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映画#26『ジュラシック・ワールド/炎の王国』


『ジュラシック・ワールド/炎の王国』
(Jurassic World: Fallen Kingdom)

監督:J・A・バヨナ
製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ、コリン・トレヴォロウ
出演:クリス・プラット、ブライス・ダラス・ハワード、レイフ・スポール、ジャスティス・スミス、ダニエラ・ピネダ、他
製作会社:ユニバーサル・ピクチャーズ、アンブリン・エンターテインメント、ザ・ケネディ/マーシャル・カンパニー、レジェンダリー・ピクチャーズ、パーフェクト・ワールド・ピクチャーズ
配給:ユニバーサル・ピクチャーズ(米国)東宝東和(日本)
公開:2018年6月22日(米国)7月13日(日本)
上映時間:128分
(Wikipediaより参照)


生存か滅亡か…恐竜たちが辿るべき末路、そして人類が下す決断とは

前作『ジュラシック・ワールド』より3年後の世界が舞台。多くの死傷者を出してしまったことから当然テーマパークは閉鎖、恐竜たちは人間の管理下から逃れ自由に生息していた。

そんな中、島では火山噴火が発生。甚大な被害が出ると予測され、このままでは島に生息している恐竜たちは絶滅してしまうことが発覚した。

恐竜という種を保護すべきか、それとも自然に存亡を委ねるか…その決断を人類は行わなければならない時が来たのであった。

タイトルにもある通り、1作目の舞台でもありまさに恐竜たちの王国とも言うべきだったイスラ・ヌブラル島が崩壊の危機に瀕する。
(言う程「炎の王国」か?原題をそのまま持ってきた方が良かったのではないか?という話は置いておこう。)

恐竜たちを生かす見捨てるか。当然賛否両論の問題となり、前作のヒロインのクレアを始めとする恐竜保護団体が動き出す一方で、「ジュラシック・パーク」での事件の当事者である数学者のイアン・マルコム博士などは「自然に委ねるべきである」と述べている。

そんな中、クレアはジョン・ハモンドと共にジュラシック・パークの設立に携わったとされるロックウッド家と、財団の経営者であるイーライ・ミルズ恐竜たちの救出作戦を提案される。

しかしミルズの本当の目的は、恐竜の保護ではなく兵器として高値で売り捌くこと。クレア、そしてかつてブルーの教育を行なっていたオーウェン達は見事に騙され、やがて島の噴火活動も一気に活性化してしまう。

島の過半数の恐竜達は捕獲され、クレアたちも何とか本土行きの船に乗り込むことが成功するも、大型草食竜のブラキオサウルスは残されてしまう。鳴き声を上げながら火山の火砕流に飲み込まれるシーンは非常に切ない。
(後から分かったのだが、このブラキオサウルスは『1』でアラン博士達の前に初めて現れた個体らしい。切なすぎる。)

こうして島は溶岩に飲み込まれ、捕獲された恐竜たちは本土へと送り込まれた(この後島は一切登場しないため、従来のシリーズとはかなり相違点があることが分かる)。

今までの作品では大自然の中で闊歩する恐竜たちを描いていたのに対し、今作はそういったシーンがほとんどない。恐竜たちが全く写らないというわけではないが、登場シーンの大半が檻の中といった閉鎖的な空間ばかりだ。

よって、今までのシリーズにも登場していた「恐竜をビジネスに活用しようと目論む人間たち(大抵全員死ぬのが特徴)」が今作の主な要素であると考えられる。

また前回のインドミナス・レックスに続き、今回もハイブリッド型の恐竜が登場。「軍用の恐竜として」徹底的に遺伝子を組み込まれた「インドラプトル」の登場だ。
(そのハイブリッド型恐竜なんてものを作るからパークが崩壊したというのに、何故また作ってしまったのかは謎である。)

麻酔弾が効いたフリをしてニタリと笑う表情はとても痺れる。

例に違わずインドラプトルも非常に知能が高く、人を騙して檻からの脱走を図っている。

そんなインドラプトル、名前の通り前作登場の「インドミナス・レックス」にヴェロキラプトルの遺伝子を加えて作られた恐竜である。

今作におけるヴェロキラプトルは非常に重要な役割を担っており、真っ先に挙げられるのがオーウェンの相棒とも言うべき存在のブルーだ。

ここのブルーにハートを射抜かれなかった人は果たして存在するのだろうか。

オーウェンとブルーの種族の垣根を超えた友情により、インドラプトルは撃沈。その一方で恐竜の収容施設にはガスが漏れ出し、一刻も早く恐竜たちを外に出さなければ今度こそ本当に絶滅してしまう事態に陥る。

しかし恐竜たちを一度外に出してしまえば、人類にどれだけの被害が出るかは一目瞭然。そうなればいよいよ、恐竜たちとの「共存」をしなければならない。

永遠に人類の未来を変えてしまうボタンを押しあぐねる一同。だがそのボタンを躊躇いなく押した人物がいた。ロックウッド家に住んでいた少女・メイジーだ。一見普通の少女に見えるものの、その正体は恐竜たちと同じクローンの生命体であった。

「私と同じ、クローンでも命を持っている」と言い放ち、恐竜たちは人間の世界へと解放された。永遠に変わってしまった世界で、イアン博士の「ジュラシック・ワールドへようこそ(Welcome to "Jurassic World")」と言う言葉で、物語の幕は閉じる。


まとめ

やはり今までのシリーズとは大分違った構成からか、評価は賛否両論といった感じ。

私も「”炎の王国”要素が序盤で終わっちゃったよ…」とつくづく思ってしまった。もうちょっと噴火までのシーンを引き伸ばしても良かったんじゃなかろうか。

しかしこれも全て、次回作にしてシリーズ最終作『新たなる支配者』への伏線だと同時に思ってもいる。詳しくは次の記事にて陳述する。

それでは、また次の映画にて。

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