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彼の"気持ちとパッション"を感じた開幕戦…福島ファイヤーボンズ観戦記 2022/10/1・2

その瞬間、わたしはたしかに目に涙を浮かべていました――――

待ちに待っていた、Bリーグ2022-23シーズンが開幕。
B2東地区に所属する福島ファイヤーボンズは、10月1日・2日にホームで開幕節の2連戦を戦うことになりました。
対戦相手は西地区の佐賀バルーナーズ。

郡山駅前の大通りには、キャッチフレーズと共に選手やコーチ陣の写真がでかでかと載った紫色のフラッグがずらり。
バスケのシーズンが始まったことを改めて実感しながら、宝来屋郡山総合体育館へと足を運んだのでした。

「早めに入っておけばグッズもごはんも余裕を持って買えるかな」と踏んで、試合開始の2時間前に会場入り。
しかし、飲食物やグッズが販売されているロビーには、すでにかなりの人だかり。

各選手・コーチとコラボして開発されたというアリーナグルメはほとんどが売り切れ。
グッズ売り場にもそれなりの人がいて、なかなかチェックする余裕もできないまま。

コーヒーを販売していたスタッフの方もその人の多さには驚いていたほどで、開幕戦だからこその熱気がそこには漂っていたのでした。

山内翼選手ととんかつ屋さんがコラボしてできたスペシャルなカツ丼。
ソースのかけ方でバスケットボールっぽくなっているのがミソ。
隠れちゃいましたがこの下にはエビフライもあります

2日間の連戦は、1戦目が84-77で福島が勝った一方、2戦目は54-74で敗戦。

1戦目は前半クロスゲームが続いたものの、第3クオーターに入った直後の猛攻で福島がリードを広げ始めました。
その後は新加入のグレゴリー・エチェニケ選手とジョシュ・ハレルソン選手が攻守で大きく貢献。
終盤は追い上げられる場面もあったものの、2桁点差を長い時間維持し続け、試合を優位に進めました。

ジョシュ・ハレルソン選手と佐賀の満原優樹選手。
サンロッカーズ渋谷のチームメイトだった時期もあり、アップ前には会話を交わす場面も

一方、2日目は試合開始1分あまりで6失点を喫すなど、特に前半はターンオーバーの多さ、そしてそこからの失点が目立つ内容に。
前日活躍した外国籍選手は軒並み相手の厳しいディフェンスにスコアを抑えられ、日本人選手もなかなかシュートの成功率を上げきれないもどかしい展開。
第3クオーターでは逆転を期待できる場面もあったものの、相手が取った後半2回目のタイムアウト明けから次第に点差は開き始め、そのまま及びませんでした。

1戦目は出場のなかった猪狩渉選手は、2戦目では終盤に出場。
積極的なアタックで相手からファウルをもらう場面もありました

彼のレプリカユニフォームを身につけて

わたしが福島を応援するきっかけになったのが、背番号16番の橋本尚明選手。
昨季期限付き移籍の形で福島に所属した橋本選手は、今季は完全移籍という形で福島でプレーすることに。

今回、わたしは16番のレプリカユニフォームを着用して臨みました。
開幕前にオンラインショップで販売されることを知り、ほぼ即決で購入したレプリカユニフォーム。

「10営業日前後で発送」という案内に開幕戦で着ることは厳しいかなと思っていましたが、到着したのは開幕3日前。
スタッフさんの仕事の速さに感謝したのでした。

届けられたこの紙袋の中に入っているものを確認して、拝みました

その橋本選手、1戦目では後半の猛攻のきっかけに橋本選手が絡んでいたほか、2戦目の試合ではMVPを獲得。

1戦目、相手にタイムアウトを取らせる一打となった第3クオーター序盤の攻撃。
ステップバックでフリースローラインからシュートを打った後、表情を変えることなくクールに両手をあげて会場をあおる橋本選手。
その姿に、素直に「かっこいい!」と目がキラキラしたのを覚えています。

そして2戦目は、チーム全体で最多となる11得点。
特に第3クオーターで見せたスティールからのイージーレイアップには、こみあげてくるものがありました。

前半は19点差を追いかける形で終え、「きょうは難しいのではないか」と、どこか達観した気持ちになっていたわたし。

そんなわたしに、「諦めずにやっていればきっとどこかで打開できるチャンスがある」と改めて気づかせてくれたような、彼の”気持ちとパッション”が見えたプレー。
("気持ちとパッション"とは以前橋本選手がイベントなどで話していた言葉。「同じ意味じゃないか」と言うツッコミもありましたが、この時の姿はまさに"気持ちとパッション"にみなぎっていました)

その瞬間、わたしはたしかに目に涙を浮かべていました。

1戦目でステップバックのシュートを決めた後、笑顔で迎えられていた橋本選手の後ろ姿。
この前に見せた会場をあおる姿は、興奮している間に撮るタイミングを逃しました

アットホームなやさしさに触れて

今回の試合観戦では、まわりの方のアットホームさに触れたと感じられたことがありました。

応援練習の時にタオルを掲げるくだりがあり、1日目の時に持っていなかったわたしは、エアで両手をあげたり前に出したり。
(ロビーの人の多さにグッズ売り場を見る余裕がなかったのと、お目当ての選手のタオルはないと勝手に思い込んでいました)

その時に、隣の方が「どうぞー」と、あるものを渡してくださいました。
それは、橋本尚明選手の名前が書かれたタオル。

驚いているわたしに、「きょうは借りてて良いですよ」と笑顔のおとなりさん。
その優しさがありがたく、好意に甘えさせていただくことに。

第3クオーターで橋本選手がスコアして見せ場を作った時には、思い切りそのタオルを掲げて喜びを表現しました。
(ちなみにタオルは翌日販売されていることを確認し、無事に購入しています)

福島が今シーズン掲げるスローガンは「REPAINT」。
これまでの歴史を塗り替えていくための過程を、これからも楽しみに見つめていたいと思います。

今シーズンはおそらく、たびたび通うことになりそうです。

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