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あなたの頭の中を覗かせて。

あなたの作る曲に、わたしは何度も助けられた。

わたしが言葉にできず、誰かに話すこともなく、
心のなかに埃のごとく溜めてきた思いを代弁するように、
あなたは言語化し、曲にして、世に輩出し、わたしへプレゼントをするように
届けてくれる。


あなたが作る曲は、あなたが感じていることそのものが題材となっているものが多い。
もしくは、周りの大切な人たちを応援する曲、慰める曲、肯定する曲、感謝する曲、そんな曲たちがほとんどのように思う。

批判的な曲はほとんどない。

批判的な曲がダメだとは一つも思っていないし、他のアーティストでそういった曲ばかり作る人もいるが、わたし自身その類も好んで聴いたりしている。

ただ、あなたが作る曲には、全てに「愛」が含まれていて、
楽しく元気な曲も、悲しく辛い曲も、憂いのある曲も、どんな曲も、
聴いているこちら側の気持ちを完全に理解し、包み込んで、さらには一緒に手を取って伴奏してくれるような曲ばかりだ。


放っておいたら、埃で埋まってしまいそうなわたしの心を
埃を祓って綺麗にし、傷ついた部分を修復し、また光を浴びれる場所まで戻してくれる、そんな曲ばかり。


そんな曲を作れる、あなたの頭の中を覗いてみたい。


でも、心まで覗こうとは思わない。
あなたの心はわたしなんかよりもっと複雑で、埃まみれで、到底人を助けている余裕なんてないくらい、あなたが1番助けてもらわないといけないんじゃないかと思うくらい、傷ついていそうだから。

簡単に近寄ってはいけない、そんな感じがする。

だから、少しだけ、その心が脳に伝える情報を、脳を通して見てみたい。

あなたの心は、一体何を感じているのだろう。

なぜ、わたしの心を代弁できるのか、教えてほしい。

きっと、今わたしが感じていることを、もうとっくにあなたはその道を通って知っているからなんだろうけど。


わたしが、あなたにいつかお礼ができるとしたら、ただ、幸せに生きることだと思う。

あれだけの表現力があるにも関わらず、いつも実際に話す言葉はたったこれだけだから。

「簡単じゃないことはわかってる。でも、幸せでいてほしい。それだけです。」と。



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