上手くいかなくても、着実に自分のできることを積み重ねていく姿勢が大切だと、改めて気づかされた2日間でした。
11月25日・26日に行われたベルテックス静岡の試合。
今回対戦相手は、今シーズンの開幕節でも戦っている神戸ストークス。
その時にホームで連敗を喫したベルテックスにとって、今度は同じ会場でリベンジを誓う対戦。
今回の会場は静岡市中央体育館で、最寄り駅はJRなら静岡駅。
新幹線や在来線を使ってそのまま直行してもよかったのですが、寄りたいところがあり、途中の沼津駅で降りて、バスに乗って沼津港へ。
お目当てにしていたのは、わたしが応援する選手の大親友がやっているという海鮮丼のお店と、フルーツサンドのお店。
10月に沼津市で試合があった時にも食べてはいましたが、改めてゆっくり訪ねてみようと思い立ったのでした。
その選手が店を紹介するSNSの投稿を見せると割引になるサービスも使いながら、マグカップ海鮮丼を3つペロリ、シャインマスカットが入ったフルーツサンドをペロリ。
マグカップ海鮮丼のお店は、内装もオシャレで、流れている音楽も絶妙に刺さってくる選曲。
何だか時間もゆっくり流れている感じがして、店全体から出ている雰囲気もひっくるめて味わいたくなる場所でした。
フルーツサンドのお店で応対してくださった方は、きょうは静岡の方に行くという話をしたわたしに、「応援頑張ってくださいね」と声をかけてくれました。
ちょっといかつさを感じつつも、ニコッと笑ってくれたらこちらも思わず微笑んでしまいたくなるところは、応援している選手と似ているな、とも感じます。
会場でもアリーナグルメを食べることを想定してお腹のスペースは作りつつ、鈍行列車に揺られながら、静岡駅まで向かいました。
試合は2日間ともベルテックスが勝利しましたが、その内容はどちらの試合も非常に緊張感が漂う展開。
ベルテックスはどちらの試合でも前半に二桁点差でリードしていましたが、後半に入るとストークスの猛攻もあり、気づけば接戦。
そんな中でも、試合を通して好調だったスリーポイントシュートが大切なところで炸裂。
残り3分の時点で9点離れていた状況からジワジワと詰めていった25日の試合では、残り25秒でトーマス・ブロープレー選手が。
最大19点差から2点差まで迫られた26日の試合では、大事な場面で岡田雄三選手が、その値千金のシュートで勝つ流れをチームに引き寄せていきました。
わたしが特に応援している、背番号16の橋本尚明選手。
10月は4試合で二桁得点をあげていた一方で、11月に入ってからは最大でも6得点。
シュートの試投数自体はある一方で、リングとの呼吸はうまく合わない状況が続いています。
この2日間はそれぞれ、4点・2点。
切り込んでいってのシュートや鮮やかなスリーポイントシュートを期待したくなる側面から見れば、もっと求めたくなる気持ちはあります。
一方で、リバウンドに目を向けると、大事なところで絡んでいく嗅覚を感じられた2日間でした。
味方のシュートが外れた時、スリーポイントラインの外側から走り込んでオフェンスリバウンドをつかんだことで、相手選手のファウルを誘った場面。
ディフェンスリバウンドをしっかりつかんだ後、速攻を期待できる選手に素早くパスして、相手がファウルで止めざるをえないように仕向けた場面。
ディフェンスリバウンドを取ろうとゴール下で構えていた選手がつかみかけたボールを、横から突いてオフェンスリバウンドとし、そのままシュートを決めた場面……。
数分のハイライトではシュートが決まる場面が使われることが多く、リバウンドの場面が取り上げられることはほぼありません。
ただ、リバウンドを取らない限り攻撃は始まりませんし、攻撃を続けることもできません。
シュートが入らなかったとしても、着実にやるべきことを果たそうとする姿勢を見せていたのが、この2日間の橋本選手だったのかなと思います。
上手くいかなくてしんどい時こそ、自分からできることを見つけていく姿勢はバスケに限らず大切なことだと、改めてわたしも身が引き締まりました。
26日の試合が終わった後には自身のX(旧Twitter)で率直な思いをポストしたほか、28日に地元のラジオ局で放送されていた番組に出演した際にも、個人として抱える悔しさや責任感もにじませながら、今の状況について話した橋本選手。
「だいじょうぶ、まだ、たたかえる」とは、彼がお兄さんと共に立ち上げたプロジェクトのスローガンであり、大切にしている言葉。
今回もきっと「だいじょうぶ」だと信じていますし、乗り越えた先にもうえっぐいほど活躍する姿が、もうわたしの頭の中では見えています。
中継でも会場でも見ていて、ベルテックスはいいチームだなと思います。
岡田選手(静岡県三島市出身)のスピード感あふれるプレーは、試合を重ねる度に「すっご~」と感心してばかり。
外国籍選手は三者三様でそれぞれキャラクターが立っている中、特にケニー・ローソン・ジュニア選手はコート上でも他の選手に声をかけていてチームの向くべき場所を揃えようとしている感じが印象的。
練習生から本契約をつかみ取り、アジア大会の代表も務めた市川真人選手は、まだ十分なプレータイムをつかめてはいません。
しかし、それでも見事なプレーが出た時には真っ先に立ち上がって盛り上げていて、まさに自分ができることを見つけているなと感じます。
土曜日の試合はベルテックス史上最多記録となった2,162人、日曜日も2,083人と、両日2,000人を突破。
小さめな会場である分、ハリセンやスティック・歓声の音がより響きますし、アリーナMCを務めていたワタナベゴリラさんの野太く力強い言葉、そして劇的な試合展開。
それらが見事に絡まったことで、会場の盛り上がりにすごみが出ていました。
周りの皆さんは「本当にベルテックスのことを愛されているんだな~」という方ばかりで、熱烈なオーラが漂っている雰囲気。
皆さんどうしで和気あいあいと会話をかわす場面も多く見受けられ、ゆるくもいざという時には強い関係性がすでに構築されている感じも伝わってきます。
そんな中で、わたしは「すみませんがお邪魔させてもらっています、言葉どおり、本当に邪魔になってませんかね……」という控えめな感覚がまだまだ抜けませんが、少しずつなじめていけたらと思います。
何かの拍子に「ベルティかわいいですよね」「あの選手のプレーはよかったですね」などと話しかけることがあるかもしれません。その際には優しくご対応していただければ幸いです。
現に今回も、ブロープレー選手の逆転スリーポイントに隣の人とハイタッチしちゃいましたし、リスに変装したベルティが面白いあまり、近くの人に話しかけちゃいましたし……。
ベルテックスは10勝7敗、西地区ではストークスを上回り3位に浮上した状態で12月に突入。
東地区・西地区それぞれで首位を走るチームとの対戦を控える12月。
チームとしてはどんなプレーを見せてくれるのか、そして橋本選手がどんな姿を見せるのかも、引き続き注目していきたいと思います。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございます😊 「面白かった!」「もっと読みたい」と思っていただけたら幸いです。