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大國魂神社と七五三と自転車と

13年前、満5歳の一時帰国の夏はジリジリと暑かったけれど、ずっと楽しみにしていた息子なので七五三をすることにした。(11月には来られそうになかったので)

伊勢丹で予約していた貸衣装を着せてもらい、軒続きのフォーリスの美容院で髪を整えてもらい、再び伊勢丹の写真館へ。

そうして、横断歩道を渡って大國魂神社の鳥居をくぐり、「参道は真ん中を神様が通るのだから、人間は端を歩くのよ」と教えながら本殿へと向かった。

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伊勢丹が閉館するのも、美容院が閉店するのも、

それより東京オリンピックが開かれて、自転車ロードレースが大国魂神社の鳥居をくぐって参道を駆け抜けるなんて、想像もしなかった。

その日、私が願っていたのは、とにかく健やかに育ってくれること…食物アレルギーが快癒すること、そして、選択肢の多い人生を歩めること。

翌々年にカトリック教育を根幹とする一貫校に通う頃には、食物アレルギーはほぼなくなり、学ぶことが好きで運動も欠かさなかった少年は、一時帰国する度に公立の小学校に通い、友達やそのお母さんたちのおかげで、中学も3年間、授業3週間と部活に受け入れてもらえた。小学校は学校のサッカーには入れなかったけれど、小学生用のスクールに一時帰国の時だけ受け入れて貰えて、中学生以降はアシスタントコーチとして参加させてくれて、最初は私と、中学以降は1人で片道5キロを自転車で通っていた。大國魂神社のお祭りも友達と自転車で行っていたし、プールもプラネタリウムも、思い出がたくさんある場所に、戻れなくなって久しいけれど、こうして画面越しに見られて、見せてやれて嬉しい。

10歳だったと思うけれど、2人で出かけた帰りに寄ったくるる(ショッピングセンター)で、夜8時過ぎにはぐれてしまったときには、近くの店舗の人に電話を借りて110番通報(フランスでは12歳未満は1人にさせてはいけないし、危険度が異なるのでとても緊張した)したら、大国魂神社の交番のお巡りさんが来てくれた…

三鷹で午前中にSuicaを落とした時には、夕方通り掛かった大国魂神社の前の交番でふと思いついて届け出をしたら、すぐに見つかった…(お巡りさんは「スイカは食べる方?それともカードの方?」とオヤジギャグを言って笑わせてくれたけれど、次の瞬間に、「じゃあここに記入して」と差し出された届け出用紙は漢字満載の項目がびっしり。少年は固まった)

改めて、オリンピックの様子をYouTubeに上げている人たちの映像を見せてもらったら、なんだかいろいろなことが、あれもこれもと浮かんで来て、とても幸せ。


お陰様で、無事(フランス式では18歳で)成人し、目指していた方向へとスタートを切ったところ。

八百万の神様と関わって下さった全ての皆様に改めて感謝申し上げます🍀

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