ビヨンド

ビヨンド・ザ・マット

「暑いね~~。」

「暑いわね~~。」

「こう暑いと、物を考えられなくて困るわよね~。」

「いや、それは別に、あーたの場合、暑さのせいってだけでも。」

「いやいや。」

「いやいやいやいや。」

「っつう訳で、そんな時にはプロレスですよ。」

「え!あーた、プロレス好きだったの??」

「いやいや。」

「いやいやいやいや。」

「別に好きでもなんでもないんだけどさー、
ほら、プロレスは果たしてマジか演出かなんて議論があるじゃん?」

「ふむふむ。絶えませんな。」

「なんか、そういうの、ぶっちぎって、きちんと楽しんで帰って戴きましょうぜ、観客には・・・みたいな団体な訳よね。WWFってさ。」

「WWF??」

「あちゃらのプロレス団体。」

「あ、そうなの??」

「そうそう。」

「んでさ、テリーファンクって知ってる?」

「名前位はね。」

「ほれ、このおっさんよ。」

「ああ、この人ね!」

「・・・・・・・・知ってるの??マジで??」

「いやいや。」

「いやいやいやいや。」

「だからさ、「ビヨンド・ザ・マット」の話よ。

この映画ってさ、
プロレスをキーワードに
家族とか、麻薬とか、栄光とか、
とにかくいろんなもんがごッたまぜな訳。」

「アツいのね??」

「アツいのよ。」

「で、テリーファンクは??」

「テリーファンクはねえ、あーた、ドクターストップかかっちゃうの。
もう止めろって。引退しろって。」

「え?で、引退するんだ。」

「そりゃ、この映画見て欲しいんだけどさ。」

「ふむふむ。簡単にネタばらしはしないってことね。」

「なんつうかさ、「・・・男って!!」の世界な訳よ。」

「おお!」

「男って、しょうがないわね~~って言い方も出来るし
男の美学よね、キラキラって言い方も出来るし、
男ってバカじゃん!っつう身も蓋もない言い方も出来るっつうね。」

「ふむふむ。」

「でも結局」

「ふむ。」

「・・・・男は1人じゃ生きていけないのよ。」

「おお!!」

「そんで、それは女だってそうなんだって話しなのよねえ。」

「どうした、一体。」

「いやいや。」

「いやいやいやいや。」

「暑いからさーー。」

「いいんじゃない?これ?」

「結構、穴だよね。」

「うん。プロレス嫌いな人にもね。」

「問題はあの田舎のレンタルSHOPに置いてあるかってことよ。」

「うう。それ、ポイントね。」

「で、あんたプロレス好きだったの??」

「いやいや。」

「いやいやいやいや。」

「ほら、まだまだ暑いからー。」

「ねー!!!!」

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