障害者福祉をビジネスで語るのは止めて欲しいのだけれど・・・

障害福祉を生業としています。
いろんな業態の方々が障害福祉の分野に参入してきます。
利用者さんからしたら選択肢が増えて良い事だし、
公立や社会福祉法人の事業所以外の参入は、税収の面からいって、国にとっても良い事なのかもしれない。

もう、二十年くらい前に、これからは誰でも社会福祉事業に参入できる。
自由競争の時代だ。障害福祉の分野も競争の時代に突入だ~、と、社会福祉法人のお偉方が叫んでいました。
中には、これからは社会福祉法人も儲けていいんだ、儲けまくってやろうぜ、みたいな事を先頭を切って言っている人たちもいた。

僕は、そもそも金儲けとかが下手だから社会福祉の道を選んできたのに、なんでこの人たちは、金儲けしてやろうぜ、なんて言っていた。
金儲けという話になったら、そりゃ個人商店や株式会社の方々には勝てない。
だって、みなん営利目的でやってるんだもん。

大真面目に福祉でも金儲けができると言っている大人たちを見て、バカじゃないのかな、と思っていた。
そんな社会が来るわけないじゃん、と思っていた。

そしたら、本当に来ちゃった・・・あらら。

僕たちは障害福祉事業という感覚でいたけれど、
やがてそれは障害福祉サービスなん言われるようになり、
ネットなんか見ていると福祉サービスなんて言われている。

最初にも書いたけれど、選択肢が増えるのは良い事だ。
良い事なんだけど、事業所側が効率を考えだしたので・・・
そりゃそうだ、ビジネスって効率が大切だもんね。

でも、福祉とか教育とか医療とかって、
効率が悪い物やと思うんです。
ってか、効率を考えていたらできない仕事やと思うんです。

だけど、もうその流れは止められなくて、
みんな国の悪口は言いながら、国の施策にのっかっていっちゃって、
その結果、本当に助けの必要な人のところに支援の手が伸びない。

障害福祉の世界はそんな風になってるよ、
なんてある方に話をしたら、介護の世界も保育の世界もそうなんだって。

本当に大変な方を支援している事業所と、
支援のしやすい方を支援している事業所、
給付金の額を変えて欲しいよな、と思う。

って、もうその考えがビジネス的な考え方であって、
僕たちは、いつの間にか、儲かる儲からないという価値観に雁字搦めになってしまっているんですよね~

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