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アメノヒキニク

10/21 晴れのち曇り

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YouTubeコメントにキレた。
詳細は次の通りだ。Eurieceという昔から応援しているプロゲーマー兼配信者がいる。
彼が将来に悩んでいる、という内容の切り抜き動画に、

英語・日本語・タガログ語を話せるのってすごいスキルだから食おうとすればいくらでも食えそうだけどなあ

とコメントした。すると、以下のような返信がついた。

大人になればわかるけど、言語力って微妙なんだよね。 確かに国際企業で働きやすくはなる。 でも、実際は母国語話せるのと大差ないんだよね。 他にスキルないとなんの意味もない。

言語を話せるなんてスタートラインでしかないのに、こういう変な勘違いした人多いんだよな。

実際に他言語を話した経験がないと「言語は単なるコミュニケーションツール」って実感するのは難しいからね。 コミュニケーション能力あるだけなら現地人で十分なんよね。

最初は「ムキーッ!」と思ったが、冷静に考えると、なかなか返信の内容が的を射ている。
確かに、言語を話せるだけでは、別のスキルへの熟達が求められる業種に就業することは難しいかもしれない。
それこそ、「言語を話せるなんてスタートラインでしかない」一面がある。

一方で、私が外資系に勤めている身分なので「言語を話せるスタートライン」に立てること自体の強力さも実感している。
英語を使いこなせることよって、ITスキルに難点があろうと業務上のポジションを確立することで、それなりの年棒を稼ぐことができている人をいくらでも知っているからだ。

それに以下の点から、彼のような人間が食いっぱぐれることは稀なのではとも感じる.

  1. 英語・日本語・タガログ語のトリリンガルであること

  2. プロゲーマーであり、常に1000人程度の視聴者を集める配信者になれるくらいには、根性が座っていて継続力もあること

  3. 人当たりが良く、ユーモラスな性格であること

それに彼はまだ20歳と年齢的に若い。
こういう努力ができる人間は、配信者だろうがどこの業種だろうが収入的に安定しそうな気がするのだが、どうだろうか。

というか、たかがYouTubeのコメント欄にガチになってここまで考えてしまう時点で何か負けている気がする。
今の仕事のスキルのキャッチアップにヒーヒー言ってるし、もし食いっぱぐれるとしたら、どう考えても私の方だろう。

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読んでいないけれど、多分面白いであろう本を紹介する。

千葉聡「ダーウィンの呪い」(講談社現代新書)

千葉聡とかいう、当代最強の生物系学術書の書き手が新たに世に出す一冊。面白くない訳がない。

本作は、天才ダーウィンが独創した「進化論」が、後継者によっていつしか変質し、優生学や人種差別を生み出した挙げ句に、ホロコーストという取り返しのつかない「過ち」に繋がっていく過程を描きます。

とのこと。
「歌うカタツムリ」という、マジで完成度の高かった過去作の編集者とタッグを組んでいるらしいので、今作も超期待できる。
いや絶対面白い。これまでの読書家人生をかけてオススメする。

木澤佐登志「闇の精神史」(ハヤカワ新書)

ロシア宇宙主義からトランスヒューマニズムまで、宇宙や未知の世界をテーマとした現代の思想を取りまとめた一冊、らしい。

同年代の機械学習や神経科学を”しっかり”研究している人のTwitterを見ると、マインドアップロードだったり「火星に住む」だったり、ロシア宇宙主義に通ずる言動がよく見受けられる。
私はそれらに賛成も反対もしないが、こういう思想がやがて世の中を席巻する可能性があることを認識している。
そういう意味で、これからの時代を見通す一つの材料として、こういう本が出版されたのは好ましいことだと思う。

それにしても、新規立ち上げの割にハヤカワ新書は「堅い」内容のものが多いように感じる。
イメージとしては、星海社新書や光文社新書より堅く、講談社現代新書よりは柔らかい。ちくま新書と同じくらいの堅さでより新しい題材を扱ったレーベル、といった印象だ。
といっても、講談社現代新書より堅い新書レーベルは中公新書・岩波新書・文庫クセジュ(名前が野獣先輩っぽい)くらいしかないので、ハヤカワ新書も相当質素剛健なレーベルだと感じる。

磯崎新「デミウルゴス:途上の建築」(青土社)

昨年に亡くなった世界的ポストモダニズム建築家による批評集。
タイトルがクソかっこいいし、いい出版社から出ているので、多分面白いと思う。

最近、ポストモダン建築に関心がある。見た目がなんとなく洗練されていて、眺めていて心地がいい、という理由だけで気になっている。
建築がわかると街歩きも楽しくなりそうなので、軽く勉強してみようか、という気持ちになっている。

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最近のブログのトップ画像だが、DALL・E3という画像生成AIを用いて作成している。
最初につけたい日記のタイトルがあって、それに合わせて画像を生成する、というプロセスをとっている。
私は日記に意味不明なタイトルをつけがちなので、意味不明な画像を作るのに生成AIは都合がいい。

今日のタイトルも、RADWIMPSの”アメノヒニキク”という曲が”アメノヒキニク”に見えて仕方がない、という理由だけでつけたものだ。YouTuberのひき肉はまったく関係ない。
そして、RADWIMPSについて語るはずが、気づいたらYouTubeのコメントにキレて、好き勝手に読んでもいない本を紹介するという、なおさら意味不明な内容に仕上がってしまった。すべての脈絡が失われてしまった。

RADWIMPSについては、またの機会に綴ろうと思う。
私の人生に影響を与えたアーティストの一人なので、書き始めたらすこぶる長文になってしまいそうだ。
そして、下で紹介する音楽もRADWIMPS関係なく、今日聴いて心地の良かったものを共有しておく。

このくらい自由に、これからも文章を書くことができればと思う。

勉強用に本を買います。