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承認と安心がもたらす効果

人材マネジメントってとても難しいものです。

考え方もバックグラウンドも違う他の誰かに動いて貰わないといけないのですから、相当な難易度です。

「なんで部下がこんなに仕事が遅いのか理解出来ない」

「何度言っても同じミスをする」

「普通に考えればあんなことはしない」

どれも良く聞く悩みです。

私にも経験があります。
同じような事を同僚相手に思ったこともありますし、逆に、先輩や上司からこのようなことを思われているのだろうなぁ、と不甲斐ない気持ちになったことも多々あります。

自分も経験があるので思いますが、多くの場合、先輩や上司からいちいち指摘されなくとも、自分でも不甲斐ないことに気付いているのではないでしょうか。


でも何らかのバリアがあって先輩・上司と同じようには出来ないのです。

そういう状況の時、一定以上ガミガミ言っても、即座に互いのギャップを埋めることは難しいでしょう。

むしろ言い過ぎることで相手を萎縮させてしまい、ギャップの解消が更に遅延することにもなり兼ねません。


私もそんな時期がありました。

そんな時、当時の私にとって有効な解決策を実践してくれた先輩がいました。

「ダイアログしようか」

ダイアログとは日本語で対話という意味です。

その名のとおり、業務打ち合わせでも無く進捗確認でもなく、ただの対話です。

ダイアログのテーマに取り決めはありません。

業務関連のこともありますが、多くは自分の価値観のこと、大事にしていること、好きなこと、これまでの人生で影響が大きかった事など、業務とは直接関係のないことをテーマにしていました。

ダイアログをしばらく続けると、不思議なことが起こります。


仕事が上手く回り始めるのです。

こんな短期間で何らかのスキルが急に身に付いたとは思えません。

ただコミュニケーションを変えるだけで、今まで感じていた不甲斐なさが解消され始めたのです。

一体何が影響したのか。

おそらく承認とそこから来る安心です。


先輩は仕事という場で役に立たない私だけでなく、それ以外の私についても知り、ある部分には尊敬の念をも示してくれました。

また私は、その反応に安心し、自分がこの場に居ることに意味を感じることが出来ました。

これによって仕事は随分し易くなりました。


自分を必要以上に良く見せようとしなくてもよくなり、相談もし易くなりました。

また、相手の苦手な部分もダイアログを通じて知ることができ、自分が先輩をサポート出来ることも分かりました。

ダイアログ1つで上手くいき始めたのです、

普段仕事で期待通りのパフォーマンスを発揮出来ていない部下は、承認が不足し本来必要なコミュニケーションを取れていない可能性があると思います。

それはパワハラなど特段厳しい環境では無くともです。

高いパフォーマンスを求められる仕事の場で、スキルや慣れが足りていない部下を承認することは簡単ではないかも知れません。

そうであれば、違う場での承認でも良いのかも知れないことを今回のケース学びました。


部下がどんなことを得意としているのか

どんな価値観を持って日々過ごしているのか

自分より経験豊富なことは何なのか


ダイアログとまでいかなくとも、相手の尊敬出来るポイントを見つけようとすることが第一歩なのかもしれません。

おわり


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