絡をすることなく、SNSは一部を残してブロック・Eメールの受信拒否・電話の着信拒否というかたちで対処しました。後に店主からは連絡が取れないと関連の友人や知り合いを通じて私に、更には店主の知人から私の家族を通じて知らせが入りますが、家族が私の事情を知っていたため教えないと事情説明の要求を拒否しました。

また、店主の友人を通じて家族にも勧誘行為を行ったため、家族は怒り今度は家族が店主の友人と縁を切るようになりました。家族のほかの交流のある友人からも被害報告が家族にも入り関わらないように警戒が強まります。

このようなことがあったため、つながりを切ることができて本当によかったと思います。

現在の私の心境

スピリチュアルバー(イベントバー)、心理療法系カルトの二つを経験した私ですが、この記事を執筆している現在の心境はいかがなのでしょうか。辞めたからわかる思うことを記します。

勧誘の手口を理解して気を付けなければと思うようになった

今後、似たような勧誘に引っかからないためには、相手の勧誘スキルを事前に理解すべきであると思うようになりました。特にこうした情報はネットには落ちているとはいえ、自分にとっては無関係なことであると思っていました。学生時代には学校においてこうした勧誘の知識や手口を教えていただける機会は少ないですし、実際にその場面のシミュレーションを体験したことがないため、どれが宗教勧誘でマルチビジネスの勧誘、心理療法カルトの勧誘がわかりづらかったように思えます。彼らは、日ごろから新規の信者を集めるために新しい勧誘手法を思いつき簡単に実践し最適な方法を確かめます。゛いたちごっこ”と申し上げれば゛いたちごっこ”ではありますが、私の頭が遅れないにようにするためにもカルトと疑われる組織の勧誘手法などは理解および防衛知識として備えておくべきだなと感じます。

類は友を呼ぶ

スピリチュアルやその類のものに興味を持ち、行動を起こすようになると頭の意識がそちらに向き、その情報が入ってくるのと同じで自分が関わる人間もそちらの世界と関係がある人に変わってしまうのだなと感じました。

深くハマらなかった理由を考える

次に、なぜ私がブローカーのもとで誘いを断ったり依存されずに済んだのかを考えながら、個人なりに出した考えを述べます。すべて主観になりますので、これが正しいとは限りません。

私が既にほかのカルトにハマっていたから

まず第一に、第0回の記事にて述べた心理療法系カルトからの教義内容による、のめり込みの段階に入っていた時期と本記事の内容の時期が被ります。私は、当時、先に接触した心理療法系カルト側についていました。教義が体系化されていたため理解しやすかったからです。その時期には、心理療法系カルトからSNSやブログおよびセミナーを通じて他所のスピリチュアルの批判やその組織がいかに旧勢力より進んでいるかを指摘されていたため、彼女(店主)の主張がいかに遅れている(自分たちのほうが上である(組織内の優生思想)と思い込んでいた)と感じて信じようとしませんでした。また、検証が難しい主張で書籍などのソースを挙げられなかったため、私にとってそれは説得になりませんでした。ですから、似たような教義や誘いを受けても信じませんでしたし、教義に条件が見合わなかった場合は拒否していました。おそらく、それらの教義が巧妙に作り出されているからこそ、他所からのコントロールには引っかからなかったのかもしれません。

「宗教に勧誘された」と家族に相談していた

店主から所属団体を伏せた宗教の勧誘されたことについては、勧誘された日のうちに家族に相談していました。家族に「とあるバーで営業で訪れたり客として訪れたりしたことのある店でよくわからない宗教の勧誘を受けたよ。どうすればいいと思う。催眠や気功と違って研究対象のものではないから不安。断ろうと思う。」と発言しました。すると、家族は般若のような怒りに満ちた表情に変えて「店主のいうことは半分半分にしておきなさい。深く関わらないように。」と忠告を受けました。家族の恐ろしい表情はいまでも思い出すだけで脳裏に浮かびあがります。

もし店主のいうことにハマり、家族の怒りを買ってしまえば縁を切られてしまうだろうという憶測と縁を切った後の老後が心配だと感じたことで、私のなかでの思考ストッパーが働いたかもしれません。

他所の教義を武器に議論していたから

店舗に通っていた当時、私は他所の組織の教義を信じており営業を通じて店主の発言と問いかけに対して突っ込みを入れていました。゛店主が組織や信者から教え込まれた教義 VS 私が教え込まれたりネットで見たりした教義”といった陰謀論 & スピリチュアル バトルが発生していると認識して構いません。店主が組織やほかの信者に吹き込まれた教義を私が教え込まれた組織の教義でぶつかりあいです。店主が陰謀論やヒーリングなどを語り周りの人間話に集中しているなかで私が「その話にはさらに続きがあってね」「この話に出てくる○○という人物は、ここでつながりがあって更に世に出回りにづらい情報があるんですよ。このあいだ知っている催眠術師(教祖)から教えてくれたんですけどね…」といった議論を1時間から2時間ほどしていたことをいまでも覚えています。

他所の組織からの教義にハマっていなければ、おそらく私は店主の教義にハマって内部まで入む、あるいはどこかの組織に売られていたかも(紹介)しれません。あまり、いい話ではありませんが、他所の組織の教義に助けられたことによって店主に影響されず助かったことは事実です。

イベントの出演料を予告なしに請求された

夜のバーイベントに演者側として出演&出店依頼を電話で受け、出店すると引き受けましたが、イベント終了後に出演料を請求されることがありました。従業員が出演料の支払いを引き止めたものの、食事はタダでいただいている割にテーブルまで貸していただいていたので今回は気持ちとして支払いました。後に、従業員の方が店主に抗議と交渉に入っていただいたおかげで次回からイベントの依頼時には必ず料金を提示すること、出演料を取らない場合は゛無料”であることを必ず告知するこという話し合いでことは納まりました。

しかし、今回イベントの終了まで料金をいただくことを教えていただけなかったため、次回も同じように何か仕掛けてくるかわからないと私自身に警戒心が生まれてため今後店舗含めて周囲の誘いには気を付けようと思うようになりました。

お客さんに宗教や占いにハマっている人が多かった

その店舗では、宗教・スピリチュアル・マルチビジネス・地域の芸能関係のお客さんの出入りが多く、潜在的にあやしいところだなと感じていました。私が営業で通っていたこともあるのですが、お客さんに事情を聴く機会が多々ありまして、必ず私は職業を聞いて回るのですが普通の仕事のほかに副業でマルチビジネスの会員やスピリチュアル講師、劇団員・音楽関係、夜のお店の経営者など様々な方いらっしゃいました。ひとりひとり個性的な方が多かった印象がありますが、店主を崇拝されている感覚を感じ、お客さんを含め店主に若干の抵抗感が生まれてしまいました。もちろん、店主との会話を目当てに来店する方もいらっしゃまいますが、忠誠心に違和感がアイドル以上のものを個人的に感じたほどです。

もちろん、ほかのお客さんでもあるスピリチュアルの教祖のお客さんからの勧誘なども受けています。

店に通っていたほかのお客さんから被害相談を受けた

私が定期的に店に出入りしていたころ、2人のお客さんと1人の従業員の3名から店主に対する店舗の経営方針に関する相談や勧誘被害の相談を受けます。お客さんからは、「店主に付き合いでという理由であいさつで行ったら○○に勧誘された。しぶしぶOKを出して入ったいいものの、後のサポートはされずに放置されている。」「勧誘されて入って不安だったのに、集会当日本人は集会に来ずに”寝坊”したという理由で済まされた。本人の知り合いから聞いたらホテルのアルバイトに行っていたと聞いて、嘘をつかれて失望した。あまり、あの人を信用していない。」という相談を受けました。従業員からは、経営方針や顧客対応について相談でした。宗教に関する相談はしていませんでしたが、無理に勧誘するのはよろしくないという指摘はありました。

他者からの相談を受けることによって、その方の態度と発言を懐疑的に捉えるようになってしまう一瞬の戸惑いがありました。その相談が本当かどうか理解できるようにしてみたい、店主の状態がどのようなものなのか理解してみたいと思い、店主の時事ネタや陰謀論に注意したり情報をネットで調べたり心理療法系カルトのブログを読んだりして何がおかしいのかということを調べたりしていました。

現在の情報

現在の私が知っている範囲での情報は以下の通りです。

  1. 店舗は残っているが人が出入りする様子は見受けられない。

  2. 店舗を含む店主のSNSは一切の更新が止まっている。

  3. 店舗の出入りや行った情報はあれ以降誰からも耳にしない。

  4. 店舗以外で、店主に会ったという人は数名いた。

  5. マルチビジネス関係などの集いで顔を出しているという噂。

  6. かつての従業員や知り合いとも縁を切っている状態で連絡がつかない状態。個人的になにかあったか、もしくはバラバラになっている状態。

時系列

接触した日から縁を切った日まで

  1. Twitterでの店舗からイベントの告知および勧誘、DMのやり取り。

  2. 店舗訪問。逆営業。お互いのヒアリング。連絡先の交換。

  3. 催眠術のセッションを店主に披露(活動説明)

  4. 突然の電話、宗教の勧誘。

  5. イベントの参加料金の支払いのため再び店舗訪問。無許可の顔写真撮影、劇団とホストクラブのキャスト勧誘。

  6. イベントの参加。宗教の行事勧誘や参加したことの感想を述べていたところに遭遇。

  7. 6の繰り返し

  8. 店舗内イベントの依頼を受ける。事前に説明なし、依頼を引き受けるとそこにはスピリチュアルカルトの勧誘や参加者からの不当な扱いに遭う。イベントの終了後、聞かされていない出演料を請求される。周りのスタッフが止めるものの、無料で飲み物や食事をいただいているので、申し訳ないと感じて支払う。

  9. 周りのスタッフが激怒、店主と交渉。必ずイベントで依頼をする際には、出演料の告知をすることを義務付けることにした。

  10. 6の繰り返し。また、相談者から勧誘の被害などについて聞かされるようになる。「あなたを合わせたい人がいると言われて何を知られずついていったらマルチや宗教の勧誘だった」など。

  11. 感染症問題が日本でも取り上げられるようになる。店舗は臨時休業。

  12. 不定期にイベントを開催しながらも小規模に。6は繰り返し行われる。

  13. 執筆者、心理療法系カルトに本格的にハマる。

  14. 店主から土日の短期アルバイトの勧誘。引き受け行ってみるがここでも精神的な損失が起きる。帰りの車内で店主が信者であることほかの信者から資金提供を受けていたことなどを告白。

  15. 執筆者、拙著の出版。再び店舗からイベントの出演の依頼。知人のイラストレーターさんと出席するも、実態はマルチビジネスの勧誘。執筆者は激怒。連絡先を削除および着信拒否。SNSなども一部を残してブロック。

  16. 店舗並びに店主のSNSの更新が完全にストップする。

  17. 家族に店主の友人を通じて、私と知人の安否確認と勧誘が来る。家族大激怒。

  18. 家族が関連の友人などの連絡をブロック。距離を取る。

  19. 数か月後、執筆者の心理療法系カルトへの信仰のコントロールが解ける。

  20. 現在。

まとめ

  • 怪しいマルチやカルト集団が出入りする店舗に営業に行った

  • 店主と仲良くなるにつれて宗教やマルチの勧誘を受けたり彼女(店主)が勧誘したりしているところを見た(私は店主をカルトブローカーと名付けることにした)

  • 店主の経営するバーでイベントに呼ばれたが、事前連絡がなかったりなかで勧誘されたりと話が違うことが多かった、残念に感じた

  • 店主対して失望することが多かったので店主と店舗とは縁を切った

  • 後に被害者の声に耳を傾けることができた

  • こうした店舗や勧誘体制もあるので注意したい

おわりに

新興宗教カルトや悪質なスピリチュアルの入り口は、学校や職場、友人などを通じて以外にもこのような店舗での勧誘としてあり得ます。信者や構成員などが、店舗を構えていることもあり最初は自分たちがそのような組織に属しているとは言いません。後々、信頼関係が気づけた後に゛実は…”という形で話しだすこともあります。私のいままで出会ってきたケースはそれらが大半です。

また、業種の異なる店舗ではあるもののなかでつながっているということはよくあります。私が出会ってきたなかでも、ケーキ屋、イベント、マジックバー、コンセプトカフェ、貸しスペースの管理者など、の主催者やオーナー。実はあの人もということがあり、もちろん勧誘されることもあったりなかったりと注意をしながら相手を見極めながら関わっていかなくてはなりません。イベントにもほかの店舗のオーナーが店を訪れて挨拶をする代わりに飲みものを頼みながら店主とお金や仕事の話をするということもあります。

商品を提供する、商品を買うという関係であるわけですから何も知らない私たちお客側としてはそれ以上の関係はできるだけ避けたいものです。(過去の執筆者自身にもそう言いたい)相手は、店舗を経営できている成功者であり私も誘われているから現状を変えられるかもしれないと考えることもあるかもしれませんが、そうとも限りません。経営を保つことができるのは、宗教やカルト的な組織の加入などでそこから利用するためにお金が回っている可能性も今回の件のことも考えてあり得えることです。

それらのことを踏まえて、勧誘行為に注意を向けながら買い物や店舗利用でのコミュニケーションを継続していきたいですし、私自身今回学びましたので決して再度カルト系には戻りませんが、今度、ほかのなにかで営業をすることがありましたら営業先などでは気をつけなければならないと感じました。

忘れていましたが、書籍を読んだことによりこういう場所や出来事がありましたよと思い出して、この度、記事を急遽執筆させていただきました。1万文字という長さで非常に疲れたとは思いますが、お許しくださいませ。読んでいただきましてありがとうございました。

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